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大喜利双葉杯参

大喜利双葉杯

10/21、四つ葉の黒婆さん主催の「大喜利双葉杯参」に参加しました。
生大喜利歴1年以内&3年以内のタッグのみ出場できる若手のための大会で、なんと今年は85組のエントリーが。急遽2週連続開催を決定してくださった黒さんはじめ、スタッフの皆さんには頭が上がりません。


タッグを組むまでの経緯

カニは昨年6月が初生大喜利会だったものの、11月までブランクがあったため双葉杯壱にはエントリーしませんでした。
とはいえ大喜利再開後はあらゆるところで双葉杯壱の話を耳にしていて、大会の注目度や若手の熱意を感じるとともに、今年も開催されるなら絶対出たい! と意気込んでいました。

そして、出るとしたら組みたかったのがやや不安さんでした。

やや不安さんは3/4のボケルバから面白いと思っていたのですが、なんとこれが初生大喜利だったらしい。最初から完成されてたのずるい
デビュー2か月足らずでのボケルバカップ準優勝もさることながら、4/23の早朝大喜利会では台詞回答でその会随一の爆笑を引き起こしていて、誰もが注目している新人だったと思います。

やや不安さんと組みたいとは3月の段階で思っていて、帰りの電車でご一緒したとき「双葉杯があるなら誰と組みたいですか」と探ったこともありました。探りながら、正直この面白パーソンの眼中にカニはいないだろうとも思っていました。

自分の方が歴は長いし、先輩になってしまう立場からこの人をタッグに誘うには、匹敵する強さが自分にも必要だと思いました。
強さを示すために必要なのは実績。やや不安さんは既に準優勝の実績があった一方、4月段階で自分はまだ何の実績も積めていませんでした。

転機になったのは、5/27のボケルバカップタイマントーナメント。
この大会にはやや不安さんも出場していて、その面白さにやっぱりこの人の大喜利が好きだと実感。
と同時に、この人に自分の大喜利をアピールできるチャンスだと思いました。

だから「やや不安さんをタイマンで倒すか、優勝したら双葉杯に誘おう」と心に決めました。誘って受けてもらえるかは相手次第だけど、ここで実績を残せば少なくとも自信を持って声をかけられる。
一瞬、「優勝したら双葉杯組んでください」って宣言しようかと思ったけどそれはやめました。「僕が大学に合格したら付き合ってください!」って告白するヤバ人間みたいになってしまうので……

タイマントーナメント、優勝できました。
双葉杯開催がアナウンスされた瞬間爆速で誘いました。
快諾していただけました。


そこまでしてやや不安さんを誘いたかった理由は面白くて強いこと、そして何よりカニが苦手な台詞お題やキャラクターお題を全部なんとかしてくれることでした。あの人はキャラクターに入り込むのが上手すぎる。
反対に、やや不安さんが苦手なお題は自分が論理や工夫で引っ張っていけるんじゃないかとも考えていました。
その予測はたぶん合っていたと思います。

タッグ名は「ややカニ」「多幸感」「ユーフォリア」を提案して、多幸感を選んでもらいました。
やや+不安↔とても+幸せで綺麗に対になってるし、タコ🐙もいて気に入っています。

大会まで

夏ごろは「やや不安さんと組めたからにはもっと実績がほしい」と思って頑張っていました。まあまあ頑張れたと思います。

双葉杯弐・参は落選。共通リザーバー4組中4番というギリッギリの位置に。
その後「やや不安め……埋めよったか」のジンクスが発動して参に入れたのはかなり熱かったです。

双葉杯組分けキャスでは六角電波さんに「みんなが一番負けたくないエリートタッグ」と言っていただいてかなり恐縮でした。やや不安さんは確かにエリートかもしれませんが、カニは泥の中から這い上がってきた自覚があります!
みんなが負けたくない、と言ってもらえたからには、そのイメージに見合うだけの強さを見せたかったです。

