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椰子と亀

常々、家の周りには「様々な植物が突然生えてくる」という現象があるのですが、今年は昨年購入した植物のこぼれ種が数種類育っていて、思いがけない景色になっています。そしてここ数年見かけなかった百合が、思いがけない場所で育っていたことに最近氣づきました。それは地面から離れた窓辺に置いた小さな植木鉢の中です。

ムスカリの花が終わった後で注目していなかった鉢です。今年のムスカリは花が小さいなと思っていましたが、人知れず地中では百合の球根が育っていたのです。植え替えようにもぱつぱつに育っています。お氣に入りの鉢を壊さないように、ムスカリも一緒に移植しました。

百合は球根なのに種もたくさんできるのですが、種は実らないように氣をつけていたし、何年も音沙汰がなくてのこの出現の仕方。植物にはいつも驚かされます。

そして今年、長年花を咲かせなかった多肉植物もいくつも花を咲かせたり、植物たちのご機嫌ぶりが感じられます。やって来た蝶もそんな植物たちの氣配を感じるのか、手を出したらうっかり手の甲に乗ってくれるほどです。

そうしたら今度はヤシと思われる植物まで、かつて物置の下に置いていたブロックの中で育っていました!もう物置がなくなって二年は経ちますが、まさか置きっぱなしだったブロックの中からヤシが産まれて来るとは。種からは白く長い根が出ていましたが、全く根付いてもなく、スルッと取れる状態でした。大きく育っても困るので、小さめの鉢に植えてみましたが、植えるのに使った土は適していないようです。

ヤシの木といって思い出す絵があったので探すと、そこには空飛ぶ亀の絵が描かれていました。突拍子もない組み合わせですが、いつもこんな風に目の前に現れる事々を追っていくと、色々なことが結びつくのが楽しいのです。緑毛亀というウミガメが飛翔しているところだそうです。そういえば、某航空会社でもウミガメ柄の飛行機がありましたね。確かにウミガメの泳ぎ方は鳥の羽ばたきのようです。

話は飛びますが、子供の頃クジラが空を飛ぶ物語を思いついたことがあります。当時全然創造的な子供ではなかったのですが、絵も描いてあるのです。地上で暮らしていたクジラが地上に住めなくなり、空を飛んで移動して行くというお話です。泣きながら空を飛んで行くクジラで、空が真っ暗になりました。突然思い出しました。どこかに絵があるはずです。

最近空に海の生物のような雲をよく見かけますが、ウミガメやクジラが空を飛ぶ世界もどこかに存在していそうです。

では、また。ごきげんよう。


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