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なぜTRAVEL UNAという雑誌をリリースしたのか?それは地域文化を体感してもらうきっかけなのである。

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【通販】TRAVEL UNA vol1 ネイティブテキスタイル
1800円+税

この出版不況と言われる中で、なぜ紙媒体をリリースしたのか。うなぎの寝床はただのアンテナショップだと思われている方も多いと思うが、大きな命題としては地域文化商社というコンセプトで動いている。

僕らは、九州ちくごのアンテナショップうなぎの寝床を2012年にはじめ、今はMONPEのメーカー、2017年からは九州以外のものを九州の方々に見てもらうリファレンスショップであるうなぎの寝床旧寺崎邸も運営をしている。しかし、8年間の活動の中で、物の流通は行ってきたが、僕らがやりたいのは、「人と物を通した本質的な地域文化の継承と収束。その在り方思考し、行動し続ける生態系をつくる。」ということがミッションであり、物売りではない。

地域文化を知ってもらうということが重要であり、それが体現できたかどうか?がもっとも最優先事項になるだろう。しかし、物だけで人(使い手の思考)はなかなか変わらないし、伝わらないという現状も見えてきた。やはり「物」は生活用品であり、その背景に地域文化、地域資源、作り手などまで意識が向くか?という点においては、少し弱いことがわかってきた。

その中で、取引先や知り合いなどは、工場まで案内したりしながら、作り手と話してもらったり、僕らもリサーチしてきた情報を渡したり共有して意見交換したりということを繰り返したら、やはり現状や課題も含めて、地域文化が伝わったなという実感もあった。一緒に作り手などを訪れた人たちは、作り手や地域文化との関わり方が、自分の生活と遠いどこかのことではなく、自分ごととしてその問題や良い部分を捉えてくれ始めたという現象が起きた。どういうことか?

やはり、こういう現象をより多く産まないといけないということである。より多くの人たちに質が高い地域文化との交流・交易を生むための仕組みが必要だなと感じていた。3年-5年、この構想は持っていた。でも実行できていなかった。しかし、去年の7月に、佐賀県のニューノーマルの事業をご一緒したリ・パブリックと1年以上議論した末に、共同で会社をつくることに決めた。それがUNAラボラトリーズである。この会社では、物で伝えられない部分である「体感と情報」を通して地域文化を伝えるというのが命題である。そのための解決策が研究・出版・ツーリズムなのだ。

この今回だしたTRAVEL UNAは、単純な雑誌ではなく、僕らがリサーチした一旦をまとめ、現地まできてもらうための紙面である。それはアーカイブ的な機能もあれば、知ってもらうためのメディアでもある。実際、この地に来てもらう前に、あらかじめある程度の事前情報を得ておいてもらい、そこから現地に来て欲しいという意味合いで雑誌をいう形態をとってリリースをした。まずは「ネイティブテキスタイル」という、うなぎの寝床が得意だったテキスタイルがテーマだが、今後「米」や「温泉」など、切り口を変えて、九州の地域文化を掘り下げていこうと思う。

そして、今旅行業の取得も進めていて、そこから現地をしっかり体感できるようなツーリズムをつくっていこうと思う。ツーリズムといっても、一般的なツーリズムというよりも、ただ「見る人」と「見られる人」という関係性ではなく、お互いが学びがあるようなものにしたいなとイメージしている。消費する、消費されるではない何かを産めるように作り込みたい。

この辺もふまえながら、雑誌もまずはリリースしたものとして見てもらえたら嬉しい。引き続きちょこちょこリリースしていくので、よろしくお願いします。

【通販】TRAVEL UNA  vol1 ネイティブテキスタイル
1800円+税

また、この雑誌を取り扱ってもらえる書店やお店、飲食店でもなんでも、興味ある方々はお問い合わせいただけると嬉しいです。ではでは。

うなぎの寝床
白水高広

本質的な地域文化の継承を。