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忍殺TRPG公式サンプルシナリオ小説風リプレイ【ア・ネット・オブ・エントワイン・コンスピーラシィ(その2)】

アイサツ

ドーモ、海中劣と申します。こちらの記事はニンジャスレイヤーTRPG公式サンプルシナリオのマップを利用した小説風リプレイとなっております。ニンジャスレイヤーTRPG及び公式サンプルシナリオについては下記の記事をご覧ください。(一部有料記事となります)

なお本記事はニンジャスレイヤーTRPGのサンプルシナリオをプレイした記録であり一部公式より抜粋、改変させていただいている記述がありますがニンジャスレイヤー本編及び実在の人物・団体とは関係ございません。
また、PLもNMもすべて私が行っております。ご了承ください。

こちらの記事は前回の続きとなっております。よろしければそちらから見てやってください。

ではやっていきたいと思います!

本編

夜のツチノコ・ストリート。赤いテールランプを尾のように靡かせ、一台のタクシーが道路を走る。重金属酸性雨に濡れたフロントガラスをワイパーが擦り上げ、耳障りな不協和音が車内に木霊する。『青いフラミンゴ』『電話王子様』『利子が安い』『餃子!』……窓の外を眺めるネクロマの瞳に色彩豊かなネオンの輝きが写し出され、横に流れていった。

やがてタクシーは寂れた雑居ビルの前で停車する。助手席で瞑想をしていたレツノスケがゆっくりと瞼を開き、支払いを手早く済ませて車を降りる。彼はビルの前に立ち、首を上に向けた。「あそこか……」地上13階、おそらく防弾性と思われる分厚い曇りガラスから僅かに漏れる光。今回の目的地である、ゴアソード・ヤクザクランの事務所だ。

「なんや、車ん中で待っとったんに扉ぁ開けてくれんの?いけずなお人やなー」「武者震いがしますね……!早く非ニンジャ共を血祭りにしたい!」ヴァルナとネクロマが彼の横に並び立ち、同じ様に窓を見上げた。「行くぞ。我々の初陣だ」彼らはビルの正面入り口を潜り、階段をしめやかに駆け上がった。

◇◇◇

入口前廊下

1入口

◆見張りヤクザ (種別:モータル/ヤクザ)
カラテ		2	体力		2
ニューロン    2	精神力		2
ワザマエ		3	脚力		2
ジツ		 ー	万札		1
							
◇装備や特記事項
 チャカ・ガン:遠隔武器、ダメージ1

「嗚呼……退屈だぜ……」ゴアソード・ヤクザクラン事務所前。レッサーヤクザのマノダは3本目の煙草を床に落とし、ヤクザシューズの底で火を踏み消した。通路に重金属酸性雨の臭いを含んだ冷たい風が吹き、彼は肩をぶるりと震わせる。「チッ……なんだって俺が見張りなんかしなきゃならねえんだ……」マノダは欠伸混じりに愚痴をこぼした。

「あの鮫野郎……ニンジャだか何だか知らねえが人を扱き使いやがって。いくらソウカイヤの連中に対抗しなきゃならねえからって言っても、あんな野郎を迎え入れる必要があんのか……?何が新しいビジネスモデルだよ……」ぶつくさと文句を言いながら4本目の煙草を取り出し火を点ける。

「ン……?」その時、マノダは己の側頭部に熱を感じた。熱源を手で撫でる。指が鮮血で赤く染め上げられた。「何だこりゃあ……アバッ」それがマノダの最期の言葉となった。マノダは床にどさりと倒れ込む。彼の頭に突き刺さったスリケンから流れる血が、彼の口から零れ落ちた煙草を濡らし、火を消した。

RRスリケン:3d6>=4 = (1,3,5 :成功数:1) = 1
VAスリケン:3d6>=4 = (4,4,2 :成功数:2) = 2
見張りヤクザ死亡!
【万札:1】GET

