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「沖縄の島ぜんぶ」に「島への愛」を 〜「島ラブ3期」と「うむさん創業アカデミー」について〜

みなさん、こんにちは。
島ラブアカデミー3期の企画、運営をしていました、うむさんラボのまこつ(又吉誠)です。うむさんラボでは、教育やソーシャルビジネス、スタートアップ支援事業に関わっています。
今回は、2021年〜2024年にかけて株式会社よしもとラフ&ピースとうむさんラボが連携して実施した「島ラブ」(ソーシャルビジネスを学び、実践するアカデミー)を通じて感じた思いを振り返りつつ、うむさんラボとしての今後について書きたいと思います(初めてうむさんラボサイトでの記事なので緊張しています…笑)。


島ラブって...?

島ラブをなんとなく知っている方やあまり知らない方もいるかもしれないので、簡単に島ラブについてご紹介させてください。

“島と向き合い、島とともに生きる”『島ぜんぶでうむさんラブ』(通称:島ラブ)は2021年にスタートしました。

沖縄で社会課題に取り組む人やチームを応援し、沖縄を地域や社会の課題が解決され、希望に溢れ、ワクワクするプロジェクトが増えるソーシャルビジネスアイランドにすることを目的としています。

うむさんラボとしてのスタートは、ボーダレスジャパンさんと共同で実施した2019年のうむさんアカデミーvol.0が最初です。vol.0の参加者から多くの起業家が生まれました。

うむさんアカデミー vol.0

島ラブのロードマップ

その後、島ラブアカデミーとして、継続的な活動になり、1期目はソーシャルビジネスの「種まき・発見期」として、2期目は「芽生え・挑戦期」として、そして3期目は「成長・拡大期」として、これまで以上にビジネスとしての成長や、島ラブ以外との連携を重視したプログラムを実施しました。

島ラブのロードマップ

4年目は「自然と社会課題に取り組む循環が生まれる沖縄」を目指して企画を進めています。その先も5年、6年と形を変えて「島ラブ」を続けていきながら、沖縄をソーシャルビジネスアイランドに向けて歩んでいきます。

うむさん創業アカデミー

島ラブを通して積み上げてきたうむさんラボとしての創業支援の仕組みを「うむさん創業アカデミー」として提供していきます。
うむさん創業アカデミーでは、社会課題解決への想いを具体化してビジネスコンセプト作りを行う「コンセプト立案コース」と、その先のステップとしてサービス化に向けた実践的かつ専門的な創業準備を行う「サービス設計コース」を実施します。

コンセプト立案コースは絶賛募集中なので皆様のご参加をお待ちしております。

詳細は下記サイトにてご確認いただけます。

以上が、島ラブ、うむさんラボとしての今後の展望ですが、これからは私自身もがっつり関わり、学び、成長の機会になった島ラブ3期の振り返りをしたいと思います。

大きな区切りとしての島ラブ3期

実は、3期目となる今回の島ラブ3期は大きな区切りのタイミングでした。
うむさんラボ代表の比屋根がよく口にする言葉に「まずは3年」という言葉があります。

事業の立ち上げ期は、最初から採算は取れないし、結果も理想とはかけ離れているかもしれません。それでも、3年続けなければ見えない本質の部分や可能性があります。

その意味で一つの節目となる島ラブ3期は、これまでの取り組みを振り返り、今後の島ラブの方向性を考え直す重要なタイミングでした。

島ラブ3期生と運営メンバー

島ラブ3期メンバー

3期ではよりビジネス的な側面やサービスや商品を形にすることを重視しました。
さらに、これまで1期、2期と15組ほど受け入れていたアカデミー生のチーム数を7組に絞り、これまで以上に一人一人の相談や伴走を増やすことにしました。

