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ショック療法?

このところ、tonari no Hanakoというアーティストをよく聴いてます。

可憐な歌声、耳馴染みのよいメロディ、親しみやすいくセンスの良いバックトラック、、、とても素晴らしいバンドです。
最近の音楽シーンの事情にそれほど詳しくはないのですが、
まぁ今の若い人たちは感性が良いので
これくらいは当たり前で普通なのかもしれませんね。

そして、歌詞もまた素晴らしく
これまた昨今の風潮なのかもしれませんが
心に少し闇を持っている人の心情や描き方がとてもよいのです。

作詞作曲をしているのがameさんという方。

曲の中での主人公の描き方がとても上手で
さらにいうと耳障りの良い言葉を並べただけではない
いい意味でリアリティがあって、
気にかけてほしいだけの心情ではない心理描写、
人間のいじわるさなんかも表現していてすごいなぁと思います。

んで、ここまでならひょっとしたらボクが現代の音楽をあまり知らないだけで
他にも似たようなバンドやミュージシャンがいるとは思うのですが

『シーツの紐も、』という曲の一節を聴いてすごくハッとさせられました。

この曲は30歳を過ぎたこじらせた女性が
酔っ払って好きな人と過ごしているときの幸せな一瞬を歌っている歌で、
現代風のコード展開を上手にループさせ、
おしゃれにアレンジしているアップテンポな曲なのですが、

その中に歌詞に
『酔っ払ってちゃ、ふたり、シーツの紐も、うまく結べなくて
そんな瞬間以上にさ、幸せなことってありますかい?』
という歌詞があって

最初、聴いていたとき語尾が
ありますか?
と聴こえていたのですが、
よく聴くと
ありますかい??
と聴こえる。

ありますかい??

なんか若干ユーモラスな語尾になってない!!??

まさか、気になって歌詞を調べてみたら、やっぱり
ありますかい?
ってなってじゃん!

主人公の嬉しさと照れをちょっとコミカルに『かい?』という語尾に集結させているこのさりげないブッコミ方!

すごい!!
おじさんは思わず膝をうったのであります。

先に書いた通り
心に少し闇を持っている人の心情や描き方がうまいとは思ってましたが
そういう心をもって悩んでいるけど
人はいつも悩んでばっかりいられるストレートな生き物ではなくて
きっとそういう時やそういう本質の人であっても
心でふと笑う瞬間があるわけで、
まぁ、この曲自体は基本ハッピーな歌を歌っているわけですが
仮にこの曲の主人公が少し病んでたとしても
ふとした瞬間にそんなユーモラスな言葉が出る時だってあるよなぁ

と勝手に想像して勝手に感心しておりました。

このtonari no Hanakoってバンドは
個人的に共鳴する部分がかなりあるからなのか
聴いていると凄くハマって病みつきになってしまうのです。

ずっと聴いているとameさんの声に気持ちを持ってかれてしまって
うまく言えませんが
心の深淵に引っ張られる魔力、
救われない気持ちみたいなものを感じるときがあります。
実に不思議なのですが。
(そう思わせること自体とてもすごいことです)

なのでちょっと怖くなって我に帰りたい、でもどうしたものか。。。
と思った際に思いついたこと!

音楽を以って音楽を制する!

つまりそれは
吾妻光良&The Swinging Boppers
を聴くことでした。

ジャイブ&ジャンプブルースの少し懐かしくてワクワクするサウンド。
でもこの歳になったから分かる笑えてしみじみする曲。
落ち着いて聴かせつつ泣きながら笑わせてくれるような、最高の気分にさせてくれる音楽です。

人生の悲喜交々を受け止めてなお発せられるユーモアと寛大さ!

とにかく全く方向性がちがうように思える2つのグループですが、

ぼく中では同じ方向性を感じていて、

どっちが表か裏かわからないけど表裏一体となって存在しているような気がします。

サウナのあとの水風呂?
辛いもののあとのスイーツ?
アメとムチ?

どっちがどっちかわからないけど

とにかくどっちも良い。

闇に入っていきそうな気持ちを現実世界に連れ戻してくれるショック療法?なのかもしれませんが、こんな音楽の聴き方もありですかい??

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