【シノビガミ】虚無の燈火(ともしび)【シナリオ】

※注意:このシナリオはもう一つのシナリオとセットで遊ぶことを想定しており、単体で遊ぶと意味不明であったり、盛り上がらなかったりします。

シナリオスペック
レギュレーション:退魔編
タイプ:協力型
リミット:4
プレイヤー人数:4人
階級:中忍頭(背景マシマシ)、上忍

シナリオのギミックについて

 シナリオ「デスゲームです」に記載されています。そちらをご参照ください。

マスターシーン

 GM権限がPL0からPL3に移った直後に開始してください。
 無人のはずだったビルに突然人の気配がします。それも大量の。気付けばそこは様々なテナントの入るオフィスビルであり、様々な死んだ目の人間が忙しなく業務を遂行しています。彼らはPCたちを見ても何も反応しません。一心不乱に仕事をしています。しかし忍者たるPCたちは人々の様子がおかしいことに気付くでしょう。パソコンの画面には意味をなさない文字列、印刷物にはでたらめな赤いマークのスタンプ、電話からは呪詛、呪詛に対しては「承知致しました」の応答。

 このマスターシーンの終了時に「エニグマ:観葉植物」、「エニグマ:無機質なオフィス」、「討伐対象の妖魔」を公開してください。

クライマックスフェイズ

 時刻は0時。虚無の燈火の行方はつかめない。強力な妖魔の気配が充満するこのビルにいるはずなのに。こんな時間でもオフィスの蛍光灯は煌々としている……生産性0の生産を伴って……虚無を生み出し続けている……そうだ、虚無の燈火はずっとそこにいた。このビル全体が虚無の燈火だったのだ。

 PC全員と虚無の燈火で戦闘を行います。全員の戦闘の意思がなくなると戦闘が終了します。

結末

 虚無の燈火が勝利した場合、PCたちは虚無に飲み込まれます。キャラロストはしませんが、後遺症として【目撃者】の弱点を修得します。既に【目撃者】を修得済みの場合は、功績点3点の任意の弱点を習得してください。

 虚無の燈火が敗北した場合、ビルとビル内部の人々は消滅します。いや、そもそも存在しなかったので消滅というのもおかしな話です。ビル内部の人々は既に虚無に飲み込まれており、救い出すことはできません。どうしても救い出したいというPCがいた場合、GM判断で難しいお題を提示して解決させてください。

PC0

PC0の【使命】
 あなたは上司の指示で妖魔討伐隊を編成した。流派を跨いだ一大プロジェクトである。癖は強いが優秀な忍者をスカウトすることに成功した。討伐対象は横浜市のビルに潜み人間の魂を喰らう正体不明の妖魔である。。
 あなたの【使命】は上級妖魔の討伐である。
PC0の【秘密】
 あなたは討伐対象から妨害を受けてしまい、討伐隊のメンバーに重要な情報を伝え損ねてしまった。その情報とは以下の内容である。
・討伐対象の名前は『虚無の燈火』。
・虚無の燈火は上級妖魔である。
・虚無の燈火は虚無に偽りの価値を与え、その価値に寄り付いた存在の魂を削り取り虚無の糧とする。表層的な理解としては、虚無の燈火に近寄った存在は偽りの記憶と役割を与えられ搾取される。これは超現実的能力であるため犠牲者は自力で認識することができない。

 あなたも他の討伐隊メンバーも虚無に飲まれかけている。あなたは討伐隊メンバーのうち1名に対して超現実的使命(メタリアリティミッション)を与えることで最後の希望とした。しかし消耗は大きく、あなたはメインフェイズ中に行動できなくなっている。

PC1

PC1の【使命】
 あなたはPC0から妖魔討伐隊にスカウトされた。あなたは法外な報酬に目が眩んで誘いを受諾してしまった。成果報酬ということで前金はなかった。
 あなたの【使命】は妖魔討伐の報酬を受け取ることである。
PC1の【秘密】
 あなたは【暗示】(基本p152)の効果をバインドされている。あなたの【本当の使命】は、『ゲームマスター・イトノコ』を今度こそ殺害することに変更されている。【暗示】が解除されると【本当の使命】が妖魔討伐の報酬を受け取ることに戻る。


PC2

PC2の【使命】
 あなたはPC0から妖魔討伐隊にスカウトされた。何故ならあなたはとても強いからである。
 あなたの【使命】は妖魔討伐を成し遂げ自身の強さを誇示することである。
PC2の【秘密】
 実はあなたは妖魔討伐隊にスカウトされていない。こんなにも強いのに。あなたは万が一妖魔討伐をできなかったとしても強さを誇示できれば満足できる。
 あなたは【本当の使命】を、他PCを倒して自身の強さを誇示することに変更して良い。この場合、PCに止めを刺した回数と同じ数だけ功績点を得ることができる。【本当の使命】を変更すると、あなたの【秘密】は公開情報となる。

PC3(GMP)

PC3の【使命】
 あなたはPC0から妖魔討伐隊にスカウトされていない。別件で横浜市のビルに訪れた折り、妖魔討伐隊と妖魔の争いに巻き込まれた。
 あなたの【使命】は安全に帰宅することである。
PC3の【秘密】
 あなたはPC0の戦友であり、PC0に重要な役割を任された。しかし、その役割はあなたが認識できるものではないし、あなたの努力でどうにかなるものではない。しかし、あなたにしかできないことであり、あなたの努力でどうにかしなければならない。大丈夫、参加者はあなただけではないのだ。


PC4

PC4の【使命】
 あなたはPC0の妖魔討伐隊に志願した。何故なら妖魔討伐はあなたのライフワークだからである。
 あなたの【使命】は妖魔討伐を成し遂げ、アイデンティティ・クライシスを防ぐことである。
PC4の【秘密】
 実はあなたは既にアイデンティティ・クライシスを起こしている。1年前の別件の妖魔討伐で仲間5人を失い、自身も魂の30%を削り取られる重傷を負ったのだ。それ以来、妖魔討伐忍務が全く上手く行かない。もうどうでもよくなってしまった。
 あなたの【本当の使命】は、信念:凶として立ち振る舞うことである。【本当の使命】を達成した場合、ロールプレイの功績点も無条件に得て良い。

エニグマ:観葉植物

観葉植物の【偽装】
 作り物の観葉植物。作り物なのは観葉植物だけなのか?
観葉植物の【戦力】
 【暗示】(基本p152)

エニグマ:無機質なオフィス

無機質なオフィスの【偽装】
 仕事に集中するにはうってつけの環境。しかし長時間居ると気が狂う。
無機質なオフィスの【戦力】
 【負の命】(基本p154)

討伐対象の妖魔

討伐対象の妖魔の【使命】
 横浜市のビルに潜み人間の魂を喰らうことが【使命】である。
討伐対象の妖魔の【秘密】
 この【秘密】が誰にも入手されていない場合、4サイクル目終了後、クライマックスフェイズが開始されずにセッションが終了する。
 正体は上級妖魔『虚無の燈火』である。実体はなく、本来ならばこの世に干渉できない。そもそも存在しないが、異界ではは存在しないという状態が許容されるので存在する。虚無が集積されたオフィスビルと一体化することでこの世に顕現することができた。

キャラクターシート

以上

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?