タッグによってはわざと同じ会に参加するようにしたり、お互いの得意不得意を伝え合ったりと対策をしていたようですが、そういえば多幸感は全くそういうのをやっていません。
やや不安さんは異常なペースで大喜利してるので、わざわざ予定合わせなくてもどこかしらで会うな、って感じでした。得意分野もだいたい知ってたし。
よく考えたら一緒に打ち上げ行ったこともないですね。

ただ、名詞句移動さん桶狭間さん主催の双葉杯対策会には一緒に参加しました。やや不安さんがいつも通り面白くて、自分の見る目は確かだなと思いました。カニの調子は信じられないくらい終わっていましたが……

あとは個人的な調整として、数週間前からちょくちょく「もうすぐ双葉杯や……」と意識するようにしたり、双葉杯壱の動画を全部見たり、弐に出場した名詞句移動さんに大会の雰囲気や採点傾向を詳しく教えてもらったり、直前に楽しい企画会(千葉喜利大運動会)に行って楽しい気持ちになったり、前日に9時間寝たりしました。
よく眠れたし当日はとても緊張していて、概ね調整は上手くいってる感じがしました。「緊張してるとダメ」「緊張しないように楽しむ気持ちで挑もう」って人が多いと思いますが、自分は緊張してる方がエンジンかかりやすいのでわざと緊張して行きました。

大会が始まる直前、会場でやや不安さんが冗談っぽく「優勝しましょうね」と言ってくれて、そのことがとても嬉しかったです。自分も今日はそのつもりで来たので。「優勝しましょうね」と返しました。

予選壱

多幸感は予選壱Fブロック、東京建物(多部・Koki)、カウボーイ水産(敵刺・塩鮭)、面接官泣かせ(はいどぼーい・クビ太郎)と当たりました。

多部さんは個人的に憧れている先輩だし、肉大喜利会の敗復で負けたときからいつかは上回りたいと思っていた正統派。Kokiさんはそんな多部さんが選んだ未知の存在。
敵刺さんは俺スナさんにも目をかけられている大活躍中の若手で、マイティマスク杯でも戦った相手。塩鮭さんはバトルタワー4で衝撃を受けたトリッキーなスタイルのプレイヤー。
はいどぼーいさんクビ太郎さんはほぼ初見でスタイルが予想できないタッグ。

自分は双葉杯においてはヴィランでも構わない、勝つためならどんな手も使うと決めていました。もちろんダーティーな手や盤外戦術を使うという意味ではなく……コツコツ打点を積む大喜利や守り全振りの大喜利をしてでも点数を確保して本戦まで上がる、極端に言えば今日は誰の印象にも残らずひとつもしがまれなくても結果を残せればいい、と考えて挑みました。
こんな言い方すると悲愴感がありますが、個人的には大変やりがいがありました。やや不安さんとのタッグ戦、という状況の最適解を選択できたと思います。

また、今回タックスマンさんのnoteが大変参考になりました。
ウケるかどうかは自分で制御できない側面とはいえ、「マイナス査定はしない」「様々な方向性の回答にチャレンジしていたことを評価する」という基準はウケたときも滑ったときも心の支えでした。この記事がなければ出せてなかっただろう回答がたくさんあります。

予選壱では最初に自己紹介タイムがあったのですが、緊張しすぎて意味をなさない言葉を喋ってしまってた気がします。何言ったか全然覚えてない……

そして大喜利へ。1問目は「自分自身には使えないけど他の誰かを透明にする能力を手に入れましたが、どう使いますか?」
基本は悪用か面白い光景を作る方に寄りそうだったので、「天才外科医を透明にして、手術のとき手が視界の邪魔にならないようにする」と出しました。これは好きな回答なので個人戦だとしても出してました。あんまりウケなかったけど、他にない切り口ではあったはず。
やや不安さんの「ナポレオンズが活かしきれなかった」は隣で笑っちゃうくらい面白かったです。持て余すんだ。
2答目の「取締役会で全てのカツラを一網打尽にする」はKokiさんの「ハゲ隠してる人に使う」と要素が被ったのもありウケず。8人いるとどうしても要素被りは起きますが、そこで回答を消して無理に方向転換せず、回答の構成だけ見てもらおうくらいの気持ちで出したのはメンタル的にはよかったなと思います。8人3分で即座に切り替えてウケるのは自分の力量ではまだ難しい、という判断が冷静にできました。

