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大富豪を目指す方へ。資産を2倍にするには20%上昇銘柄がいくつ必要か?(前編)

私の敬愛するDr.BIZさん(@Biz_zatukora https://twitter.com/Biz_zatukora)が先週、以下の記事を上げられました。

内容は「いくら小型株が爆騰しても、PF内の割合が小さいとほとんど資産増えないよね」というものです。感覚的にはなんとなく理解していたことですが、数字で見ると、より腑に落ちますね。さらにBIZさんは後半部分で

ポートフォリオの一部(10%〜50%)を攻撃的に運用してポートフォリオ全体を1.5倍にするには? 2倍にするにはどれだけ上昇が必要❓

についても解説してくださっています。例えば…

・ポートフォリオの10%(チームA)を使ってPF全体を1.5倍〜2倍に増やすのに必要なパフォーマンス➡️1.5倍するにはチームAパフォーマンス +500%(6バガー)必要。2倍にするには+1000%(11バガー)必要

この結論には100%同意なのですが、なかなか6バガーや11バガーという大波を捉えることは難しいですよね。。かなりのペニー株に挑戦する必要が出てきますし、ものによると、今日の $EH のようにマイナス数十%というボラに耐える必要があるかもしれません😖😖…。

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大波を捕まえるのではなく、小波を乗り継ぐ

ということで、「回転数」でPF全体を1.5倍〜2倍に増やすためにはどうすればよいか考えました。つまり、「特大の大🌊を捉えるのではなく、次から次へと来る10-50%上昇という小🌊を乗り継ぐことで、結果的に全資産を1.5〜2倍に増やす場合は、何回の乗り継ぎが必要なのか」という問いです。では、早速、結果を見ていきましょう。

結果発表!!

結果は以下の通りです。

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まず、この表の見方を説明します。
・2行目がPFの割合です。B列からE列がPF10%をアクティブに運用した場合。N列からQ列がPF100%をアクティブに運用した場合、つまり一点集中投資です。
・次に、3行目がその銘柄の上昇率です。B列の「1.1」が10%の上昇、E列の「2」が100%の上昇、つまり2🍔です。
・その上で、乗り継ぎ回数がA列の数字です。乗り継ぎの際は、増えた資産を足し合わせて全体を再び100としてPF割合を計算し直しています。
(注)売買手数料および源泉徴収分は考慮していません。そのため実際は、回転の際の増加資産は、特定口座(源泉徴収あり)の場合、約20%目減りしますし、回転すればするほど、手数料がかさんでいくことに注意が必要です。

(2/19追記:記事末に「特定口座(源泉徴収あり)」ver. を用意しました)

1点集中投資なら、20%の小波×4回で資産倍増

結果を詳しく見ていくと…一番分かりやすいのが右端のQ列ですね。「1点集中投資をして、その銘柄が2🍔する」ということを繰り返しているので、1回的中させただけで資産は2倍となり(Q4セル)、乗り継ぐごとに資産は倍々で増えていきます。下の方に行くと天文学的数字が現れてきますね。カイジの世界だ…。

さすがにこれは現実的でないので、2🍔を的中させるのではなく、もう少し固めに20%の小波を乗り継ぐ場合、3回の乗り継ぎで資産は1.73倍(O6セル)、4回の乗り継ぎで2.07倍(O7セル)となります。

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1点集中はさすがに怖い…。では全資産の50%を1銘柄に集中する場合はどうでしょう。PF50%で20%の小波を乗り継ぐ場合、5回の乗り継ぎでやっと資産は1.61倍(K8セル)、2倍を超えるには、さらに後3回も乗り継ぎ、計8回も必要になります(K11セル)。まぁ、アクティブなPF割合が2分の1になるので、回転数は約2倍になりますよね。

PF10%銘柄は、20%の小波×20回でも1.5倍に届かない

逆に、分散投資の場合を見てみましょう。

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PF10%をアクティブな運用とした場合(B-E列)を見ると、かなり辛い現実が見えてきます。PF10%で20%の小波を乗り継ぐ場合、21回乗り継いでやっと資産1.5倍に到達するのです(C24セル)。

まとめ

資産を2倍にするためには…
PF100%のアクティブ運用で
 ┗ 100%📈の銘柄を1匹つかまえる
 ┗ 50%📈の銘柄を2匹つかまえる
 ┗ 20%📈の銘柄を5匹つかまえる
 ┗ 10%📈の銘柄を8匹つかまえる

PF50%のアクティブ運用で
 ┗ 100%📈の銘柄を2匹つかまえる
 ┗ 50%📈の銘柄を4匹つかまえる
 ┗ 20%📈の銘柄を8匹つかまえる
 ┗ 10%📈の銘柄を15匹つかまえる

PF20%のアクティブ運用で
 ┗ 100%📈の銘柄を4匹つかまえる
 ┗ 50%📈の銘柄を8匹つかまえる
 ┗ 20%📈の銘柄を18匹つかまえる
 ┗ 10%📈の銘柄を36匹つかまえる

PF10%のアクティブ運用で
 ┗ 100%📈の銘柄を8匹つかまえる
 ┗ 50%📈の銘柄を15匹つかまえる
 ┗ 20%📈の銘柄を36匹つかまえる
 ┗ 10%📈の銘柄を70匹つかまえる

雑感

正直、分散投資で資産を増やすのは予想以上に大変だな、と再認識しました。例えば1000万円の種銭があった場合
・100万円×10銘柄
という分散はそこそこバランスが取れていて良いかな、と何となく思っていました。でもこの場合、20%上がる銘柄選定を20回繰り返してやっと1.5倍なんですよね。もちろん、上がる銘柄もあれば下がる銘柄もあるわけで、なかなか険しい道のりです(今年は1日で20%上がる銘柄が山のようにありますが、それは普通じゃない…)。

もちろん、この試算は簡略化のため、アクティブ運用の領域以外(例えばPF10%の場合、PF90%の部分)の変動を全く考慮していません。そのため、現在のように全体が上昇相場の場合はもっと底上げされます。しかし一方で、上の(注)でも書きましたが、乗り継ぎには手数料がかかるため、こまめな乗り継ぎは手数料負けを引き起こしますし、源泉徴収が都度行われることで、原資の増えも緩やかになります(源泉徴収ありver. もそのうち作るかも)。

(2/19追記:記事末に「特定口座(源泉徴収あり)」ver. を用意しました)

資産を短期で効率的に増やしたい。その場合はやはり、PFの20-50%といった大きな部分をアクティブな銘柄に振り分ける必要がありそうです。一気にリスクを取らなくとも、まずはリスク分散のために「打診買い」という種を撒いた上で、芽の出ない銘柄は”間引いて”、すくすく育つ銘柄に資金を寄せ、さらに中長期目線で50%上昇、100%上昇を目指すことが、資産を増やすための手法なのかな、と思いました。

まさに王道の投資手法ではありますが、自分で手を動かすことで腹落ちする部分もありました。PF整理進めないとな…。

もし計算間違いなどに気づきましたら、何なりとご指摘くださいませ。

ーーー
後半(源泉徴収あり編)に続く!!

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