「……まず一人。しかし気になることを言っていたな」「ええ、どうもニンジャが居るみたいですね。口ぶりからするとフリーランスを雇い入れたのでしょうか。まあ非ニンジャのクズにはニンジャの価値が理解出来てないようでしたが……」「なんや、ややこしことになりそうですなぁ。怖い怖い」

スリケンによるアンブッシュを決めたレツノスケ達三人は廊下の角から姿を現し、マノダの死体を見下ろした。「いずれにせよ我々は与えられた任務をこなすだけだ。気を引き締めて行くぞ」レツノスケのパーカーめいた服のフードが一人でに動き、彼の鼻から上を影で覆った。ネクロマも既に私服からニンジャ装束に着替えている。

「ええ、頑張りましょう!……ん?ちょっと待って下さい」「どうした?」「そこの廊下の奥です。見事なボンサイがありますよ!うーん、ゼン!」ネクロマはボンサイの鉢を持ち上げ、しげしげと眺めた。

「あらまあ、ほんまに立派なボンサイやこと。こない立派なボンサイ、キョートやとお目にかかれんわ」ヴァルナがくすくすと笑った。「そうなんですか!ネオサイタマにもワビサビを解する心があるんですねえ……」「……それはイミテイション・ボンサイだ、ネクロマ=サン」レツノスケが遠慮がちに言った。ネクロマがあんぐりと口を開き、ヴァルナがくすくすと笑った。

「まあ売り物にはなるだろうよ。せっかくだから回収しておけ。我々のネオサイタマでの活動資金とさせてもらおう」「ウフフ!お手柄お手柄!早速名誉挽回やないのネクロマ=サン。流石やわあ。うちにはとても真似できひんわ」「……アッハイ」ネクロマは肩を落としながら頷いた。ヴァルナがくすくすと笑った。

「二人ともその辺りにしておけ。イクサの準備だ」レツノスケは見張りヤクザが守っていたドアの前に立つ。彼のニンジャ感覚は部屋の中に居る複数の生体反応を補足している。「……行くぞ。用意はいいな」レツノスケは右足を振り上げ「イヤーッ!」CLASH!扉を蹴り破った!

◆シナリオ・ランダムトレジャー決定表A
 出目1〜3:万札1
 出目4〜5:敵対ニンジャ組織の紋章バッジ(万札2とみなす)
 出目6:  トロ粉末
 トレジャーA:1d6 = (1) = 1
【万札:1】GET

応接間

2応接間

「アッコラー!?」「ザッケンナコラー!」「ドカマテッパダラー!」一斉に突き刺さるサングラス越しの視線、響き渡るヤクザスラング、非人間的統一感で構えられたチャカガン。応接間の中に居たのはゴアソード・ヤクザクランがヨロシサン製薬から購入したと思われるクローンヤクザの集団だ。

◆クローンヤクザY-10型 (種別:モータル/バイオ生物/ヤクザ)	
カラテ		1	体力		1
ニューロン   1	精神力		1
ワザマエ		3	脚力		2
ジツ	    ー	万札		0
		 					
◇装備や特記事項
 チャカ・ガン:遠隔武器、ダメージ1

膨れ上がる殺意が部屋の中を満たし、今にも爆発しそうな危険なアトモスフィアを形成する。その中をレツノスケは堂々とした足取りで歩き、部屋の中にエントリーした。すぐ横にネクロマが並び、ヴァルナが斜め後ろの位置に立った。「ドーモ」レツノスケが代表アイサツを行う。

「我々はザイバツシャドーギルドのニンジャです。本日はカチコミに来ました。ヨロシクオネガイシマス」おお、ゴウランガ。なんたる銃口を向けられているとは思えぬ慇懃無礼なアイサツだろうか。ニンジャの余裕があればこそ成せる業だ。感覚の鋭いモータルならばこれだけで彼我の実力差を感じ取り、腰を抜かして失禁するであろう。

「「「スッゾコラー!」」」BLAMBLAMBLAM!だが使い捨ての商品であるクローンヤクザには恐怖も躊躇も無縁であった!ザイバツニンジャ達は弾丸の雨による歓迎を受ける!「「「イヤーッ!」」」今、人外の怪物たちによる暴力の嵐が応接間の中に吹き荒れる!