このお題は塩鮭さんの「珍しく4人のぼる塾を3人にする」が1番ウケていた感覚です。塩鮭さんは兄要素を使った回答もウケていたし、多部さんKokiさんも強くて焦りました。やや不安さんがウケててくれてよかった。

2問目は「アホ操縦士『コックピット〇〇』」
0秒で「2コある!!」と出したのがそこそこウケてよかったです。六角電波さんが「もう1個は副操縦士の分だよ!」とツッコんでくれてめっちゃ助かりました。
今日はヴィランなので、普段はやらない織田裕二のモノマネをして「コックピット封鎖できませ〜ん」と答えたらちゃんと滑りました。ちゃんと滑るんかい
やや不安さんが「コックピットさ〜ん!」でめっちゃウケてて、やっぱりこの人キャラクター系が本当に強いなと実感しました。
全体の流れがフィジカルと面白ワードに寄っていたので、アホのロジックが空いてるやん! と気づいて出した「コックピットをなくせばその分もっと客を乗せられるんじゃないか?」は狙い通りハネてくれました。笑う警報でのアホ山くんお題の経験が活きた……
3答目「コックピット、ここなら2人きりになれるね」は回答として弱かったけど、六角さんが「そこ外から丸見えなんだよ!」とツッコんでくれて凄かったです。足りない回答を補足するのがなんであんなに速くて上手いんだ

このお題は全員がばんばかウケてる混戦で、複数ウケていても全く安心できなかったです。切り口の多さで点が流れてきてくれ……と祈るような気持ちでした。

結果発表は直後ではなく、全ブロックが終了してから。
体感的には「死んだ」と思いました。個人的には調子良い日だったし、頭も回ってて答えもきっちりまとめられたし、色んな方向性にチャレンジできて笑いはあったし、その上で爆発は起こせませんでした。やるべき役割をやりきったけど敵わなかったな、と思いました。
やや不安さんは今日も面白くてしっかりウケてくれて、その上で他のタッグもバリバリウケてて届かなかった……という感覚。生きた心地がしなくてかなり悲惨な気持ちでした。
それでも休憩中におだンゴさんが外科医を褒めてくれたり、ジャージの顔さんに「コックピットをなくせば」が面白かったと言っていただいたり、いいさんに明るく元気づけていただいてちょっとずつ気持ちが回復しました。

運命の結果発表。
なんと2位と1票差で多幸感がブロック1位に! マジで!?!?

好運

びっくりしすぎて思わずパンダみたいなポーズをとってしまいました。これで予選参に進める……
「何がなんでも勝ちたい」の気持ちで間一髪生き残ったのは自分らしいかもしれません。カニは大喜利デスゲームで生還した経験もあります

嬉しさと同時に、まだまだ過酷な戦いが続くことに身が引き締まる思いでした。

予選弐

予選弐は6ブロック。ブロック1位とそれ以外の得点上位2組が予選参へ進出できます。
一旦重圧から解放されて大喜利を見る時間が作れたのは、ストレート進出のありがたいところ。

どのブロックも見るだに過酷で、正直ここに放り込まれたら終わってたな……と思いました。1票差が運命を分けてくれた。

休憩中、ずっと席でうつむいていたらちょこざいなさんが心配してくださって、「カニさん緊張しすぎじゃないですか、負けようとしてませんか?」と声をかけてくれました。お気遣いありがたかったのですが、「勝つために緊張してると思ってもらって大丈夫です」と偉そうなことを言いました。殺気立ちすぎだって

