見出し画像

部屋と掃除とラブレター

久々にバイトも何もかも休みだし、新しいパソコンがもうすぐ届くのでせっかくの機会にと椅子と机も新しく新調することにした。
やっと小学生の学習机から開放される。こどおじ煽りがこれからは大手を振って出来るという算段。

なので今まで使っていた机を整理しようと思いたち放置していたツケを回収し始めた。

表面上は割と綺麗じゃんと思って気楽に取り掛かった掃除だったけど僕の臭いものにフタをするクソ人間たる所以はどうやら小学生のガキの頃から変わらないようで引き出しの奥の方にはこれでもかと言うほどのものが詰め込まれていた。あれ?僕の引き出しは四次元ポケットだったか?超効率化したドラえもんみたいな構造だったか?ってくらい出るわ出るわ。

それらを一つ一つ過去を恨みながら捨てていく。一旦捨てようと思い経つと前に多分なんらかの葛藤の末残したのであろうものもなんの思い入れもなくどんどん捨てていくことが出来る。何故か残ってた高校の成績表、誰かにあげようと思ったのかお年玉のポチ袋、証明写真の余り、謎の消しゴムの欠片、謎のポーチ、謎の何かetc...。

もうすごい勢いで物を捨てていくからものがすごい減っていく2つ目の引き出しに取り掛かる。こちらもどんどん捨てていく謎の年賀状、捨てる!謎のボロボロのファイル、捨てるプリウスの工場見学かなにかした時のパンフレット、飯塚幸三はちゃんと裁かれろ!

そのうち一際奥の方から見覚えのないピンク色の紙がでてきた。僕は一応ものを捨てる前にはきちんと確認する。前に1度ライブのチケットを捨ててしまったことがあるから。見るからに年季の入った紙をゴミ袋を構えながら見る。

僕が最後に貰ったラブレターだった。僕にあげたということは相手にとってかなり不名誉なことになるから名前は隠すけど本文からおそらく小2の時にもらったのだとわかる。彼女は保育園のとき仲良かった子で手紙のやり取りをしていたなあなんていう記憶がどんどん甦っていくんだけどそれに伴って奥の方にしまった理由も思い出した。

僕はこの手紙に確か返事を書いていない。別に鬱陶しいからとからそう言うわけで返事を書いてない訳じゃなくて、初めて貰った手紙に僕は戸惑ってしまった。なんて書いたら失礼じゃないかとかなんて書くのが正解なんだろとかあーでもないこーでもないと頭を悩ませて、今考えたら別にそんなん大して気にする必要なんかないんだよね。なんか返事が返ってきたらそれで嬉しいしさ。でも当時の僕はこんな直接的な好意を向けられたことのなんかなくて未知との遭遇、ビックリしちゃったんだよなあ。

結局考えながら半年が経って1年が経ってその頃にはさすがに今返すのは機を逃した感あるよなあなんて考えちゃって返さない自分がすごくやになって僕は結局忘れるつもりで机の奥の方にしまい込んだんだろなって思う。苦い記憶とともに…………。。。。。


うーんクズ。クソ。何かちょっといい話っぽい文体で締めとるのがさらにクソ。しかも結局今の自分を考えてみるとその頃の僕と何ら成長しとらんのが分かってしまうのがほんとに情けなくて。情けない。これ。この言葉がピッタリくるホントに。涙が出てしまった。

僕は手紙を保存BOXに移してから片付ける手を止めて今こうして文章を書いている。
彼女は今、何をしているんだろうか。出来れば僕に手紙を書いたことなんか記憶の欠片にも残していないでくれたらいいなって思うし、これから先、会うことが無ければいいなと思う。

返事を出せなくて本当にごめんなさい。
という気持ちを込めてこのnoteを返事の代わりとさせてください。すごい嬉しかったです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?