1ターン目

イニシアチブ
レツノスケ→ヴァルナ→ネクロマ→クローンヤクザ

「イヤーッ!」「グワーッ!」レツノスケの旋風めいた回転蹴りでヤクザの首がシャンパンめいて吹き飛ぶ!「イヤーッ!」「グワーッ!」ヴァルナの手刀がヤクザの脳天から股下までを走り左右二分割にする!「イヤーッ!」「グワーッ!」ネクロマのアイアンクローがヤクザの頭部を頭蓋ごとトマトめいて握り潰す!

「ザッケンナコラー!」「スッゾコラー!」「ワドルナッケングラー!」BLAM!BLAMBLAM!縦横無尽に飛び回るニンジャ達を前にクローンヤクザたちは統制を失い、闇雲に銃弾をばら撒くことしか出来ぬ!「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」ヤクザ達の全滅も時間の問題だと思われた……次の瞬間!

ガゴンプシュー!「「スッゾコラーーッ!」」 応接間の左右にあった自動フスマドアが蒸気を排出しながら開き、騒ぎを聞きつけたリアルヤクザ二名がショットガンを構えて乱入してきた!

RRカラテ:5d6>=4 = (5,2,5,2,5 :成功数:3) = 3
C1死亡!

VAカラテ:6d6>=4 = (5,5,5,2,6,5 :成功数:5) = 5
C1死亡!

NEカラテ:3d6>=4 = (4,2,1 :成功数:1) = 1
C1死亡!

クローンヤクザ射撃→NE:3d6>=4+3d6>=4+3d6>=4+3d6>=4+3d6>=4 = 
(6,5,4 :成功数:3) + (1,2,5 :成功数:1) + (6,3,3 :成功数:1) + 
(1,2,6 :成功数:1) + (4,3,3 :成功数:1) = 7
NE回避:3d6>=4 = (4,6,4 :成功数:3) = 3
◆ショットガンヤクザ (種別:モータル/ヤクザ)
カラテ		2	体力		1
ニューロン   2	精神力		2
ワザマエ		3	脚力		2
ジツ		 ー	万札		1
							
◇装備や特記事項
 スダチカワフ・ショットガン:遠隔武器、ダメージ2


2ターン目~

「ソウカイヤのニンジャかコラー!」「タマトッタラー!」BLAMBLAM!ショットガンヤクザ発砲!散弾がレツノスケを包み、覆い、潰そうとする!「……イヤーッ!」レツノスケは僅かな時間でジツを練り上げ、左右の手を迫りくる弾幕の前にかざした!すると!

「ナ、ナンオラー!?」「ナンジャステコラー!?」ショットガンヤクザ狼狽!侵入者をハチの巣にする筈だった弾幕が……空中で凍り付いたかのように静止してしまったからだ!フシギ!これぞレツノスケのキネシス・ジツである!

「イイヤァーッ!」「「「「「アバーッ!」」」」」レツノスケのシャウトと共に止まっていた弾丸の時が再び動き始めた!ただし、そのベクトルは停止前とは真逆の方向、ヤクザ達へと向けられていた!眉間や喉を撃ちぬかれヤクザ全滅!タタミにクローンヤクザの緑色の血とリアルヤクザの赤い血が流れ不気味なコントラストを描く!ゴア!

RRカラテ→Y4:5d6>=4 = (2,3,2,3,6 :成功数:1) = 1
Y4死亡!

VA集中カラテ→Y3:6d6>=3 = (2,1,1,3,2,4 :成功数:2) = 2
Y3死亡!