緊張はいいけど不安は和らげたかったので、安心するために水猫ラテさんに話しかけたり、寿司ブルさんに手を握ってもらったり、fujiさんにポストカードをもらったり、色んな人にグータッチしに行ったり、寺井さんにハグを求めたりしました。寺井さんには1日で2回ハグしてもらいました。あれはハグのカツアゲだった可能性がある

大休憩

夕方の大休憩はウェンカムイのクマ牧場さんギトウさんとイトーヨーカドーのフードコートへ。フードコートがそこらじゅう大喜利の人だらけで不思議な光景でした。途中でやや不安さんと合流して4人同じテーブルに。
カニが緊張で「うどんでも胃もたれしそう」と言ってる横でやや不安さんは銀だこを8つ食べたあとチョコバナナクレープも食べ、「予選壱全然だめだったし自己紹介でもウケなかった」「お腹いっぱいで予選参寝ちゃうかもしれない」「もう疲れた、優勝とかいいから早く終わりたい」と弱音吐き始めたのでお前マジでふざけんなよと思いました。こういうとき慰めたり励ましたりするのがあまり上手くないから、ウェンカムイのおふたりがやや不安さんを励ましてくれて助かりました。

やや不安さんは「追い詰められると力を発揮するタイプ」と仰っていたので、今思うとあれは自分を追い詰めるための弱音だったのかもしれません。

予選参

予選参はCブロックへ。透明(うげ・フニャダキシン)、熱烈歓迎ロボ(フェスタ・伝説商店街)、うらめしや(小粒庵・日直)と当たりました。勝ち上がり組だけあってどこも強豪、しかも調子が良い人たち。

透明のうげさんフニャダさんは歴も近いので普段から意識しているし、タッグのバランスもよくて強敵だなと思いました。スリーピースのスーツで揃えてきたのも粋でした。
熱烈歓迎ロボのフェスタさんはEOA優勝者、伝説商店街さんはネットの強豪で実績充分ですし、小粒庵さんは8メロメンバーに選ばれた名のある方で、日直さんも日直組手でおなじみ。全く油断ができない。

予選参は10点振り分け審査かつブロック上位2組が進出なので、ここでもとにかくお題にまっすぐ、できることを全部やるつもりでした。

1問目は「『レベル5 家の鍵をかけたか2回確認する』みたいな、心配症の人のレベル別の行動」
瞬発で「レベル1 口約束」と出して、成立はしてるけどあまりに1手目すぎた。下をくぐる回答では小粒庵さんの「レベル0 泥棒のいる公園で眠れる」に上回られました。
やや不安さんが「レベル1001 まだ上があるのか……」で間違いなくウケてくれました。大喜利がめちゃくちゃ上手い……
難しいお題で苦戦しましたが、なんか途中バルスって聞こえて(たぶん何かの聞き間違い)、「レベル5のジブリ バルスを2回言う」と出したら笑ってもらえました。なんか足す方向性は心配症というふわっとした要素ならではで、魚屋さんみたいに具体的な要素ならできなかったと思います。

2問目は「魔王軍の飲み会でのエピソード」。わー苦手要素×苦手要素だ終わった!という感想と、これ絶対やや不安さん得意お題だやったー!という感想が同時に存在していてめちゃくちゃ不思議な気持ちでした。敵にしたら怖い人を味方にしたらこういうことが起きるのか。
やや不安さんがポテンシャルさえ出せれば絶対ウケてくれる確信があったので、自分は落ち着いてとにかくしっかり練った回答で強度だけ確保しようと思えました。「はぐれスライムさんが2次会に来るなんて」「身分隠すために『軍』で領収書切る」「クーラーがガンガン当たる席にアイスドラゴンを座らせる」、全部ややウケでした。調子良い日でも苦手お題は苦手なのか……

透明のうげフニャダ両名もばしばしウケていましたが、やや不安さんが「ポワワン……で2次会のお店が浮かび上がる」の回答で爆ハネしてくれました。めちゃくちゃ頼もしかったです。
逆にさっきの大休憩の弱音何だったんだよと思うくらい強かったです。本当に追い詰められると強くなる人なのかもしれない。

