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2019年の所信表明を。テーマは「再」と「伝」。

あけましておめでとうございます。うなぎの寝床の代表をしております白水です。

去年は、僕にとっては、何かモチベーションが上がらないまま終わった年でした。そういう気持ちで1年間過ごしてしまったことを、大変申し訳なく思います。自分なりには試行錯誤してはきましたが、あまり良き打開策が見えませんでした。しかしながら、写真にあるように、うなぎの寝床も多くの一緒に働く仲間にも恵まれて、試行錯誤毎日繰り返しています。去年一年は、僕の中では地域文化商社として、きちんと長期的に機能させていくための、準備段階として、とても重要な年だったなと感じています。何かここで考えろよ!というメッセージを与えてもらった年だったのだと。僕自身、あまり文章をしっかりと書かなくなったのが去年ですが、今年は自分の思考と伝達しなければならないことを、しっかり記していきたいと考えています。

それも踏まえて、今年のテーマは「再」と「伝」の二つです。

まず「再」について。これは、うなぎの寝床は2012年にアンテナショップとしてスタートして、僕と春口(ハル)と妻の3人でスタートしました。僕ら自身が、この筑後地方の様々な農業工業商業、多くの人と関わらせていただいて、地域のものづくり、活動している人たちのことが、地域内外に対して伝わっていない。という仮説による社会課題を設定して、その解決策として「九州ちくごのものづくりを伝えるアンテナショップ」としてスタートしました。

そこからはや6年半が経ちました。写真を見ていただいてもわかるとおり、役員、社員、パートタイム含めて19人の所帯となりました。それぞれ、役割分担もしながら、仕事をしています。

しかしながら、内外、様々な方々に携わってもらいながらやっていくと、視点が複数になってきます。そして、僕自身もはじめは、「ものづくり」や「地域」、そして「技術や人」に対してとても感動していたことを、そのまま勢いで書いて伝えていたことが、6年もやっていくと、さすがに、知識なども増えて、新鮮味はなくなってきます。それは、どの業種であっても仕方ないことなのかなと思います。はじめてには、もう確実に戻れないことは間違いないです。

こういうこともあり、僕は去年悩んでいました。自分の視点での「ものづくり」という分野に対しての、慣れがでてきたのと、視点が薄れているな。と。だから、いろんな人に入ってもらいながら、それぞれの視点で発信をしたり、それぞれの解釈に委ねたりといろいろ試してみました。

そして、例えば久留米絣やもんぺの情報など、一度伝えたことにたいして、何度も発信したり、言ったりすることに、自分の中でのマンネリ化が若干生じていました。これは、もう正直なところです。この現象を、自分の中でどう捉えてよいかわからなかったというのが、2018年の状況です。

2019年は、今まで僕らがためていった情報や、知識、知恵をもう一度再解釈、再編集しなおして、「伝」える必要があると感じています。小手先で、何かを変えるというよりも、自分たちが持ってる情報を、うなぎの寝床、そして筑後地域、日本のものづくりの可能性を感じている人、感じていない人に関わらず、伝わっていない人が1人でもいたら、まだ可能性と活動の余地はあるということ。泥臭く、何度もなんども、再解釈をし、伝え直す必要があるのかなと感じています。

去年、いろんなチャレンジをしましたが、やっぱり、丁寧な言葉や、ルーティンとして、いろいろと発信するよりも、自分たちでしっかりと思考して、解釈をして、伝えるということが、何よりも地域文化を継続させたり、認知してもらったり、広めたりするための一番の近道だなと、最近は感じています。

綺麗にみせる、素敵にみせる、美しくみせる。手法としては、とても大事なことではありますが、僕らは泥臭く、一歩一歩様々な人にたいして、ものや情報を伝えていくことが重要なんだなと、去年1年間活動して、再認識をしました。

うなぎの寝床7年目にして、今までもチャレンジャーのつもりでは行動してきましたが、今一度チャレンジ精神に対して気合いを入れ直して、泥臭くカレイのように地面を這いつくばりながら、地域文化を伝達していければなと思います。どうぞ、よろしくお願いします。

うなぎの寝床
白水高広

本質的な地域文化の継承を。