キンモクセイの香り②
このテキストはマガジン「続・よりぬき つまらない話」の中に含まれているので、一つ一つ購入せずにマガジンを購入した方が多分安いと思います。
このテキストの初出は「もっとつまらない話」です。
「キンモクセイの香り①」の続きです。
昭和の時代って、トイレだけじゃなくて今よりもっと臭かった。
twitterなんかで「おっさんが臭い」っていうようなツイートを時々見かけるけど、昭和のおっさんはあんなもんじゃなかった。
今は喫煙者もずいぶん減ったけど、昔は大人の男の人は喫煙者がとても多かったし、乗り物の中や公共施設などでもタバコを吸える場所はとても多かった。
そしてタバコだけじゃなく、非常に強い臭気を放つ「仁丹」というものを愛用している人もすごく多かった。
ひょっとして「仁丹」を知らない人もいるだろうか?
銀色の小さいツブツブで、昭和のおっさんはよくそれを口に含んでいた。
整髪料の臭いも強かったし「加齢臭」なんていう言葉はなかったけど、当然臭いは放っていただろう。
つまり昭和のおっさんは
タバコ+仁丹+整髪料+加齢臭=∞
っていう感じで、非常に臭いものと相場が決まっていた。
更に「酒臭い」っていう状況もあったり。
今でもたまにいるけど、服が防虫剤(樟脳)臭かったり。
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