結果待ちの休憩、壱よりは希望が持てました。やや不安さんに引っ張ってもらう形ですが、なんとか2位に滑り込めているのでは……という感触。やや不安さんも弱気を吹き飛ばしたようにニコニコされていました。
とはいえ勇気がほしくて会場をうろうろして、色んな人と接触しました。チビタダンサブルダンスさんが「面白くてクレバーな人!」と激賞してくださり、単純なカニはそれだけでだいぶ元気になり、とてもありがたかったです。
もなみさんの素の面白さを近くで浴びながら、本戦出れたらこの人らとも戦わなきゃいけないのか……と思っていました。

結果は、2位で本戦進出! やったー!
やや不安さんのおかげですが、カニは今日ヴィランなのでどんな形でも上がれれば満足です。「自分は貢献できてない……」とか「自分も活躍しなければ……」とか思うと考えることが増えるので、今日は捨てました。

ありがたい

本戦

本戦のタッグタイマントーナメントはこうなりました。

過酷

いやいきなりCC課(もなみ・青いかさ)と当たるんかい! 誰かが止めないといけないとは思っていたけど……。正直ぶっちぎりでヤバいタッグと当たってしまいましたが、却ってやることがめちゃくちゃ明確になりました。迷わずまっすぐな大喜利をする。

本戦初戦では意気込みを聞かれることになっていました。ボケる方はどうせやや不安さんが勝手にやるだろうと思い、フリになるようにカニはめちゃくちゃ真剣に熱い話をしました。やや不安さんは予想通りふざけていました。
ちなみにですが、誘った当時は全然こんな人だと思ってなかったです。真面目な人に見えました(組んでよかったです)。


お題は「コンビニ店員で結成した女性アイドルユニット「CVS24」について教えてください」。硬派な2要素はありがたい……
とにかくCC課がどんなウケ方をしてても無視することは心に決めていて(どうせ真似も対処もできないから)、とにかくお題にまっすぐ向き合い、自分の回答を適切にまとめることだけに集中しました。

やや不安さんが瞬発で「店のタバコに手を出した」でウケてくれ、自分は落ち着いて考えられました。
「18歳以下の子は賃金が15%割り引かれる」、ウケ量はともかく思いついた要素を伝わるように落とし込めた感じがします。
2答目、コンビニといえばKAZMAなので「ライブの最後にKAZMAとの結婚を発表した」と出し、これはかなりウケました。
3答目「たかみな10連勤なんだから無理させんじゃねえぞ!」もありがたいことに笑ってもらえました。
タイマンだからか、自分でも露骨に予選よりエンジン掛かってるのを感じました。

隣でもなみさんがめちゃくちゃに爆ウケしていて場を掌握されてるな……と思いましたが、やれることはやりきったしウケてもいたので悔いはなかったです。あとは審査員の皆さんに全てを委ねようと思えました。

結果は4対1で多幸感が勝利。
この言い方がいいのかはわかりませんが、地球人代表として怪獣を食い止めた感覚です。
純粋なウケ量ではCC課だったと思いますが、ひたすらまっすぐお題を撃ち続けたのを評価していただけた模様。ジャスミンさんがニコニコしながらKAZMAの回答を褒めてくださって嬉しかったです。
やっぱりウケると手応えがあります。予選参ではやや不安さんに引き上げてもらったぶん、ここで勝利に貢献できてよかったです。


すぐに準決勝戦へ。お相手はスタミナ兄弟(水戸・井上ヘノシタ)。予選壱からずっと絶好調の水戸さんと、本戦に上がってブーストがかかり始めた井上さん。明らかに追い風が吹いてる恐ろしいタッグですが、やっぱりタイマンならやれることを全部やるだけだと思えました。

