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2020.11.15/2020.11.23 ライム&ラフランスマーマレード

なんとなーく、ラフランスにライムを入れたらいい感じになるんじゃないか?と妄想して、ほんとにやってみた。

洋梨にはレモンが合わないなと思っていて、それはレモンの風味が洋梨の香りを邪魔してさらに臭みだけを際立たせるみたいな効果を発揮するからなんだけど、ライムならもともと臭い(失礼)ので案外合うのでは?という発想。

あと、バートレットがきれいな白いジャムに仕上がって嬉しくて、これに緑の皮が浮いてたらかわいいのでは?という思いつきもあったり、ていうかその時点ではかぼすでやろうかなと思ったんだけどかぼすはもう黄色くなってしまっていて、有楽町うろついてたら和歌山県産ライム見つけて、かぼすマーマレードはライムっぽい雰囲気だったことを思い出して「よしこれだ!」っつって買ってきたり、あと洋梨のほうもバートレットは終わってラフランスの旬に入ったし、「ライム&ラフランス」っていう響きが無闇におしゃれだし。

そういえば以前どこかに「複数の材料をミックスするジャムは考えるのがめんどくさいのでごく限定的にしかやらない」みたいなことを書いたけど、そのスタンスは変わらないものの、レモン&キウイの成功体験もあって、もうちょっと手を広げても良いかなという気分にはなってる。

せっかくなのでこれも、マーマレードアワードに出せるようにそれなりの仕上がりを目指したい。まあ、出品だけなら金さえ払えばいくらでもできるので仕上がりの良し悪しはどうでもいいと言えばどうでもいいのだけど、どちらかというと「マーマレードアワード出品作品はある程度まとまった量を作って、もし良い賞を取れたら同ロットの瓶を自慢しながら配ったりする」みたいな思惑はある。


さて、初めてのライム&ラフランスなので手探りにはなるが、とりあえずはレモン&キウイのレシピを流用で良いだろう。

まずラフランスをざくざく刻み、40%の砂糖を混ぜておく。

ライムは果汁を搾り、ワタを取る。ワタと種は煮出す。

外皮を薄めに(1mm)刻み、ワタの煮汁と合わせて鍋に入れ、たっぷりめの水を加えて火にかける。例の銅塊も入れる。効果のほどはよくわからないけど。あれ、茹でこぼししなかったけど、良かったかな…まあいいか…。

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皮が柔らかくなった&煮汁がひたひたまで煮詰まったら火を止め、鍋の中身をすべて計量する。これと果汁の重量の合計の50%の砂糖を量る。

鍋の中身を戻し、砂糖を加え、火にかける。煮たったらラフランスを加える。鍋の中で適当に潰す。

ところで、ラフランスは刻んで置いておくほど変色が進むので、外皮を煮はじめてからラフランスを手にかけるくらいの方が良いかも。

ラフランスが柔らかくなって、じゅうぶんに煮詰まったら最後にライム果汁を加えてさらに煮詰めておしまい。

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これはなんか、わりと出来がよいかもしれない。味、香りのバランスも狙い通りだし、見た目も雰囲気が良い。

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よしよし、この調子で本番いこう。

ラフランスはどこでも買えるので、国産ライムをどこで手に入れるかが問題。上のライムはたまたま見つけたけど、その後同じ店に行っても置いてない。もちろんその辺のスーパーにも八百屋にもない。ならばいっそ、ということで、良さげなライムをお取り寄せした。

しかし、だ。レモンにしてもかぼすにしてもそうなんだけど、柑橘は基本的にどの品種も11〜12月にかけて緑→黄に色づくのである。緑なのは、まだ緑の時期に収穫したからに過ぎない。ライムも例外ではなく、冬のライムは普通に黄色いのものが売っている(やや酸味が抜けるみたい)。

そして、この緑→黄の着色は、収穫後でも進む。つまり、緑の柑橘は緑のうちに使わないとどんどん色が変わってしまうので、買ったらさっさと作業すべきなのである。

しかし、そういった材料のコンディションとは別に、ジャムを煮るためには心身のコンディションも整っている必要がある。早い話が、仕事が忙しくて疲れていたり、寒くなってメンタルを崩していたりすると、まったくやる気にならない。キッチンに立てないまま材料のベストタイミングを逃してしまうことになる。

今回まさにそんな感じで、買ったはいいものの何も手につかないまま時間だけが過ぎ、ライムは黄色くなっていき、ラフランスは傷んでいく。ライムが黄色くなり過ぎず、ラフランスの傷みがギリギリのところで、身体に鞭打って作業せざるを得ない。まあ、材料が傷んだりするおかげで、なんとかやる気になるという面はなくはない。

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ライム。もっと緑が多かったんですけどね…。

こちらのお取り寄せライムですが、種がまったくないし、皮がとても薄い。ライムでも品種が違うのだろうか。とりあえず皮が薄いので幅をやや太め、2〜3mmに刻む。

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皮を刻む裏でワタを煮出し、煮出した汁と刻んだ皮を鍋に入れ水を加えて煮る。

その間にラフランスを刻み、ライム果汁少量と砂糖40%を混ぜておく。ラフランスはこの時点ではくし切りで止めておいて、水分が出てきたら煮る前にマッシャーで潰す。

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しかし、砂糖加えて水分が出てくると、刻み方が細かいかどうかに関係なく、シロップの方が茶色っぽくなってしまった。そうかあ、だとしたら、砂糖は混ぜないままライムと合わせて煮て、あとから砂糖を加えた方が色はきれいになるかもな。今回は手遅れだけど。

ライムの皮を煮てる鍋の中身の重量をはかり、50%の砂糖と合わせて鍋に戻す。火にかけ、煮たったらラフランスを加える。

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ライム果汁を加えながら煮詰め、できあがり。

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で、瓶詰めまでしたところでふと気付いた。ライム果汁の重量分の砂糖、入れてねえな…。ああ、やっぱりこういうコンディションのときにジャムなんて煮るもんじゃない…。

味見をすると、案の定、少し酸っぱい。うーん、無しではない、気はするけど…。いや、やっぱりもっと甘い方がバランス良いな。あと、冷めてもぜんぜん固まらない。

ということで、一旦瓶詰めしてしまったやつを開けて、鍋に戻して砂糖を加えて煮詰めることに。ライム果汁はそもそも重さを量ってなかったのだけど、だいたい200ccくらいあったかなあという目測で、砂糖は100g加えた。

少し煮詰めて、できあがり。

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うーん、やっぱりだいぶ黄色っぽいな。見た目は前回の方が良かったか。まあこれはこれで?ゴールド?みたいなことにしておけばいいか。


それにしても、コンディションのせいにしつつ、色々と基本的なことが疎かになってしまっているので、もう少し真面目に取り組まないといけない気がしてる。


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