4月

気付いたらもう4月だ

これまで月の移り変わりに敏感で
なんだか人生って長いのでは
なんだかんだ緩く続く日々をなんとなくだらりと過ごす
苦しすぎることはないんじゃないかと思っていた


そんなことはなく
毎日理不尽に血反吐吐くほどぶん殴られ
俺が悪くないのに俺が悪いかのように振る舞い
家に帰っても自分で自分の面倒を見て
自分で自分の機嫌をとって
なんとか生き抜いて
どうやら時間の感覚はとうに変わっていた


呆れるほど1分1秒が早い
どんなに苦しく嫌な仕事ですらまだ終わってほしくない、まだやりきれてないと思うほど
時間はしたり顔で過ぎ去り続ける
自分の誕生日に対する期待と価値の高さが
年々薄れていってる
それよりも今日の理不尽を受け流し
なんとか笑顔を振る舞うことが精一杯かもしれない
この調子だと老人になるのもあっという間なので
理不尽に重傷を負わされる日々も愛おしく思うこととする



なんとなく捨てられなかったものを捨てた
23時頃唐突に思いついた

昔の恋人からもらった手紙
なぜか捨てられなかった 意思というか思いが色濃く残っている気がして、捨てることはむしろ人生の流れを狂わせてしまう気がしていた

別にそんなことはなく
ふらりとインターネットで調べれば
むしろ捨てる方がいいらしい

最後の最後に一読した
自分で言うのも変だが昔の俺は強く愛されてたらしい
あまりにも屈託のない愛の言葉が羅列しており
とうに関係が終わったはずの今の俺が笑ってしまうほど

残念ながらあの頃の自分も恋人もなくなり変わり果ててしまった俺が部屋で一人ぽつねんと過去のことを思い出し口角をあげると言う気持ちの悪い時間を噛み締めたのち
えいっとゴミ箱を投げ入れたのである

物持ちがよく基本服が綺麗な状態で保管されている
絶対に着ることがないださめの服を
こちらもえいっとゴミ箱へ放る


ひどく膨れたゴミ箱を次の日の朝
えいっとゴミ捨て場に投げ入れ
ひどく晴れた空の下元気よく会社に向かった

ネットの記事では過去のものを捨てるのは風水?的にいいことらしい
トラブル続きの仕事もここから変わるだろうと
少しばかりの期待を持ち職場へ行き
今日もまた自分が関係ないトラブルを平謝りするのでした


いい断捨離をしただけなんかい


残念でした

さいなら

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