NE集中スリケン:3d6>=3 = (4,6,2 :成功数:2) = 2
C1死亡!

クローンヤクザ射撃→レツノスケ:3d6>=4+3d6>=4+3d6>=4+3d6>=4 = 
(1,3,1 :成功数:0) + (4,4,3 :成功数:2) + (6,5,5 :成功数:3) + 
(6,4,4 :成功数:3) = 8
RR回避:5d6>=4 = (2,1,3,3,5 :成功数:1) = 1

【万札:2】GET
RRカラテ→C1:5d6>=4 = (6,1,4,5,4 :成功数:4) = 4
C1死亡!

VAカラテ→C1:6d6>=4 = (6,2,5,1,3,6 :成功数:3) = 3 サツバツ!
C1死亡!

NE集中スリケン→C1:3d6>=3 = (2,5,1 :成功数:1) = 1
C1死亡!

クローンヤクザ射撃→ネクロマ:3d6>=4 = (3,3,2 :成功数:0) = 0

RRカラテ:5d6>=4 = (2,5,1,6,6 :成功数:3) = 3 サツバツ!
C1死亡!

戦闘終了

「フー……ヴァルナ=サン、廊下に出て入口の方を警戒してくれ。ネクロマ=サンは死体と部屋のタンスを調べろ。私は別の部屋を調べてくる」「はあい、りーだー……ンン、リーダー」「ハイヨロコンデー!」ザンシンを終えたレツノスケは仲間の二人に指示を出し、ヤクザたちの死骸を踏み越えながら探索を始める。

◆シナリオ・ランダムトレジャー決定表B
 出目1〜3:万札1
 出目4〜5:構成員の預金通帳やハンコ(万札2)
 出目6:   チャカ・ガン(装備可、売価は万札3)
応接室トレジャーB×4:4d6 = (5+1+6+6) = 18
【万札:9】GET
これはウマイ

◇◇◇

「ヌウーッ……駄目か」レツノスケが最初に調べたのは応接間の東側にある分厚い鋼鉄製のフスマドアである。扉に備え付けられたキーボードでハッキングを行い、論理鍵を開錠しようと試みたのだが……「向こうにハッカーが居るか。カウンターハッキングをされてはどうにもならん。ハンズアップだ」

RRハッキング:5d6=6 = (4,3,1,1,1 :成功数:0) = 0
RR精神力4

いかなニンジャの身体能力を持ってしても、物理タイプでは生体LAN端子をインプラントしたハッカーの論理タイプに追いつけぬ。それでも全力でニューロンを酷使すればあるいは勝ち目もあるだろうが……

(敵性ニンジャの存在が考えられる以上、ここで不要な消耗は避けたい。ここは一旦後回しとすべきか)レツノスケはそれ以上ハッキングに拘泥せず、一度廊下に戻って奥の扉へと向かうこととした。

◇◇◇

「イヤーッ!」「アイエアバーッ!」途中のトイレで個室に隠れていたヤクザを手早く始末し、万札やメン・タイを回収して先へと進む。

トイレ

◆トイレヤクザ (種別:モータル/ヤクザ)
カラテ		2	体力		1
ニューロン    2	精神力		2
ワザマエ		3	脚力		2
ジツ	    ー	万札		1

◇装備や特記事項
 チャカ・ガン:遠隔武器、ダメージ1
 倒すと「粗製メン・タイ」錠をドロップする(即座に使用するならば【精神力】を1回復する)。
RRカラテ:5d6>=3 = (4,2,5,6,5 :成功数:4) = 4
RR集中カラテ→Y2:5d6>=3 = (2,5,1,6,3 :成功数:3) = 3
トイレヤクザ死亡!
【万札:2】GET
◆非常脱出口の状態決定表
 出目1〜2:先がコンクリートで塞がっており使用できない。
 出目3〜4:蓋を開くために【カラテ】または【ワザマエ】で解除判定必要(『難易度:NORMAL』)。
 出目5〜6:容易に天井の蓋が開いた。判定なしで使用できる。
脱出口:1d6 = (2) = 2