お題は「蟹がかなり不利な昔話『全哺乳類蟹合戦』のワンシーン」。お題が出た瞬間から客席がざわざわし始めるのがわかり、思わず振り向いてしまいました。カニvs蟹お題……
ニヤニヤした空気というか、これどうなるんだ〜? みたいな浮ついた雰囲気があったので、初手で「私はどっちに付けば」と出しました。予想外のハプニングを爆速で処理できたのはえらいと思います。どんな手を使ってでも戦うと決意してたからこそ、普段はやらないパーソナル回答のカードを瞬発で切れました。その点は自分で自分を認めてあげたいです。

ただ、そこからお題に沿った思考に移行しようとした際に混乱しました。まず思いついた回答が「業者に柿の木を撤去された」で、咄嗟に「でも哺乳類→人間という切り口はさっきのパーソナル回答で使ってしまった」と思って捨ててしまったんですね。回答を出さずに捨てるのは自分にとってかなり負担の大きい行為で、そこからは「パーソナルに寄せるべきか寄せないべきか?」「蟹の使われてない要素って何だ?」と思考のノイズが一挙に増えて、途端に回答がまとまらなくなるのを感じました。誰にも通じないヘラクレスのエピソードを、しかもふわふわした状態のまま出してしまったのは痛恨のミスです……
今思えばあのパーソナル回答は「どうしようもないハプニングの処理」としてその後の大喜利と切り離して見てもらえる可能性が高かったし、そこと2答目で要素が被ったとて観点が全く違うわけなので、気にせず思いついた回答を練って出せばよかったです。昔話方面は他に誰も触ってなかったし、人類の技術にオーバーキルされる蟹って光景はかなり好きだったので……

このお題はスタミナ兄弟のおふたりもウケていたものの、やや不安さんが最後2答で爆ハネしてくれていました。
カニが要素被りを気にせずまっすぐ自分のスタイルを貫けて、他にない切り口で手堅く打点を積めていれば、もしかしたら審査結果は変わっていたかも……と思ってしまいます。
実際、最後まで迷われた虎猫さんは「タッグの総合力で」スタミナ兄弟を挙げたと仰っていたので、裏を返せば1答の強さではやや不安さんが上回っていたのかなと……。

やや不安さんに申し訳ない気持ちでいっぱいでした。思い切りウケてくれていたのに、自分が明確にブレーキをかけてしまいました。優勝したかった……優勝して一緒に文化杯へ殴り込みたかった……
ヴィランとか言ってて、1番特撮っぽい名前のタッグに倒されてしまったな。しかも決勝お題がめちゃめちゃ良くて、勝てていれば多幸感であれに挑めたのか……と思うと余計に悔しかったです。

ただ、マジ剣道(エイト・おかしい)vsスタミナ兄弟のタイマンバトルは悲しみを吹き飛ばすくらい面白くて白熱していました! 「顔に布をかける」、人間相手だからこそ発揮されうる残忍性で凄かった……

総括

カニ・やや不安のタッグ「多幸感」はありがたくも双葉杯参ベスト4に。優勝を逃した悔しさはありますが、良い結果を出せて逆引きにタッグ名が残るのは素直に嬉しいこと。

準決勝の結果については今でもやや不安さんに申し訳ないです。課題は対応力!
でも大会通しての戦い方に後悔はありません!

双葉杯参に向けて気持ちを高めて抜群のコンディションで挑んで、勝つために必要なことなら何がなんでもやり切ると決めて、その信念を疑わず、迷わず惑わず最後まで突き進めました。自分にできることを理解して、やるべきことを冷静に遂行できました。
やや不安さんという強い人と組む上で適した戦略を取れたし、サポートに回るべきときは躊躇なく泥臭く立ち回れたし、お誘いした者として最低限の働きはできたんじゃないかな~と思いたいです。
ふたりで勝ち取った結果であるはずです。というか、そう信じることにします。

これほど多くの人の熱意がこもった大会に参加でき、その盛り上がりに貢献できて光栄でした。出場者みんな面白くて最高でした! 主催の黒さん、司会の六角さん、スタッフのいいさん手すりさんわんだーさんにはひたすら感謝です!

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