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・八十路の画八十路ばかりで賞ずる朱夏


「滅びゆくもの」がテーマという。
なるほど、彼の描く絵は、廃船とその周辺が多い。
長年、頑なにモチーフを固定している。

20代からの友人9人が集まった。
毎夏、芸文センターで開催される、大規模な日本水彩展へ、彼の絵を観に行くようにしている。

今年は、彼が絵の見方のレクチャーをしながら、会場を回ってくれた。水彩画ならではの手法や画材、工夫のしどころ、見どころなど、面白くてタメになる貴重なひと時だった。


彼のモチーフについては、主役は同じような廃船でも、脇役を何にするか、にこだわっているとか。

本業の自動車関連事業と絵画教室主宰、2足のわらじで邁進する。弟子もかなりの数だ。
尻上がり人生の典型ではないだろうか?

ランチは彼のおすすめ「嘉文」で。
とにかくボリュームが凄い。
刺身はとびきり美味しかったが…。

10年ぶりの人もいるので、近況報告タイム。
女性5名、男性4名。
うち1人暮らし3名。

高年大学とシルバーカレッジで、充実した毎日を送っている人。
彼女は80歳を超えてから、入学した。
同級生には60歳もいて新鮮だ、と言う。

私も卒業生だが、80歳以上の同期生には、ちょっと困った思い出しかない

例えば、ウオーキング時に、スカートやハイヒール、水筒なしで来る。
旅行の際、普段使う化粧道具を一式持参。
重すぎて、仲間が持つはめに。

修学旅行では、神社仏閣の階段で、手すりのないところが多い。
誰もが自分のことで精一杯なので、助けない。
で、私にすがってきた。
私も結構怖かったが、邪険なことは出来ない。
80歳以上になると、大変だなあ、と心に沁みた。

ところが、この10数年で、年齢格差は様変わりした。
平均寿命も、気持ちの上では、10年近く伸びた感じだ。
病気や寝たきりでなく、元気に暮らすシニアが増えたのだ。
前述の学校も、80〜90代の人がボツボツ見られるそうだ。

さて、今日のメンバーは全員80代だが、現役が3人いる。
自動車関連、縫製業、伝統芸能関連。
前の2つは順調とのこと。
しかし、3つ目は名古屋で2軒しかない業種なのに、コロナ禍後、芸どころがすたるスピードには勝てないそう。

その他筋肉痛、眼病、不眠症など、それぞれが様々な病気を抱えているが、こうして猛暑の中、集まることができてうれしい。
お互いの健康に感謝したい。











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