◇◇◇

ドージョー

「ここは……ドージョーか」廊下の奥、今までの扉と意匠の違う一回り大きな扉の前でレツノスケは耳を澄ませる。(ハッキヨホー!)(ドッソイオラー!)扉の奥から聞こえてくるのはシコを踏む地響きめいた音と、巨体がぶつかり合い脂肪という鎧に覆われた筋肉が豪快に弾ける音の2種類だ。

(オスモウ・ドージョーか。成金趣味め)レツノスケは内心で吐き捨てる。オスモウは古来より神聖なる競技として広く認知されており、エンタテイメント性を重視するあまり下劣なるショウビズとしての一面ばかりがクローズアップされるようになった現在でもそれは変わらない。

故にオスモウ戦士やドヒョー・リング付きのドージョーを持つことはカチグミの間では一種のステイタスとされており、暗黒メガコーポや規模の大きいヤクザクランともなればオスモウ・ドージョーが建物の中に存在することはそう珍しいことでもない。例えそこに居るのがスモトリ崩れのゴロツキに過ぎずとも、である。

レツノスケは一度ドージョーの扉から離れ、ネクロマとヴァルナを呼び寄せることにした。チャンコ072で巨大化したスモトリの耐久力は一般人の比ではない。もちろんスモトリと言えどニンジャのカラテには敵わない。だが彼は面倒と手間を避ける選択をした。

4ドージョー

◇◇◇

「イヤーッ!」CLASH!再度蹴り開けられる扉!「ドッソイ!?」「な、何だてめえらコラー!神聖なドージョーに何の用オラー!」部屋の中に居たスモトリヤクザ2名が狼狽もそこそこに威圧的な口調で誰何する!「ドーモ、キョートから来ました。ロンダイジ・レツノスケです。突然ですが死んで頂く」慇懃無礼アイサツ!

◆スモトリヤクザ (種別:モータル/ヤクザ/スモトリ)
カラテ		3	体力		4
ニューロン    1	精神力		2
ワザマエ		2	脚力		2
ジツ		    -	万札		2
							
◇装備や特記事項									
装備なし、スキル:『突撃』
  『突撃移動』として、最大で【脚力】の2倍までのマスを移動できる。ナナメ移動可。
  ただし曲がることも後戻りもできず、ターゲットに対して1直線に、最短距離で移動し、
  隣接した時点で移動を止めなければならない。
  『突撃移動』で2マス以上の移動が行われた場合、続く攻撃フェイズで、
  ターゲットに対する『近接攻撃』のダメージは全て『痛打+1』を得る。

「キョ、キョート?ソウカイヤじゃねえのか!?」「お、おい!ランドシャーク=サンに伝えた方が良いんじゃ……」「「イヤーッ!」」「グワーッ!?」レツノスケとネクロマの投擲したスリケンがスモトリの両膝を破壊!

「イヤーッ!」「アバーッ!」ヴァルナのチョップがスモトリの下腹を横一文字切断!零れ落ちる臓物!スモトリゴア死!「ア、アイエエエ!?」ニンジャの暴力と仲間の壮絶な死に様を直視したスモトリはNRSを発症!失禁しその場に力無くへたり込む!

「ネクロマ=サン、そいつを押さえつけろ。インタビューを行う」「ハイヨロコンデー!イヤーッ!」「グワーッ!?」ネクロマが死体となったスモトリに手をかざすと、骸から染み出した青白い光がネクロマの腕に絡み付き、次の瞬間には光が蛇めいて伸びて生きたスモトリの両手足を鎖のように拘束してしまった。「アイエエエ!アイエエエ!」スモトリは恐怖で半狂乱!

