【OAK】1月の動きをまとめる(前編)

 2023年も早いもので1か月が終わりました。私も一応は受験生ですから少し焦っています。
 さて、MLBはスプリングトレーニングも近づいてきておりまして、各球団の戦力整備の動きもかなり少なくなってきました。A'sは2月に入ってから傘下のA級以上のマイナー含めて一つもトランザクションがありません。
 さて、A'sの公式サイトのトランザクションページで一か月前のタブに行くと、結構な数の項目が出てきます。何人かの選手とのマイナー契約、国際FAのプロスペクトの入団、トレードなどですね。総ざらい的に紹介できればと思います。

投手2名とマイナー契約

 A'sは1月10日にオースティン・プルーイット、11日にジョー・ウィーランドとマイナー契約を結んだことを発表しました。今のところスプリングトレーニングへの招待は確認できませんが、先発候補こそ多いもののメジャーレベルの専任リリーフが足りないチーム状況にあってメジャー経験も十分なリリーフ候補が二人加入したことはチームにとってとても大きいです。

オースティン・プルーイット

 プルーイットは昨年もチームに在籍し、5月にメジャー昇格を果たすと主にロングリリーフとして一度のDFAと再昇格を挟みながら39試合1先発)して55イニングを投げ、防御率4.23でした。勝ち試合で見るには頼りない敗戦処理投手のイメージでしたが、チーム事情から緊急で先発して5イニングノーヒットピッチングを見せるなど時折優れたパフォーマンスを発揮することがあります。
 22年シーズンは最速が94マイルに届かなかった、回転効率低め真っスラ系フォーシーム80マイル台後半ソフトカッター(スライダー)を軸に80マイル近辺の縦のカーブを織り交ぜ、左打者には少ないながら80マイル台中盤チェンジアップも投げるプルーイットの最大の武器はあまり四球を出さない制球力。昨シーズンメジャーでBB%は4.1と、BaseballSavantのパーセンタイルでは97に相当する好成績でした。打者を制圧できるようなボールパワーに欠けるプルーイットですが、この能力のおかげで大崩れはしにくいです。もし出番があればロングリリーフとしてブルペンのミドルリリーバーの肩肘を守る活躍に期待したいですね。

ジョー・ウィーランド

 かつて日本でDeNAに所属して強打で鳴らした頼れる助っ人が加入しました。打線に厚みをもたらしてくれることを期待しています。
 ウィーランドはキャリアを通じて先発で投げており、リリーフとして投げた回数は非常に限られています。ここ2年は怪我などの影響でそもそもあまり投げておらず、現在の実力は正直言ってわかりません。しかし、一つ言えることは、メジャー~マイナー上層に先発プロスペクトが溜まっていることからブルペン転向は確実だということです。リリーフで出力が向上すればシーズンのどこかで昇格することもなくはないでしょう。

藤浪晋太郎と契約

1月13日、A'sは日本の阪神タイガースからポスティングを申請していた藤浪晋太郎と契約したことを発表しました。これについては別個で記事を出そうと思いますので、フォローするなどしてしばしお待ちください。

タイラー・シアーをリリース

1/13 DFA

 藤浪との契約を発表したのと同日、藤浪のための40人枠を空けるためにDFAになったのはセットアッパー候補とも言われていたタイラー・シアーでした。この時点で正直驚きました。

 トレードによる枠空けが行われなかったため、DFA候補は先発で全く通用しなかったもののリリーフでは適応の可能性を見せたアダム・オラー、左投げで素材の良さは感じさせたカービー・スニード、シアー、投手ではありませんがファースト以外にポジションがなさそうで、そのファーストにはトッププロスペクトのタイラー・ソダーストロムがいることで将来的に戦力として浮きそうなデルミス・ガルシアで、この中で一番戦力になる見込みが立っているのがシアーだったからです。

 長いエクステンションから放たれる90マイル台後半を計測することもあるホップ成分の多いフォーシーム、横変化と比べて縦変化が大きい、80マイル台後半1200RPM程度とかなりスピンの殺されたチェンジアップのコンビネーションはとても優秀で、高い奪三振力を示していました。

PitchingBotより

 ややカットホップ系の速球を投げているにもかかわらずマイナーでのキャリアを通じてゴロが多いのですが、その要因はこのメジャー有数の低スピン量を誇るチェンジアップにあるのではないでしょうか。PitchingBotでチェンジアップが70グレードを付けている選手はほかにコービン・バーンズカルロス・カラスコブランドン・ウッドラフといった錚々たる面々が並びます。正直そうそうウェーバーやFAでは手に入らない選手でしょう。しかも地元っ子ですし。(錚々たるとそうそうでかけたとかじゃないですよ)
 そんな選手を平然とウェーバーに掛けて格納を狙うなんて正気かと、そう思っていた時期が私にもありました。

1/17 放出

 ウェーバーではクレームされず(これも少し驚き)、なんとリリースされました。いくらマイナー上層にプロスペクトが溜まっていて枠が厳しいとはいえども、先ほどプルーイットやウィーランドとの契約の項で述べた通り枠内の専任リリーフが少ない中、信頼できそうなリリーバーを手放すことはなかなかに理解が難しいです。考えられる妥当な理由は怪我素行あたりでしょうか。どちらについても、そもそもの情報が少ないというのはあるかもしれませんが放出したくなるほどの何かがあるという噂を聞いたことはありません。

 何はともあれ、シアーは放出されて、ドジャースと契約しました。いなくなってしまった選手のことを嘆いても仕方ないので、今後の活躍と次の勝負期でのチームへの復帰を祈ります。

国際FAと契約

 わからないので詳細は割愛させていただきますが、かねてから獲得の噂が出ていたキューバ出身の20歳で公式ランキング5位のルイス・モラレス投手と契約したようです。190cm86kgの体格で、制球面も悪くないとのことで期待が持てそうですね。すでに20歳ではありますが、ビザの関係からかひとまずはドミニカ・サマーリーグでプレーすることになるようです。


終わりに

 コール・アービンのトレードとヘスス・アギラーの契約は次回に回します。お読みいただきありがとうございました。

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