忍者でーす。

私の喋り方は棒読みだ。

喋りに感情を乗せる事が。
上手くできない。

そして声は低く暗い。


昔。バイトで。
本部のバイヤーからの電話に。
ちゃんと対応したつもりだったが。

後で店長から。その人が。
キミの電話での声に覇気がない。
と怒っていた。と言われた。

覇気?!

その後の電話対応は。
声を作って臨んでみた。

隣で店長が笑っていた。
これで満足ですか?


クロマニヨンズのライブに。
友達と行った帰りに。

いやー凄かったー。
かっこよかったねー。
と私が言った時に。

Iは。目を大きく見開いて私を見て。
前から思ってたんだけど・・・。
ユニー君って本当にそう思って言ってる?

と言われて。困ってしまった。

Kが。いやコイツはそうなんだよ。
俺も最初そう思ってたんだけど。
悪気はないんだよ。こういう喋り方なんだ。

と言ってくれたけど。
え。私ってそうなんだ・・・。
とショックを受けた。


クール。おとなしい。
何考えてるかわからない。
と。よく言われた。

多分。人から。
何も思われたくないから。
そうなってしまったのだ。


可愛い女の子に対して。
優しい声で挨拶をしたり。

先輩に対して。
媚びるようにお世辞を言ったり。

後輩に対しては。
キツい言葉で叱ったり。

人によって声色や態度を変える事を。
恥ずかしいと思っていた。

平等が真ではないか?と。


あとは。学生の頃。
いじめられたり。何かされた時。
リアクションをすると奴らが喜ぶから。

無でいよう。と思っていた。

感情を表に出さないぞ。ザマアミロ。

不気味という怖さで戦っていた。


私は忍者だ。
誰にも何も思われたくない。と。


なのに今は。
こんな風に書いている。

感情表現が下手だから書いている。
文章表現も下手だけど書いている。

落第忍者の秘密の巻物だ。

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