看護関連の

実習が終わったので忘れないうちに書いておこうと思って放置してたやつ。まとまらないし、本当はもっと思うところあるけれどとりあえずここまで。

・共感ってなんだ 寄り添うってなんだ
 実習では「共感的な」とか「寄り添う」とか、そういう感じでやると「良いね!」と言われる。もしくは誉め言葉としてこれらの言葉が使われる。
共感ってなんだ?人の気持ちはわからないし(そして私は平均よりも人の気持ちがわからないほうだ、たぶん)、そもそも共感されたいか?いや私はされたくないぞ、と思いながら実習していた。
 本来「共感」「寄り添う」とは「相手の立場に立って考える」という意味だったり、「批判的」の対義語として「(賛同はしないまでも)無理もないことだと受け入れる」ことだと思うのだ。

 でも実際のコミュニケーションではもっと積極的に「わかる!」みたいな心からの同意とか、近い気持ちを私も持ってますよ、みたいな感じで使うことが多いし、表面的には「すばらしいですね」「わかりますよ、私も甘いもの大好きです」みたいになりがちである。でも正直なところ、その人が困っていること大事にしていることはどんなことであれ考えるし、私(看護学生)が認めるとか認めないとか、関係なくない?ともやもやする。でも実習だし私のコミュ力も限られているから表面的にはそういうことを言う。

 そういうことをほとんどやらなかったのは母性の実習で、まあ一般的には母性での共感は「赤ちゃん可愛いですね」になるんだろうけれども、私は赤ちゃん可愛いと思わないので心からの同意はできないしあまりそのへんで嘘もつきたくなかった。それで「わあ今日もよく寝る子ですねー」「昨日よりも吸ってますね」とか自分の感情を入れない、でも見ていることは伝える表現でお話していた。
 ある受け持ち患者さんに「看護師さんはなんで病気を体験したこともないのに『おつらいでしょうね』と患者に寄り添えるのかしら?宿題よ!考えてきて!」と言われた。で、翌日「知識に基づいて詳細な想像ができるからじゃないか」といった趣旨のことを伝えて納得してもらえた。この患者さんは私のことを「寄り添ってくれた」とほめてくれてたらしい。特に優しい声掛けもせずに、リハビリじっと見て痛みがどんな感じなのか聞いてただけなのに。

 これらは積極的な共感ではないのかもしれないけれども、「外側からの詳細な想像」「その人の情報を多く持つ」みたいなことがわたしにとっては共感的態度を醸しだす方法なのかもしれない、と思った。(もちろん表面的には積極的な共感も必要)

・自分の心の壁
 自分の受けた経験とかぶるところのある患者さんと微妙に心を開いていただけなかったな、と自分では思う(周りからはそんなことない、とフォローされた)のだけれど、それは相性とかの話もあるけれど「この患者さんは私とは違うってことを意識しとかないと」っていう気持ちが邪魔したせいもあって虚心坦懐になれなかったせいだろうな、と思う。心を開いてなかったのは患者さんじゃなくて私のほうだったわけだ。

・先生の褒め言葉を信じられない 
 うちの先生は優しい。毎回褒めてくれる。ありがたいけど「本当か??」ってなる。実習と言うのは学ぶところだし、批判されるからこそ安心してできるという側面があるし。あと、的外れなことを言われることもまれによくあってモヤモヤ(笑)

・介入
 実習では例えば転倒という看護問題をあげたなら転倒予防の指導をしたり環境整備したりの介入を行う。
 で、この指導ってやつが問題なのだ。患者さんもわかっているだろうし、転倒予防とか「こういうポイント気を付けてね」は言えるけどどれくらい気を付けるかは本人次第だし、それを勝手に「問題」にあげて介入するのはよいのか?食事療法守れないって言ってもそりゃ甘いもんもジャンクフードも食べたくなるわな、それに外から何か言うの?生活を変えるってけっこう侵襲的だし、友人の言葉を借りるならば人には不健康に生きる権利がある。 
 他人に問題を規定されるってけっこう屈辱的なことだと私は思っていて、でも専門職の視点からのニーズ規定が有用な場合も多いわけで。答えは出ないけれども、関係性の中で介入の正負の両面を意識しながらやっていくしかないのだろう。

・看護に向いてるか問題
 1年半前、看護に進むと決めたときに大多数から「向いて無さそう」と言われた。まあ、一般的な看護師的性格(優しい、暖かな人柄…etc)からは離れているだろう。急性期の実習中、「看護師、向いてるよ。少なくとも向いてないなんてことは絶対ない、慢性疾患患者への指導良かった」と指導担当の先生が言ってくれた、嬉しい。さて、どうなんだろうか。まあ、しばらくは臨床には出ないつもりだし、向いている向いてないだけで色々決めるわけではないけれど。

 ☆向いてない面…夜勤、体力、緊急時の判断、正確さ、ケアする側としてコミュニケーションとるの疲れる、介入へのためらい、雑談をふる能力
☆向いてる面…人に対する好奇心、介入へのためらい、妄想力、話を聞き続けてつなげる力、もやもやを言語化する力
その他色々!!

 合わないところもたくさんあったけれど、看護はすごく幅広くて奥が深くて、看護の定義を自分で定義しなくちゃいけない場面も多くて、つまり面白い!「向いてなさそう」と言っていた人が思っているような仕事や特性だけが看護師ではない!めっちゃ面白いよ!ということは最後に強く主張しておきたい。

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