【シノビガミ】鰻は裁き【シナリオ】
シナリオスペック
レギュレーション：現代編
タイプ：バトルロイヤル型
リミット：3
プレイヤー人数：4人〜5人
備考：プレイヤー4人の時はPC5を取り除く。
はじめに
現代編のバトルロイヤル型シナリオです。バトルロイヤル型であることは伏せておきましょう。
トレーラー
斜歯忍軍が開発した武器「鰻裂」。
ウナギのように掴み所のない存在も両断できる刀だ。
だがそれは実験室での話。
実戦テストをクリアしなければリリースは許されない。
「鰻裂」の実践テストのために雇われた5人の忍者。
テストの標的は勿論ウナギである。
テスターとなった忍者たちは掴み所のない鰻を倒し、見事報酬を掴みとることができるのか。
導入
全てのPCは斜歯忍軍の忍者であるDr.ヒラガに召集されます。
「君たちを呼び出したの他でもない、我々が開発した「鰻裂」という武器の性能テストをして欲しいのだ。良い武器のテストには君たちのような優秀なシノビが相応しいからね。「鰻裂」はその名の通り、鰻のように掴みどころの無いものを切り裂くことに特化した包丁だ。性能テストのために「鰻裂」でウナギを倒してきて欲しい。現在この街ではウナギが徘徊しているが、くれぐれもただのウナギだと油断しないことだ」
ここで、PC1〜PC5、ウナギ、鰻裂のハンドアウトを公開します。
鰻裂について
「鰻裂」は本物が1丁、偽物が4丁あります。PC1には本物が、PC2〜PC5には偽物が支給されます。セッション開始時、「鰻裂」に本物と偽物が存在することは公にしないでください。この事実はセッション開始時点ではPC1とPC4しか知りません。
「鰻裂」の【秘密】を確認するには情報判定を行う必要があります。自分が所持していない「鰻裂」に対しても情報判定を行うことが可能です。
滑川鰻十郎について
シナリオ作者のPCです。現在も使用中のキャラクターシートなので、参照する度に内容が違うかもしれませんがお気になさらず。奥義はウナギっぽいものを適当に用意してください。目覚め付きの【不死身】にしておくと忍法とシナジーがあるかも知れません。
クライマックスフェイズ
全PCとウナギが戦闘に参加します。ウナギは全PCに敵対します。
戦闘終了条件
下記のいずれかを満たすと戦闘が終了する。
・キャラクターが1体だけ生き残る。
・PC4とウナギだけが生き残る
結末
自由に演出してください。
ハンドアウト
PC1
【使命】
推奨流派：なし
あなたは新作武器「鰻裂」のテスターとして雇われた。あなたは「鰻裂」を所持している。あなたの【使命】は「鰻裂」を所持した状態でウナギを倒すことである。
【秘密】
あなたは「鰻裂」の本物のテスターであり、あなたに支給された「鰻裂」が「鰻裂（本物）」で、他の3丁は「鰻裂（偽物）」である。また、本当の標的はウナギではなく他のテスター達である。あなたは「鰻裂（本物）」の戦闘データを斜歯忍軍に提供しなければならない。
あなたの【本当の使命】は以下の2つである。
・「鰻裂（本物）」を所持したままセッションを終える。
・クライマックスフェイズで自分だけ勝利する。
この秘密を知った者は、「鰻裂（本物）」の秘密も入手する。
PC2
【使命】
推奨流派：斜歯忍軍（下位流派含む）
あなたは新作武器「鰻裂」のテスターとして雇われた。あなたは「鰻裂」を所持している。あなたの【使命】は「鰻裂」を所持した状態でウナギを倒すことである。
【秘密】
あなたは「鰻裂」開発チームの一員である。あなたは開発者として、他のテスターの手助けをすることになっている。だが、最終的には機密保持の為に他のテスターを葬ることになっている。
あなたの【本当の使命】は以下の2つである。
・クライマックスフェイズの戦闘で自分以外の誰かがウナギに止めを刺す。自分が止め刺してはならない。
・クライマックスフェイズで自分だけ勝利する。
PC3
【使命】
推奨流派：なし
あなたは新作武器「鰻裂」のテスターとして雇われた。あなたは「鰻裂」を所持している。あなたの【使命】は「鰻裂」を所持した状態でウナギを倒すことである。
【秘密】
あなたはとあるミッションの最中に喉に刺さったウナギの小骨に気を取られて油断した隙に相棒を殺されてしまった。あなたは相棒を殺したPC2と、相棒が死ぬ原因となったウナギに復讐を誓った。
