第2話「 ウ ン チ ー コ ン グ って知ってる?」
とは言ったものの、次は誰に聞こうか。 そう考えていたら教室の扉が開いた
「授業はじめるゾ〜。」
ひとまず ウ ン チ ー コ ン グ のことから離れて、授業を受けることにした
「〜であるからして、〜はこうなり、」
退屈な授業だ。こんなこと学ぶくらいなら、 ウ ン チ ー コ ン グ のことを考えてた方がよっぽど有意義だ。
「はい、じゃあ質問あるやつはいるか?」
質問?そうだ、先生なら何か知っているかもしれない。先生とは、呼んで字の如く「先に生きた者」。自分よりも知識や経験は多いはず。 思い切って聞いてみた。
「ハイ!」 「おっどこか分からないところがあったか」
「 ウ ン チ ー コ ン グ って知ってる?」
教室が静まりかえった 堪え笑いと冷たい視線がこちらに集まってくる
「はぁ... 何を馬鹿なことを言うんだ。言葉使いもなってないし、ウンチーコングだかなんだか分からないが、授業に関係ない質問は真面目に受けてる奴に迷惑だからやめなさい。」
至極真っ当な返しをされた しかし、ここで引く訳にはいかない
「違います、ウンチーコングではなくて、 ウ ン チ ー コ ン グ です。そこを間違えてもらったら困ります。」 「真面目に受ける気がないなら教室から出て行きなさい。」
そう言われて出て行くやつはそうそういないが、今回ばかりはその言葉に従わせてもらった 生徒の純粋な探究心を無下にする先生の授業を聞いても仕方ない それよりも俺には使命があるのだ ウ ン チ ー コ ン グ の意味を解き明かすという重大な使命が
静かに、しかし堂々と教室から出て行ったが、引き止める者は誰もいなかった 少し寂しいような気もしたが、まあどうでもいいアイツらの相手をしても何も情報は得られないからな
こうして学校を出た俺は次の目的地へと足を運んだ
第2話「 ウ ン チ ー コ ン グ って知ってる?」-完-