最終的には7チーム、9名のメンバーが島ラブアカデミー生に加わりました。

「しまぬわ」まひろさん、しゅんすけさん
海洋ゴミ問題の解決やビーチクリーンコーディネート事業に取り組む
「Okaraokara」かりんさん、あんじゅさん
おからなどの未利用資源の活用に取り組む
りえこさん
介護美容を通して自律的で生き生きしたライフサポートを行う
「Camun」りっちゃん
食を通して、育休、産休取得や産前産後のうつの課題に取り組む
「WALLTECH」さきかさん
衣服や農業プラスティックなどの廃棄資源の活用に取り組む
横田さん
学校向けのコンサルや教員の居場所づくりを通して教育の課題解決に取り組む
田盛さん
子ども、大人、観光客が職業体験を行える場所を作り、体験格差に取り組む

こちらの3期生9名と、よしもとさんから3名、うむさんラボから7名の19名ほどでプログラムを実施しました。

島ラブプログラム

島ラブでは、社会課題への関心の背景にある、誰のためになぜ自分は取り組むのかという、それぞれの想いの根っこを深掘り育てることを大切にしています。

また、ともにプログラムに参加するメンバーが、応援者としてお互いにフィードバックを送り合い、協力しながら進めるよう「仲間づくり」を中心に、お互いの想いや悩み、葛藤を共有するワークを多く取り入れています。
プログラムとしては、「関係性作り」「コンセプトづくり」「ビジネスインプット」「アウトプット&プレゼンテーション」「フィードバック」を行いました。

自分自身の想いの根っこやニーズを探っている様子

関係性作り

毎回のプログラムは、よしもと沖縄所属芸人のちあきさん、たろうさんのアイスブレイクから始まります。お二人の進行による体操やワークを通して、指、口、身体、そして頭を動かしながら、身体と心の準備をしています。

アイスブレイクの様子

コンセプトづくり

ソーシャルビジネスを考える上で、個々の想いを整理し、社会問題の解決を目指すソーシャルコンセプトを中心に置いています。

このソーシャルコンセプトは、「誰のどんな社会問題をどのように解決し、どのような社会を実現するか」を明確にし、最終的に社会にどのようなインパクトを与えるかを考えます。

そして、外してはいけない制約条件を考えながら、誰に、何を、どのように提供するかといったビジネスモデルを定めていきます。

島ラブでは、常にこのソーシャルコンセプトとビジネスモデルを四ヶ月間を通して色々な視点で磨いていきます。

ソーシャルコンセプト&ビジネスモデルシート
ソーシャルコンセプトの発表の様子
ソーシャルコンセプト&ビジネスモデルを発表している様子

ソーシャルコンセプトは解決したい社会課題の誰がどこに困っていて、解決された未来を表現するものであまり変わりません。

一方で、ビジネスモデルは、ソーシャルコンセプトをビジネスの手段を使って実現するものなので、日々変わっていくものです。

PDCAを回しながらビジネスモデルをより強固なものに変化させていくことが大事だからこそ、島ラブでは事業の羅針盤としてのソーシャルコンセプトを重視しています。

ビジネスインプット

毎回のプログラムでは、ソーシャル・ビジネスの視点でのインプットを取り入れています。事業をどう形にしていくかというロジカルな視点や、どのような心持ちで事業に取り組むべきかというマインドセットも一緒に伝えています。

インプットセッションの様子
インプットセッションの様子

フィードバック

島ラブでは、お互いへのフィードバックを重視しています。取り組んでいる課題やビジネスは違いますが、数ヶ月ともにプログラムに取り組む中で見えてきた良い点や改善点を伝え合うことで、お互いに学びあうことを大切にしています。

フィードバックの様子
フィードバックの様子

プレゼンテーション

沖縄国際映画祭のプログラムの一つとして行われる島ラブ祭での発表に向けて、最後の2週間は発表の練習とプレゼンテーションのブラッシュアップを行います。

島ラブ祭に向けてプレゼンテーションの練習をしている様子
島ラブ祭に向けてプレゼンテーションの練習をしている様子

島ラブでは、このような4ヶ月のプログラムの集大成として島ラブ祭を実施しました。

島ラブ祭2024

4月20日に那覇文化芸術劇場なはーと大劇場で『島ラブ祭 ソーシャルビジネスコンテスト』を行いました。

島ラブ祭は、島ラブの4ヶ月の集大成を発表するだけでなく、自分自身の想いの根っこにあるものを知ってもらい、共感してくれる方、応援してくれる方とつながる場でもあります。

