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「心地よさ」から見る、tamaki niimeの生態

※この記事は『tamaki niime てんてん - 肌感覚を取り戻す「服」-』に付随した特集記事で、メールマガジンでリリースした内容をアーカイブしています。メールマガジンの新規登録はこちら


tamaki niimeは「心地よさ」からはじまる

tamaki niimeは、兵庫県西脇市を拠点に、「毎日触れていたくなるような着心地」を目指したショールや服を手掛けるものづくり集団です、、、と一言にしていますが、実を言うとtamaki niimeの活動は、ものづくり集団という枠組みでは語りきれないほどに、さまざまな動きが繰り広げられています。

一貫生産、コットン栽培、食と農、羊とアルパカ、、、
「tanaki niimeとは何か?」という問いが、もしかしたら一番難しいのかもしれません。

周りをあっと驚かすように、活発に動き続けるtamaki niime。その原動力には何があるのでしょうか。ものづくりから始まる多岐にわたる活動を見ていくと、当たり前を疑い、「心地よさ」を追い求めていく、そんな姿がありました。

tamaki niimeのはじまり
「ルーツ」は「ショール」にあり

tamaki niime代表 玉木新雌さんは、2004年に自らのブランドを立ち上げ、唯一無二のモノづくりを模索する日々が続く中で、兵庫県西脇市の播州織の職人と出会い、産地に移住。播州織職人とタッグを組んで、セレクトオーダーのシャツづくりを始めます。

あるとき、シャツ生地の開発中に縫製できないほどに柔らかい生地ができて、何気なく首に巻いてみたところ、柔らかな風合いが体にすっと馴染んで心地よかったそうです。そうした気づきから、限りなく柔らかく軽い生地にこだわり、自身も織りの技術を身に着け、tamaki niimeの代表作である「roots shawl」に辿り着きました。

職人の世界では、織り込む糸の本数が多いほど技術力が高いという競い方をすることに対し、roots shawlでは逆に糸の本数を減らし、密度の緩いふんわりとした生地を織っています。

テキスタイルの常識にとらわれない柔らかさの追求は、ショールだけでなく、トップスやニット、デニムなど、身体をまとう他の衣類にも広がり続けています。

「心地よさ」の追求は「素材」の探求へ

tamaki niimeは、毎日触れたくなるような着心地の良さを大切にし、空気を まとったような軽やかで柔らかな風合いの生地づくりにこだわってきました。そういった風合いを追求していく中で、素材であるコットンについてより深く知るために、2014年から綿花の無農薬栽培を始めます。

日本における綿花の栽培は、古くは農作物と同じように行われてきましたが、近年の自給率はほとんど0%に近いのが現状です。そうした中でも、素材からmade in Japanが広がるようにという想いで、綿花を育てています。また、綿花の種のおすそ分けや、収穫したコットンの買い取りもおこなっています(詳細はこちら)。

近年ではコットンだけでなく、毛織物(ウールなど)の原料になる羊やアルパカの飼育も始まり、どんどんと仲間たちも増え続けています。

tamaki niimeでは、自分たちが目指すものづくりを自分たちの手で実現しようとする「実験」が日々繰り返されています。

自給自足を目指して 
tamaki niimeの「食と農」

「素材」の探求から綿花栽培も始めたことをきっかけに、tamaki niimeは「自分が今できること」を考え、人の生活の為の「衣・食・住」という観点に立ち返ります。

食べ物や電気など、お金を払いさえすれば誰でも簡単に手に入れられる時代に今はあります。それはそれで豊かなことですが、tamaki niimeではそういったシステムに寄りかからずに、自分たちで創り出す術を知ることが必要と考え、お米や野菜の栽培を始めました。サツマイモ、ブロッコリー、キャベツなど、野菜は季節ごとに種類豊富に栽培しています。

収穫した野菜は社員食堂「tabe room」で料理に。tamaki niimeの自給自足を目指した活動は今も続いています。

ショールから始まり、食と農へ 
一貫して流れる「心地よさ」の追求

限りなく柔らかな風合いにこだわったショールからはじまり、綿花栽培、そして食と農へ。枝分かれするように広がる様々な活動を見ていると、共通して「心地よさ」を追求しているように見えます。

ショールの開発であれば、「織物づくり」のあたりまえを疑う。
綿花栽培であれば、「素材は輸入」というあたりまえを疑う。
食と農であれば、「簡単に手に入る」というあたりまえを疑う。

世の中の常識や流れに問いかけて、こっちの方が「心地よい、気持ちいい、楽しい」という感覚を起点に、物事が起こっているのではないでしょうか。

世間の常識やあたりまえに一度問いかけることは、そう簡単なことではありません。それでもtamaki niimeでは、自分たちの手を動かして、物事を探っていき、実現していきます。目の前で見て、触れて、リアルで得られた体感だからこそ、tamaki niimeは面白いんだと思います。

荻野

tamaki niimeの風景

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