見出し画像

【一級建築士製図試験】初受験生でもエスキスを一気に30分短縮できたエスキス用紙の使い方【一撃】

こんにちは、はかせです。

エスキスに時間がかかって困っていませんか?

ちびコマでゾーニングを検討した結果、いけそうだったので、1/400でプランニングに移ったら、面積が収まらなくて、時間ばかりかかって絶望したことありませんか?

安心してください。

初めてのエスキスに6時間かかったはかせですら、何パターンもプランニングしても時間が余った方法があります。

どうすれば、エスキスを30分も短縮できるのか?

答えは、倍コマによるエスキスです。

倍コマでエスキスができるようになると、時間だけでなくエスキス用紙のスペースも節約できます。

場合によっては、1時間近く短縮することも可能です。

その結果、何パターンものプランを横並びにしながら検討できるので、高い確率で合格プランに短時間で到達できるようになります。

詳しいエスキス手順はこちらの教材の後半にありますので、確認してください👇

│ 倍コマとは?

20210719作図手順

倍コマとは、10mm×10mmを1コマ(=4本の柱で囲われた面積)と考えることです。

これに対して、ちびコマとは5mm×5mmを1コマと考えます。

│ ちびコマと1/400のエスキスに時間がかかる理由

■ スケールアウト

ちびコマではどんなに上手く計画できそうな雰囲気があっても、いざ1/400でプランニングしてみたら、破綻していた、ということはよくあります。

その原因は、スケール感覚の大きなずれです。

ちびコマと1/400では、縮尺が違いすぎて、感覚的には断絶しているため、エスキスの作業がつながりません。

もちろん、【要求面積×割増係数(廊下・共用部を含む)=計画するべき面積】が、計算上は収まっていることをちびコマでも確認することはできます。

ただし、実際に1/400にしてみると、計画上は収まらないということが起きやすいです。

■ 作業量が多すぎ

作図に近い情報量を書き込むことになるため、1/400のエスキスは時間がとてもかかります。

受験生の中には、1/400だけで1時間もかかる方がいます。

また、間違えたり変更があると消した上で、書き直さざるを得ないので、さらに時間が必要です。

詳細な1/400プランを作って、作図ではただ描き写すだけで作図スピードを上げたいという気持ちはわかります。

でも、ということは、極端なことを言えば、
・どの室が
・どの場所で
・どれぐらいの面積で配置されているか
がわかれば、1/400のエスキスでなくても良いですよね。

それを叶えるのが、倍コマ・エスキスです。

│ 倍コマを使ったエスキス方法

■ メリット

時間も場所も節約

部門単位での配置検討=ゾーニングと、室単位での配置検討=プランニングを同じエスキス用紙の場所で実施できます。

その結果、1つのプランを作るまでにかかる時間はおよそ1/4。

エスキス用紙のスペースも消費しないので、プランをいくつも検討することが可能です。

最適な組合せに短時間で到達

1/400とは違い、エスキス用紙上で、平行して複数のプランを検討することができます。

そのため、プランニングに行き詰まったら、採用を見送ったゾーニング・パターンに切り替えて、すぐ2案目のプランニングに移行することができます。

トライ・アンド・エラーを簡単に繰り返せるので、合格プランに簡単にいきつくことが可能です。

■ 手順

20210719作図手順

ゾーニング・パターンの検討

10mm×10mmを1つのコマとして、部門単位の配置とコアの位置を検討します。

ゾーニングでは、上図の実線だけを見てください。

例えば、基準階・2階・1階をそれぞれのパターンを検討します。

基準  Ka Kb Kc
2階  2a 2b 2c
1階  1a 1b 1c

ゾーニング・パターンの選択

上記の組合せを検討して、もっとも課題文条件を満たすものを選択肢して、プランニングに移行します。

第1候補
基準
  Ka
2階    2b
1階  1a
第2候補
基準
    Kb
2階      2c
1階  1a

プランニング

20210719作図手順

選択したゾーニング・パターンの上から、そのままプランニングをしていきます。

先程は、実線だけをみていましたが、プランニングでは上図の点線も見ることで、廊下も計画しましょう。

お気づきの通り【ちびコマから1/400】とやっていることは同じなんです。

作業性や関連性を上げることで、エスキス時間を短くできます。

ただし、相対スケールのため面積の確認などは慎重に行う必要があります。

│ 倍コマの弱点と対処法

ここまで、倍コマの良い面だけを説明してきました。

もちろん、悪い面もあります。

悪い面を飼いならすことで、倍コマの利点を最大限活用できます。

■ 変スパン対応

6mスパンだろうが、7mスパンだろうが、倍コマでは10mmで表現します。

そのため、変スパンを採用する際は、勘違いが起きやすいです。

異なるスパン長を採用する場合は、「6m」「7m」「8m」と書き込みましょう。

8m以上の場合は、15mmを1スパンとして表現することをオススメします。

■ 面積確認

変スパンとも関連しますが、倍コマでは面積の計算間違いもありえます。

廊下幅が3mでも2.5mでも、5mmを廊下として表現しますので、各室の面積確認は複数回実施してください。

そこで、各階の【計画するべき面積=要求面積×割増係数(廊下・共用部を含む)】が、各階の【計画可能面積=課題文条件から算出】に収まっていることを少なくとも計算上は確認しておきましょう。

こうすることで、各階に収まる室のみ計画できます。

お弁当箱の大きさを確認して、中に入れるご飯やおかずの量を確認しておけばあふれることはありません。

■ 1階と外構の調整

最大の弱点がこれです。

倍コマはノンスケールのため、外構の詳細な検討には全く向きません。

そこで、1階は1/400で外郭(建物の外形)だけを外構計画と合わせて計画しましょう。

やり方は、こちらの教材に載せておきます👇

│ エスキスのテクニックを増やせ

このように、一級建築士の製図試験にはさまざまな取り組み方があります。

しかし、その存在を知らなければ、試しようがありません。

知るためには、他の受験生のエスキス用紙を見せてもらうのが簡単です。

同じ学校の受験生だと同じやり方の可能性が高いので、他の学校を利用している友人に見せてもらいましょう。

他の学校などを利用している知り合いがいなければ、全学校・全課題に対応した図面共有プラットフォームに参加してみませんか?

エスキスをアップロードしてくれている受験生もいます。すでに150名を超えました!!

プラットフォームでお待ちしてますね。

何もしないで今年も逃げますか?


もしよければツイッターで記事をシェアしていただけるととても嬉しいです。よろしくお願いいたします。