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着物職人の祖母。

先日、関西に住む92歳の祖母のもとに帰りました。退職して時間ができたこと、祖母も高齢でいつまで元気でいてくれるか不安だったこと、祖父のお墓参りに。

専門学校時代に祖父母の家から通っていたのでなつかしい家でした。

今日はそんな祖母の話をします。

祖母は85歳位まで自宅で花嫁さんの着物を縫う職人でした。小さい頃からばぁちゃんの仕事を見てきたので、子供の頃はファッションデザイナーになりたかった。

女の人が働くことがかなりめずらしい世代で、何十年も働く祖母はかなり気が強くしょっちゅうわたしも喧嘩をしていました。そんな祖母が先日話してくれたことが心に残りました。

私は自分で売り込んで、なんでも縫います!ってタンカきってかたっぱしから電話して、単価の高いところで縫えるように自分から動いてきたよ。

と教えてくれました。その努力が報われて信頼を得て、取引先が潰れたときも別の所を紹介してもらったりしたそうです。

なんか、かっこいい。いまより男尊女卑のすごい時代で戦争もあり、子育てしながら着物👘を縫ってきた祖母。かわりゆく時代の中で何を感じたのでしょう。わたしには想像できない位の苦労をしたはずです。

美容師を辞めたときにかなり怒られましたし情けないと祖母に言われた。これは今になってわかるけど祖母のがんばりから見たらそれは私は甘かったんだなと。

女もお金を稼ぎなさい!

と昔から言ってくれていた祖母。なかなか稼げてませんが、、もうひとがんばりだなと背筋が伸びた旅でした。

祖母の趣味は俳句で、足が悪くなる前は散歩にいったり京都に行って一句詠んだりしていたのに近頃は近所もなかなか行けず叔母の世話なしでは外出が苦しくなってしまいました。

俳句を詠む力が乏しくなったと寂しそうにしていました。

私が旅してきた写真や都会でのあれこれを話してあげたら嬉しそうで。また俳句詠んでほしいな。
よく新聞に掲載されるくらい上手なので。

帰る前日に、ばぁちゃんが頑固に色々言ってきたことで大人げなくわたしが怒ってしまったのが申し訳なかったけれど。

長生きしてほしいし、いつかばあちゃんの縫った着物で花嫁写真とりたい!

皆さんも会えるのは当然じゃないので会いたい人には頭でかんがえずにすぐ行動!

会っときましょー

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