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昔は楽しいことがあふれていたのか?〜横須賀線の狙撃兵編〜

珍しく大学に行った帰りのこと。
その日は学校で仲の良い音楽仲間の先輩たち何人かと遭遇してしまい
授業にも出ずに学校内のテラスみたいなところで一日中無駄話をしておりました。

とりとめのない話で盛り上がっていたら夕方になってしまい、
もう帰ろうかとなって、3人で大学のある戸塚(横浜)から
横須賀に乗って横浜に向かっておりました。

秋と冬の間くらいのやや肌寒い季節、時刻は夕方17時ころだったでしょうか。
辺りは結構暗くなっておりました。

ボクら3人はボックスシートに座って、引き続きしょーもない話をしながら
あと少しで横浜に着くくらいになってところで
ピシっという音とともにボクらの隣、進行方向右側の窓に亀裂が入りました。


え?

なにが起こったかわからずに一瞬時間が止まってスローモーションのような感じになって
ぼくの正面に座っていた先輩を見るや否や、おでこのあたりから小さい玉がポロっと落っこちました。

は??

なんだ?なんだ?

ポロっと落ちたのはBB弾というサバイバルゲームなどで使うエアガンの弾でした。

このワケがわからない状況で巨大な『?』が頭によぎりながらも
ちょっとずつ事態が把握できるようになってきました。

誰かが外から強力なエアガンで通り過ぎいている電車を狙撃して
その弾が偶然、ボクらのボックスシートの窓を貫通してぼくの正面に座っていた先輩のおでこに当たったと。

3人とも同時にその事態に気がついて
まじか!
撃たれた!!!(大爆笑)

いや、当たるかね、普通。
しかもおでこに。

窓ガラスをよく見ると亀裂の中心部に小さい穴が空いております。
窓を貫通した時に玉の威力が落ちたのか先輩には怪我はなかったのですが、
その時、電車の窓って結構脆いんだかなぁって思いつつ(今は知りませんが)、

しっかし、、

改めて、、

普通当たるかね、おでこに。

どんな確率だよ!!

狙撃された先輩はBB弾を拾い上げ、マジマジと見つめておりました。

横浜駅に着いて、駅員さんにその旨を伝えると
詳しく話を聞かせてくださいと言われ駅員室に呼ばれ
ボクらは終始ヘラヘラしながらその時の様子を駅員さんにお伝えました。
怪我もなかったので、変な事件に出くわした!!というテンションだったのでしょう。

ボクの記憶はなぜかこの辺で消えていて(なにしろ20年以上も前なので)
恐らくそのままバイトに向かったと思われます。

先輩2人は確か警察からも事情を聞かれたみたいです。

その後、その狙撃された電車は止まって窓を補修したのだろうか?
犯人は捕まったのだろうか?
今考えると結構なニュースだし、

場合によっては新聞やテレビに出ても良さそうな内容でもあるけど、怪我人もいなかったので、スルーされたのだろうか?

当時、SNSなんかがあったらそれなり盛り上がっていたんだろうけど、ケータイすらない時代でしたからね。

さらに面白いのが、こんなにすごい話なのに
この話が盛り上がったのは翌日と翌々日くらいまでで、思いのほか盛り上がらず収束していったことです。

今なら、この話だけでしばらくの間酒が飲めそうなのにね。

あの頃は毎日毎日、ちょっとしたことで盛り上がっていてこれくらいのことじゃネタの鮮度としては持って1日くらいだったのかなぁ。
なにもかもが新鮮で目まぐるしい毎日だったのだろうか?
今考えるとたいしてなにもなかった気もするけど。

歳を取っていろんなことを経験すると
ネタの珍しさに対する審美眼が上がるのかもしれなくて
若いときは色々なことが波のように押し寄せるけど、
そのネタの重み気づかないのかもしれませんな。

はい、どうでもいいことを偉そうに書いてます。

BB弾でふと思い出したけど、昔ギターの雑誌で、かの有名ブルースギタリストのB.Bキング氏のインタビューが載っていて、身体のこともあるから最近はシーフード中心の食事を摂るようにしていると書いてありました。ほかにも音楽のことが色々書かれていたであろう記事の中でぼくがいまだに覚えているのはその箇所だけです。

昔からボクはどうでもいいことをしっかり覚えている人間のようですね。

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