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匙投げ小説執筆法 1.物語の基本構造

物語の基本構造


物語には最低4つの山が必要です。

①主人公登場! 読者の心をがっちりつかんで、物語のキャラや舞台を紹介する序盤。
②主人公が最初の転機を迎え、物語にコミットする中盤前半。
③物語が印象的に折り返して、主人公が能動的になる中盤後半。
④主人公が最大のピンチに見舞われ、苦闘の末に勝利(あるいは意味のある敗北)をする終盤。

この基本形に当てはめるだけで、物語は格段に書きやすく、また整いやすくなります。

型に嵌めたら自分の個性が失われる、と思ってしまう方もいるでしょう。

私は14年間短歌をやっていました。5・7・5・7・7の定型に言葉を乗せる文芸です。たった31音の作品ですが、同じ歌は一つとしてありません。俵万智には俵万智の、穂村弘には穂村弘の、枡野浩一には枡野浩一の個性が光っています。文字数の多い小説であれば、なおさらです。大丈夫、型に嵌めたくらいで、あなたの個性は消えません。たとえ同じ振付けであっても、踊る人の個性はしっかりと表れます。そういうことです。

もちろんスティーブン・キングなど、型に嵌らない傑作を書く作家はいます。けれど、それは天才ゆえの圧倒的な筆力あってのことです。凡人のわれわれは、まずは基礎を実践しましょう。

次、2.何を書くべきか?

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