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戦力外通告(3)

Kです。
筆が進む時にとりあえず書けるだけ書くタイプの人です。
典型的なダメ人間。
本日も前回の続きで同大会で自分が指した将棋の振り返り。



4局目対三間飛車

ポイント1

局面1

対三間飛車と書きながら、
振りなおしてるやないかってツッコミが入りそう。
だけど、普通の四間飛車だと右銀はこんなところに行かないし……ね?

この対局は当日最終局、頭の中はもうさっさと帰りたい。
そんな私の適当すぎる仕掛けが▲35歩~▲45歩~▲33角成~▲24歩。
形を勘違いしてやってしまいました。以下、ひどい将棋で負けました。
相手の詰み逃しを祈りつつ、結構粘りましたが。

さて、大事なのはどう仕掛けていくか。先手番ですし。
ソフトに最善として言われたのは、
1)▲55歩
以下、△同歩▲66銀△56歩▲47金が一例。

局面1-1

終わった後に、仕掛けるならそうなんだろうなぁと思っていた通りの仕掛け方でした。
この後は、▲56金~▲35歩~▲45歩と中央が手厚い仕掛け。
でも、ちょっと玉周りが薄くなってそんなにやりたい仕掛けかと言うと……。

次善で言われた方が好みかもしれません。
それが、2)▲24歩△同歩▲35歩

局面1-2

振り飛車側の対応としては、主に2つ。
①△35同歩
これには、イケイケドンドンで▲15歩△同歩▲同香△同香▲34歩。

局面1-2-1

最高にロックな仕掛けだ。
すでに成功図と言える。
△11角▲24飛△22飛とぶつけてきても、▲同飛成~▲45桂~▲23飛。
△22角▲24飛△36歩と攻め合っても、
▲25桂△37歩成▲23飛成で次の▲33歩成が受けにくい。

②△43金
これには、▲45歩とさらに歩をぶつけていく。
以下、△35歩▲46銀と攻めを手厚くし、
△34金と強く受けてきても▲44歩△同銀▲45歩。

局面1-2-2

△53銀と引くしかないが、
▲33角成に△同金は▲35銀、△同桂は▲23角があり攻めが続く。

ポイント2

局面2

終局間際の一瞬、逆転していた局面である。
37の香車が仕方なく打ったただの合駒で、もともと打つつもりじゃなかった駒だったため
詰み筋にきくことを完全に失念していたために起きてしまった詰み逃しだ。

9手詰である。これぐらいは見えないといけなかった。とても反省だ。
自戒として書き残すことにした。

5局目対角換わり先手早繰り銀

ポイント1

局面3

この対局は、ここに詰まっていたと言っても過言ではない。

本譜は△74歩としたが、これがとても軽率だった。
相手の攻めを誘発していたのだ。
以下、▲24歩△同歩▲46角△33銀▲34歩△22銀▲64角△73角▲同角成△同桂▲64銀と進み、局面4。

局面4

持ち時間もなく、△62金は深く考えずに形が悪そうで排除してしまっていたが、
最善は△62金だったようです。それでもすでにだいぶ悪いですが。
▲75歩くらいできつい。

本譜は、△65桂▲73角△62飛▲53銀成△35角と勝負をかけましたが、
冷静に▲54成銀と補充され、
こちらの攻めはあまり刺さっておらずそのまま負け。

一応、▲24歩△同歩▲46角のところで△63銀が最善の受けらしく
こちら寄りの互角らしいですが……。

局面5

▲24角△62玉に▲51角成の強襲すらありそうで怖すぎです。

さて、ポイントの局面に戻ります。

再掲 局面3

ここでは、感想戦でもお相手に指摘されましたが、△36歩が良いようです。
考えはしたんですけどね……。
しかも、これって評価値、後手がいいんだ……。

△36歩の狙いはシンプルで次に△33桂~△45桂。
この狙いを封じる先手の応手として妥当そうなのは、
1)▲38金
2)▲46銀
3)▲46角
4)▲26飛

まず、
1)▲38金
これには、シンプルに△87銀とぶち込むのが良いらしい。
相手の右辺が壁形になっているのを見てでしょうか。

局面3-1

▲79金と引いても、△88銀不成~△87歩成。
▲79銀と埋めても、△78銀成▲同銀△45銀で次に△55角の狙いを作る。
△55角の後は、△54銀~△93桂~△65歩~△85桂のような構想が厳しい。
もし、先に▲55角と打たれても△33桂~△65金で角を殺せる。

2)▲46銀
これには、△44歩と「歩越し銀には歩で対抗」の格言通りの一手。

局面3-2

次に、△45歩~△55角の狙いがある。
▲38金と厚くしても、△45歩~△55角~△87銀と手が続く。
▲26飛と先に逃げるのは、△33桂が浮いた飛車に目をつけた一手。
△25銀と抑えつける手を作り、△45歩を強くしている。
▲56歩と△55角の筋を消そうとするのは、△13角が遠見の厳しい角打ち。

3)▲46角
これには、△55銀打▲35角△44銀と平凡に角を追う。

局面3-3

▲44角と同じところに逃げても△55銀直で千日手にはならず角が死ぬ。
▲26角としても△45銀右で次に△55角の狙いが残る。模様良し。

4)▲26飛
2)の変化と同様に飛車浮きには△33桂で対応。
すぐに▲36飛と歩を払うのは△27角があるため
▲58金のようにするのが普通だが、△45銀がふわっとしながら一石二鳥の手。

局面3-4

36の歩を支えながら桂頭のキズを消している。
次に△44角や△55角の狙いがある。

こういった変化を内包しており、
局面3における△36歩は思った以上に厳しい手だったようだ。

さて、局面3をもう一度見るとわかるが、
△94歩が緩手になっている。

再掲 局面3

正確には、△94歩は実質▲68玉との交換であり、
△87銀がより厳しくなってしまうため緩手と言い切れないが
そこまで得している端歩ではない。
序盤からもう少し手順に気を配る必要があった。


今回はさらに長くなってしまったが、
次回2局取り上げてこのシリーズは最終回にしたい。

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