あなたの【本当の使命】は以下の2つである。
・クライマックスフェイズの戦闘でウナギに止めを刺す。
・PC2を倒す。（クライマックスフェイズで自分より先にPC2が脱落すれば良い）
PC4
【使命】
推奨流派：ハグレモノまたは私立御斎学園（下位流派含む）
あなたは新作武器「鰻裂」のテスターとして雇われた。あなたは「鰻裂」を所持している。あなたの【使命】は「鰻裂」を所持した状態でウナギを倒すことである。
【秘密】
あなたはIUCN（※）に雇われたスパイである。IUCNの依頼は、斜歯忍軍の魔の手からウナギを保護するとともに、対ウナギ専用の物騒な武器の開発を失敗させることである。あなたは事前調査によって、「鰻裂」の4丁中3丁は偽物で、本物が自分以外の誰か1名に支給される予定であることを突き止めた。「鰻裂（本物）」を破壊すれば戦闘データが失われ、開発は失敗に終わるはずだ。
あなたの【本当の使命】は、以下の2つである。
・クライマックスフェイズの戦闘でウナギを脱落させない。
・セッション終了時に「鰻裂（本物）」を所持している。
（※）IUCN（International Union for Conservation of Nature、国際自然保護連合）とは、その名の通り国際的な自然保護団体である。レッドリストを作成しているのはこの機関。
PC5
【使命】
推奨流派：なし
あなたは新作武器「鰻裂」のテスターとして雇われた。あなたは「鰻裂」を所持している。あなたの【使命】は「鰻裂」を所持した状態でウナギを倒すことである。
【秘密】
あなたは昔、食べた鰻重に体の内側から食い破られ、肉体の一部を失った。失った肉体の部位は鰻重で補填された。その鰻重の正体は瀕死のウナギ忍者「滑川鰻十郎（ぬめりかわ・まんじゅうろう）」だったのだ。鰻十郎はあなたの肉体を元に再生し、海へ帰っていったのだった。
このような経緯から、あなたと滑川の肉体は意図せず引き寄せ合うようになってしまった。あなたは滑川と同じ戦場にいる場合、滑川が脱落しているかどうかに関わらず滑川に対して【百足】を使用できる。
あなたの【本当の使命】は、滑川から肉体を取り戻すことである。具体的には滑川の忍法を3種以上修得した状態でクライマックスフェイズの戦闘を終えること。
なお、滑川に対して【百足】を使用して忍法を修得した場合のみ、【百足】による特例修得の上限数を無視して良い。
ウナギ
【使命】
ウナギは絶滅危惧種である。たかが新作武器の試し切り如きで種の個体数を減らされるわけにはいかない。なんとしても生き延びるのだ。ウナギの【使命】は最後まで生き残ることである。
全てのPCはウナギの【居所】を所持している。
【秘密】
キャラクターシート
実は街を徘徊しているウナギは滑川鰻十郎（ぬめりかわ・まんじゅうろう）という名の忍者である。だが絶滅危惧種であることには変わりない。忍者の力で最後まで生き延びることが滑川の【使命】だ。全てのPCは敵である。
滑川はとある事情からPC5と引き寄せ合う体質になっている。滑川とPC5が同じ戦場にいる場合、PC5が脱落しているかどうかに関わらず、PC5に対して【百足】を使用できる。
ちなみに一人称は「ぼく」で、語尾に「にょろ」を付ける。
鰻裂（本物）
【概要】
ウナギを捌くことに特化した包丁。
【秘密】
本物の鰻裂である。偽物も存在する。
ウナギに対して接近戦の攻撃忍法を使用するとき、命中判定の直前に使用できる。使用すると命中判定に+2の修正を受け、ウナギの回避判定に-1の修正を与えることができる。この効果を使用すると、「鰻裂（本物）」の【秘密】が全体公開される。
鰻裂（偽物）
【概要】
ウナギを捌くことに特化した包丁。
【秘密】
偽物の鰻裂である。本物も存在する。
何の能力もない。
あとがき
人生で初めて書いたシノビガミのシナリオです（それ以前に他のシステムで十数本書いていましたが）。ふと、存在を思い出したので公開しました。
2020年9月にPC5を追加しました。
以上
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