桃太郎・ザ・グレート(後編)

 桃太郎一行を乗せた小舟は決戦の地、鬼ヶ島に向かって真夜中の海を漕いでいきます。
 途中、巨大なイカの化け物に襲われましたがなんとか撃退し、どうにか鬼ヶ島にたどり着きました。
 鬼ヶ島の適当な海岸に小舟を停泊させると、桃太郎一行は周囲を見渡しました。
 するとそこにはいかにも堅牢そうな砦がそびえたっていたのです。鬼たちは予想よりも強大な戦力を持っているようでした。
 決戦のためにはまず油断ならぬ鬼の門番を倒し、門の鍵を開けなければなりません。ここは、イーグルとマーゲイに門番の相手を任せることにしました。ブシェーミ船頭はお留守番です。
 マーゲイは身軽に門の上に上り、イーグルは上空で急降下攻撃の準備に入りました。
 マーゲイが門番待機所の外に投石します。すると鬼の門番が待機所から出てうろうろし始めました。警戒態勢です。
 そこをすかさずイーグルが鬼の門番に急降下攻撃を仕掛けます。たまらずダウンした鬼の門番をマーゲイが追撃のひっかきをくらいたまらず鬼の門番はKOです。
 マーゲイが鬼の門番の懐を探し門の鍵をなんとか入手しました。鬼の砦の出入り口の開門です。しかし、鬼の門番が最後の力を振り絞りほら貝を思いっきり吹きました。
「曲者だ! 出会え! 出会え!」
 屈強な鬼が次々に飛び出してきました。さぁ決戦です!

 桃太郎は先祖代々受け継いできたマチェーテを振るい鬼たちを斬っていきます。
 狼は自慢の牙で鬼を噛み倒していきます。
 ゴリラはいったいどこで習得したのでしょうか? 自慢のボクシングで鬼を殴り倒していきます。
 イーグルは急降下攻撃で鬼を一匹ずつ倒しています。
 マーゲイは身軽な動きで、鬼を翻弄させつつ、必殺のひっかき攻撃で鬼を倒していきます。
 少しずつ確実に桃太郎一行によって鬼たちは追い詰められていきました。
 そこへメキシコのコカインカルテルの用心棒みたいな大柄な鬼が現れ、ゴリラに手招きをします。どうやらこの鬼がゴリラの因縁の相手のようです。ゴリラはボクシングの構えを取り、鬼もまたボクシングの構えを取ります。
 桃太郎一行は仕方なくゴリラを置いて先に進むことになりました。

 桃太郎一行は鬼のリーダーのもとを目指して突き進んでいきます。
 行く手を阻む鬼を退治しながら鬼の砦を駆けのぼっていきました。
 いくつ階段を上ったことでしょう。何匹の鬼を倒したことでしょう。そして鬼のリーダーの住処にたどり着きました。
 「よくここまでたどり着いた、侵入者ご一行よ。だが、ここで終わりだ」
 みるからに強そうなオーラを放ち鬼のリーダーはカラテを構えました。この闘気は少なくともカラテ十三段、賊の類にしてはいささかな強力な武力の持ち主です。桃太郎はマチェーテを力強く握りしめました。
 その戦いは果てることもなく続くように見えた激戦でした。しかし確実に桃太郎一行のコンビネーションが鬼のリーダーを追い詰めていき、ついに桃太郎のマチェーテの一撃が鬼のリーダーをとらえKO。
 「くそっ!なんて強い侵入者なんだ!グフッ」
 桃太郎一行は鬼ヶ島の鬼を退治することに成功したのです!
 だがしかし鬼の砦は主の運命を悟ったのか、炎上し始め、桃太郎一行は慌てて鬼の砦から脱出の準備に入ります。
 炎と鬼の残党に行く手を阻まれながら桃太郎は懸命に鬼の砦から脱出を試みます。しかしここにきて、燃え盛る柱が桃太郎に向かって倒れこみます。桃太郎一行絶体絶命です!
 だが、次の瞬間、突如現れたゴリラの剛腕パンチが燃え盛る柱に炸裂! 桃太郎はなんと危機を脱することができました。ゴリラと大柄な鬼のボクシング対決はゴリラの勝利のようです。
桃太郎一行は炎にも鬼の残党にも負けず全力で燃え盛る鬼の砦を駆け抜け、なんとか門のところまでもどってきました。ブシェーミ船頭は放水で必死に鬼の残党と応戦をしていました。
 桃太郎はブシェーミ船頭を助けるため、最後の力を振りしぼり鬼の残党をやっつけ、鬼ヶ島の最寄の町まで帰還の途に就きました。最寄の町にたどり着いた時にはすっかり夜は明けておりました。

(ここでスタッフロール)

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