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ニューヨークで考えた

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ニューヨークの暮らしの中で考えたことなど
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#多様性を考える

なればなる、ならねばならぬ、何事も?

毎日は金太郎あめのようにどこを切り取っても同じような表情で過ぎていく。そしてそれが普遍に続いていくような気がしてしまうものだけど、日用品が少なくなって、買い出しに行く道すがらなどに、あぁ今ここにある全てのものは少しずつ着実に「無くなる」方向へと向かっているんだなぁ、と当たり前のことにじんとする。 日用品は使ってるから無くなるのは当たり前なんだけど。物だけではなく、人や犬や建物や景色も、みんな永遠にここに存在しているような顔で座っているけれど、ベルトコンベアーの上に乗って少し

気付かずに差別に加担している

つい先日ニューヨークの地下鉄に乗ると、向いの席に座っていた泥酔状態の白人中年男二人組の一人が、なにやらごちゃごちゃともう一人の男に熱く語っていた。語られている側は寝落ちしていて無反応。それに業を煮やしたのか、ごちゃごちゃと語っていた方が、突然大声で、「Don’t fxxk with White Boys, right!?」と怒鳴り始めた。 つまり、白人至上主義的な思想を持った白人男性が、寝ている相棒と語っている体で「白人なめんなよ、ゴラァ!」と怒鳴散らしているというわけだが

アメリカで起きている中絶権問題:格下市民の女性

ずっと前、確か2000年前後に「神様に会いたい」というようなタイトルのNHK番組(うろ覚え)で、色々な信仰を持つ人々が紹介されていた中に、シバ神への信仰を示すため何十年もずっと右手を上にあげたまま暮らしている、というインドのおじさんを見た。 最近再びその方の話がネット記事になっていて、おぉぉぉっ、あの方はまだ右手を挙げておられるのか!となんだか古い友人にばったり再会した時のように嬉しくなった。右手にハイファイブしたい気分。 最初にテレビで観た時点で既に右手のこぶしのあた