最強からはほど遠く(1)
こんにちは。Kです。
今回は、某学生大会に参加したので
その振り返りを何回かにわけて書いていきます。
初戦の相手は、学生将棋でたびたび聞いたことのあった元学生強豪の
大学院生。
対戦叶わずかと思いましたが、この度ついに指せたので嬉しいです。
記事としては面白い将棋になったので色々書いていきたい。
本局は、私が先手番で、相手が角交換系の三間飛車。
うーん、正直、嫌。
では、問題です。
この局面の最善手、居飛車のここからの方針は何が良いでしょうか。
さて、正解は後述します。
本譜は、私が日和ったものの相手の猛攻に合い、
局面1以下▲66歩△36歩▲56歩△15角▲36歩△同飛▲65歩△33角▲同角成△同桂▲64歩△56飛▲63歩成△同玉と進んで下図。
問題、2問目です。
この局面の形勢はどうですか。
では、まずこの2問目の問題の解答から。
私のおんぼろノートパソコンで水匠5にかけると
+500点で先手が少し有利と言われます。
玉形からして、普通は先手が悪いはずないのですが、
55角が残っておりよくわからず、本譜では、局面2から▲65角△66飛▲43角成△67角▲77玉△56角成▲68歩△55馬▲38飛△46飛で局面3となり、
一気に負けになりました。
感想戦では、局面2の時点ですでに先手不満なのかも?と、
お相手と話しました。
では、なぜソフトには局面2を先手有利と言われるのか。
局面2には、▲64歩と素朴に叩くのが好手でした。
実は、後手は困っている。
△同玉以外は全て▲63角で王手金取りか王手桂取りで
後手玉に手順で厳しく迫れる。
よって、△同玉とするよりないが、そこで悠々と▲24歩が突ける。
これが、盲点だった。
玉から遠い▲24歩が一番厳しく間に合うと言っているわけだ。
▲64歩と叩くとせっかく浮いている飛車を狙いにくくなると思っていたが、
玉を呼び込んだことによって△55角に対して▲37角を用意している。
手順で間接的に△55角を緩和することに成功しているのだ。
本局を振り返った中で一番感動したポイントだった。
さて、局面2から局面3への進行の中で
少し触れなければいけないところが2点ある。
まず、1点目。
この局面で本譜は、△67角と王手金取りで打ってきた。
こちらもその読み筋で▲77玉でぎり耐えろと思っていた。
しかし、△67角ではなく△56角で将棋は終わっている。
お相手も打った後に気づいたらしい。
2点目。
お相手が△56角を見逃したことによって、
実はこの局面は互角の形勢になっている。
そう、▲61馬が成立するのだ。
以下、△72銀▲71馬△26飛▲78玉△28飛成▲62金△54玉▲72馬△44玉がお互い最善を尽くした結果だろう。
▲61馬に対して、単に△26飛ではなく△72銀を決めるのは大事で、
先手に金を使わせている。
また、先手も△72銀に対して▲62金△74玉▲72馬と銀を取りにいくと
△62飛(結果図2)が王手でボロっと、金と馬を取られてしまう。
ここまで私の将棋から
色々な面白い変化を見て楽しんでいただけただろうか。
さて、話は一気に戻って局面1の話をしよう。
考えていただけただろうか。
この局面の最善手、居飛車のここからの方針について。
やはり、日和らずに▲33角成と角交換をするのが良いようだ。
△同桂だと▲34角で馬を作るのを防げないため、△同飛しかない。
しかし、▲88角と打ち直すとこれは居飛車が悪くないと言える。
1)△22銀や△32金のように守るのは、▲33角成と飛車角交換をしておく。
その後は、角を打たれないように注意をしながら▲68(88)銀や▲46歩など自然に駒組みをしていけば、
後手の方が陣形の制約が多いため、駒を押し上げて攻めの形や反発する形を作るのに苦労する。
また、2)△44角と飛車を取られないように守る手もあるが、
それには▲24歩と突いていくのが良い。△同歩に▲44角△同歩▲24飛△22歩▲44飛△32銀▲24飛とするのが自然な進行だろうか。
△23飛のぶつけにも▲同飛成△同歩▲28歩と収めると一歩得が残る。
飛車角を持ちあった形でお互いに陣形に気を遣う将棋だが、それだけに一歩をこちらだけ持っている状況は大きい。
例えば、▲22角△33角▲同角成△同桂▲36歩のような筋も部分的に生じている。
さて、ここらへんで締めにしようと思う。
相当ひどい読み抜けですぐ終わってしまった残念な将棋ではあるが
乱戦でなかなか面白い内容だったため、今回書くことにした。
次回以降は、より要点を絞ったものを書くと思う(たぶんね)
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