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これまでの動き

演劇活性化団体uniの阿部です。

ちょいとそこまでプロジェクト練馬区・高松編。少しずつ動き出しています。写真投稿があったように、uniの阿部・齋藤・新藤と出演する由佳さん矢部さんたちとで高松の町を歩いて、いろんな人に話を聞いています。一ヶ月経ったので、ざっとこれまでの動きをご報告。

まず、5月頭に練馬区立農の学校という、区内の農業者の作業を助ける農業ボランィアを育成する区の施設を管理している会社の方をたずねてお話を伺いました。以前からuniがお世話になっている方で、この学校があるのが高松なんです。この施設の存在が語っているのは、この時代に農業を維持することの大変さと、行政のバックアップ体制でしょう。区の魅力として都市農業を残していくという方針ではあるものの、現実は様々な困難があったり、立場が違えば考え方も違ったり。良いものだから保存しましょうという単純な話ではないことが、お話を伺っていてよく分かりました。でもこの仕事に関わって土に触れるようになってから、畑から見る景色の良さや、作ったものを食べることについて感じ方が変わったともおっしゃっていて。土地とのつながりを、農を通して感じるというのは、今回のプロジェクトにも通底するような気がしました。

そして翌週に訪ねたのがみやもとファームの宮本さんです。宮本さんは農だけでなく、焼肉屋さん、うどん屋さん、ブルーベリーの摘み取り、豆腐工場と、いろんな業態を試みていて、昨年の農耕演劇の時にも都市農業について色々と質問しました。今回は高松の昔の話に絞ってインタビュー。昔はたくあん工場がたくさんあって井戸水がしょっぱかったなど、まさに練馬的な思い出話や、グラントハイツに住む米兵の子供達と喧嘩していた話など。日本軍の飛行場建設のために、上の方を切られてしまったケヤキの木は、今も町のあちこちに残っています。昔の話もそこそこに、やっぱり今後はこういうことをやっていくべきだ等、常に未来志向なのも印象的でした。

そして先週は、地図を片手に直売所ツアー。2箇所の直売所で農家さんとお会いでき、ご挨拶の後にいろいろとお話を聞きました。いきなりの訪問者にもあたたかく接してくださって、奥さんがあれ見せてあげなよ、といって旦那さんが取り出してきたのが、戦中春日町の高射砲陣地から撃たれていた、弾丸の破片。飛行機を撃ち落とすための、ずっしりと重たい鉄の塊は、農作業中に見つけたそうです。すぐそばに戦争があったにも関わらず、みなさんどこかほのぼのと戦時中のことを話すのが印象的でした。食べてけ、と新ジャガのふかしたのをいただき(とってもおいしかった)、持ってけと玉ねぎをたくさんいただき。おいしいものには人をやわらかくする力がありますね。

五月の末には、制作の谷も交えて、みんなで阿部家に集まってミーティングの後、高松のお野菜を使って晩餐会。九条ネギを使った鍋がとてもおいしかった。今は初夏。間も無く枝豆の最盛期とのこと。季節の移り変わりと歩幅を合わせて、次第に高松の歳時記が見えてきたら面白いなあ。高松野菜を使った料理も続けていくので、それはまた報告していきます。

さて、今週も高松を訪ねます。今度は夕方の高松をポタリング。興味がある方いましたら、一緒に高松を歩きましょう。開発と緑のコントラストが美しい町です。ぜひご一報ください。

阿部

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