桃太郎・ザ・グレート(前編)

 むかしむかし、あるところに、ジャガーめいたおじいさんとおばあさんがいました。
 ある日、ジャガーめいたおじいさんは山へマチェーテを担いで芝刈りに、おばあさんがローディーTシャツを川に洗濯に行きました。
 おばあさんがローディーTシャツを洗っていると川の上流のほうからどんぶらこどんぶらこと、大きな桃が流れてきました。
 おばあさんは今夜のデザートにちょうどいいと慌てて川から桃を拾ってきました。
 ジャガーおじいさんが芝刈りから帰ってきて、夕食の時間になって桃を包丁で斬ろうとしたところ突然、桃が光りだし、中から赤ん坊が飛びだしてきました。
 これは神様の贈り物に相違ないとジャガーおじいさんとおばあさんは喜びました。
 ジャガーおじいさんとおばあさんはその赤ん坊を桃太郎と名付け大事に育てました。
 桃太郎は健やかに育ち、立派な真の男に成長していきました。

 ある日、真の男に育った桃太郎は言いました。
「私は、鬼ヶ島に向かい、悪い鬼を退治します」
 翌日、ジャガーおじいさんとおばあさんは立派な服ときびだんご、そして先祖代々受け継いできたマチェーテを桃太郎に渡し、旅立つ桃太郎を見送りました。
桃太郎は苦難の旅を覚悟し鬼ヶ島に向かいました。
旅の途中で桃太郎は一匹の狼に出会いました。
「桃太郎よ、どこに行くというのか?」
「鬼ヶ島へ向かい、鬼を退治するのだ」
「ほう、面白い。私も共にいこう。きびだんごをもらおうか」
 こうして桃太郎は狼を仲間に加え鬼ヶ島への旅を歩みました。
 桃太郎一行は旅を続けていると一匹のゴリラと出会いました。
「桃太郎と狼よ、鬼ヶ島に向かうと聞いたが私も鬼ヶ島とは因縁がある身でな。私も旅の仲間に加えてもらえないだろうか?」
「ほう、面白い話ですね。きびだんごをあげよう」
こうしてゴリラを桃太郎一行の仲間に加わり再び鬼ヶ島へ向けて歩みを進めていきました。
 そして、旅を進めてゆくと、今度はイーグルと巡り合いました。
「桃太郎一行と見受けられるが、私も鬼ヶ島に連れて行ってもらえないだろうか」
「きびだんごをあげましょう」
 こうしてイーグルが桃太郎一行に加わり旅は続いていきました。
桃太郎一行は道中様々なトラブルを助け合いながら進んでいき、鬼ヶ島の最寄の町に到着しました。
 桃太郎一行は町の有力者と話をつけ、船頭としてブシェーミじみた男と、相棒で身軽な斥候のマーゲイを雇い鬼ヶ島へ夜襲を仕掛けることになりました
 桃太郎一行は鬼ヶ島での激戦の予感に備え、きびだんごを配り共に食事しました。
 きびだんごで勇気百倍になった桃太郎一行は深夜、町の有力者が手配した小舟で鬼ヶ島に向かいます。

続く

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