個人的には当日の発表も素晴らしかったのですが、特に嬉しかったのは、島ラブに関わってくださった皆さんが、微調整や相談を繰り返しながら一つのチームとして当日を迎えられたことです。

気合いを入れている様子
お守りとしてお渡しした一人一人への応援メッセージ

島ラブ祭では、心に響いたチームに会場の皆さんが投票を行い「島ぜんぶでうむさんラブ賞」を決定します。これまでの受賞チ ームは、第1期が「アシタネプロジェクト」、第2期が「看取り沖縄」が受賞しました。

さらに今年は、沖縄セルラー電話株式会社さんや、大和ハウス工業株式会社さんからの「特別賞」も設けられました。
沖縄セルラー賞は、子どもたちの体験格差に取り組む職業体験テーマパークについて事業プランを発表した田盛英保さんが受賞しました。

たもり ひでやすさん(田盛英保さん)

大和ハウス工業賞は、廃棄衣服や廃棄農業資材を活用した繊維パネルやアート事業に取り組むWALLTECHの長谷場咲可さんが受賞しました。

WALLTECH さきかさん(長谷場 咲可さん)

そして今年の島ラブ賞は、廃棄されるおからの活用を通して島豆腐の文化を守る取り組みを行っているOkaraokara(おからおから)のかりんさん、あんじゅさんが受賞しました。

島ラブ賞を受賞したOkaraokaraさん

会場の声

多くの応援メッセージが寄せられたのですが、一部抜粋して紹介します。
・皆さんが思い描く未来にとてもワクワクしました!全てのプロジェクトの成功と発展を願っています!
・経験を積まれた方々には説得力がありました!若い方々には明るい未来の可能性を感じました!
・はじめて参加したイベントで、色々な方によるプレゼンで沖縄とソーシャルビジネスの結びつきや、沖縄の抱える問題からの改善策を知るきっかけになり、とても良い時間になりました。

島ラブポーズで集合写真

当日は200名以上の暖かい参加者に囲まれ、また会場や展示ブースでの交流もあり、共感や応援につながる1日になったと感じています。

最後に

私は島ラブ1期生として島ラブに参加しました。きっかけは会社の先輩に誘われ、その先輩を応援したいという気持ちからでした。なので、当初具体的な社会課題の解決や理想の社会像を持っていたわけではありませんでした。

しかし、島ラブ1期のメンバーとの対話やプログラムを通じて、私自身が実現したい社会についての考えが少しずつ明確になっていきました。その過程で、自分の根底にある思いに触れることもできました。

その後、島ラブ3期の皆さんと4ヶ月間向き合う中で、悩みや葛藤を抱えながら、時には応援や批判にさらされながらも、自分の想いを形にするために取り組んでいる一人一人を全力でサポートしたいと感じるようになりました。

また、嬉しい報告として島ラブ3期に参加していたWALLTECHさんに、うむさんラボが運営するカリーインパクト&イノベーション1号投資事業有限責任組合(以下、カリーファンド)から出資をすることができました。

記者発表の様子(詳細はこちらから)

沖縄で育ったソーシャルビジネスの芽を、伴走支援やカリーファンドでの資金的な支援を通して今後も応援していきます!

私自身は、ソーシャルビジネスを立ち上げた経験やビジネス経験も十分にあるわけではないですが、伴走者としてサポーターとして、これからも島ラブに参加してくださった方、うむさんラボに関わってくれた方と自分のできる全力で関わっていきます。

ここまで読んでいただきありがとうございます。
改めてになりますが、「うむさん創業アカデミーコンセプト立案コース」を募集しています。以下のリンクより飛んでいただきますと詳細をご確認できます。

※「お申し込みはこちら」をクリックいただけると申し込みフォームに飛べます。

引き続き、島ラブ、うむさんラボをよろしくお願いいたします。

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