「レツノスケ=サン?うちはどうしたらええのん?」「そこのカケジクの中から高く売れそうなものでも見繕って回収しておいてくれ。ネオサイタマで売れそうな物をな」「はあ……ネオサイタマで、売れそうな、物」ヴァルナは壁に無秩序に並ぶカケジクを流し見、目をぱちくりさせる。

「……こらエライ大役を仰せつかってもうたなぁ~。うちには荷が勝ちすぎてますわ。ネクロマ=サン、変わってくれへん?あんさんの方がずっと適任やと思うわ。さっきみたいな美的感覚を見せてくれればええんよ」「ネクロマ=サン、断れ」「え?え?……エット」

ネクロマはレツノスケとヴァルナの顔を交互に見た。レツノスケは無表情に近い真剣な顔をしているが、ヴァルナは口元をキモノの袖で隠して品良く笑っている。まるで違う表情を見せる二人だが、どちらも有無を言わせぬアトモスフィアを入念に纏っている。一方の味方をすればもう一方はどのような行動に出るだろうか?ネクロマは不安になった。

(参っちゃうなあ……僕はみんな仲良くしたいと思ってるのに)「アイエエエ……アイエエエ……」拘束されたスモトリがすすり泣く。ネクロマはこれを無視。(ここは女性であるヴァルナ=サンに味方するか?いやでもそんなことしたら彼女のプライドに傷を付けないかな?)「アイエエエ……!アイエエエ……!」スモトリが咽び泣く。ネクロマはこれを完全無視!非道!

「泣いている場合では無いぞ。起きろ」「アイエエエ!」レツノスケがスモトリの髷を引っ掴み、無理やり目線を合わさせた。「さて、分かってると思うが我々はニンジャだ。スモトリ=サン。私はこれから貴方にいくつかの質問や要望をするが、見栄を張って下らん嘘を吐くなよ。いいな?」「アイエエ……」

「別に我々を出し抜こうとしても構わんが、それに見合っただけの苦痛と後悔が待ち受けていると知れ」「……アイエエエエエエ!アイエエエエエエ!」恐怖に駆られたスモトリは手足をばたつかせて逃げようとしたが、現状を打破することは叶わなかった。「アイエエエエエエ……!」ドージョーの中にスモトリの悲鳴が木霊した……


1ターン目

イニシアチブ
レツノスケ→ヴァルナ→ネクロマ→スモトリヤクザ
RRカラテ→S2:5d6>=4 = (4,4,1,1,3 :成功数:2) = 2
S2体力3

VAカラテ→S2:6d6>=4 = (4,3,6,2,4,2 :成功数:3) = 3
S2体力2

NEカラテ→S2:3d6>=4 = (3,3,1 :成功数:0) = 0

スモトリヤクザカラテ→NE:3d6>=4+3d6>=4 = (4,6,4 :成功数:3) +  NE回避:3d6>=4 = (5,2,6 :成功数:2) = 2

2ターン目~

RR集中カラテ→S2:5d6>=3 = (4,3,5,5,4 :成功数:5) = 5
S2体力1

VA集中カラテ→S2:6d6>=3 = (5,5,1,5,5,5 :成功数:5) = 5
S2死亡!

NE集中カラテ→S1:3d6>=3 = (1,6,5 :成功数:2) = 2
S1体力3

スモトリヤクザカラテ→NE:3d6>=4 = (3,5,3 :成功数:1) = 1
NE回避:3d6>=4 = (3,6,2 :成功数:1) = 1

RR集中カラテ→S1:5d6>=3 = (5,5,3,6,3 :成功数:5) = 5
S1体力2

VAカラテ→S1:6d6>=4 = (5,5,5,4,3,2 :成功数:4) = 4
S1体力1

NE集中カラテ→S1:3d6>=3 = (2,3,5 :成功数:2) = 2
S1死亡!

戦闘終了

【万札:8】GET

ア・ネット・オブ・エントワイン・コンスピーラシィ(その3)へ続く