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【一級建築士製図対策】🔰初受験生でも一発合格できる戦略的な学習計画

こんにちは、はかせです。

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一級建築士の製図試験がはじめてだと、
● いつまでに
● 何を
● どの程度
できるようになればいいのか、いまいちよくわかりませんよね?

学校で、とにかくあれやれこれやれと言われても、目標感がつかめません。

はかせも初受験生のときは、わけがわからないまま講習会に参加し、製図道具をそろえ、気づいたら製図試験当日で、まったく対応できませんでした。

そこで、今回は、初受験生が一発で製図試験に合格できる学習計画をお伝えします。

これをベースにして、あなたの合格計画をねってください。

一人でもがいて無駄な時間とお金を一級建築士試験に投入しますか?初受験生でも不安がなくなる一級建築士合格カウンセリングをはじめました👇

│ 一級建築士製図試験の構成

製図試験がどのように構成されているか正確に理解していますか?

試験では課題テーマに沿った課題文が与えられます。

課題文条件に従ってエスキスでプランを作り、作図します。

次に、作ったプランについて、課題文の設問に対して記述式で回答します。

つまり、製図試験では、図面と小論文の二つの方法で答えなければいけません。

│ 一級建築士製図試験に受かる学習計画

■ 月単位の学習目安

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7月
やること:エスキスと作図のための製図道具を準備、図面のトレース
目標:3時間台の作図

8月
やること:図面のトレース、エスキス用紙(注:プランではない)のトレース、課題に挑戦(注:時間は気にしない)
目標:3時間作図の確立、エスキス手順の意味を理解

9月
やること:図面のトレース、エスキス用紙のトレース、課題に挑戦(全体で6時間30分以内)
目標:2時間30分作図の確立、エスキス手順の確立

10月
やること:模試、復習
目標:6時間30分の魔術師

ーーーーー

最もカギとなるのが、8月。

エスキスも作図も記述も、8月に基本を理解できれば、9月の実践で実力が一気に伸びていきます。

しかし、ほとんどの初受験生は課題を解けないことに慌てるだけで、何も身に付けないまま8月を過ごしてしまいます。

その結果、さらに難易度の上がった課題を9月に見て、自信を失い、自滅してしまうんです。

ではなぜ、多くの初受験生は8月の学び方を失敗してしまうのでしょうか?

原因は、多年度生とのギャップです。

■ 初受験生の成長曲線

製図学習計画

この図は、多年度生と初受験生の実力差の変化を表しています。

初受験生と多年度生との差は、8月が最も大きいです。

しかし、9月後半から多年度生に追い付き、製図試験本番では対等に戦えるようになります。

逆にいえば、8月時点で、多年度生のようにエスキスや作図ができなくても、全く問題ありません。

むしろできなくて、当たり前。

にも関わらず、初受験生の方は混乱する傾向があります。

なぜ混乱してしまうかというと、そもそも7月から10月の試験本番までに、何をすれば良いのか理解していないからです。

何をいつまでに、どの程度までやればよいかは、誰も教えてくれません。

8月からは毎週のように課題が出されます。

見よう見まねでエスキス・作図・記述をやってみても、プランはぐちゃぐちゃで、時間内には終わらず途方にくれます。

だからこそ、どのように製図試験まで学習を進めればよいのか、理解してください。

製図試験は、けして難しくありません。

適切に取り組めれば、初受験生であっても十分合格をねらえます。

│ 7月 準備

試験対策を始めるための準備をしてください。

道具がそろったら、図面を描いてみましょう。

そして、製図試験の課題テーマが発表されたら、その研究をします。

まず、道具ですが、大きく分けて2つあります。

■ 道具の準備

①エスキス用

1つめはエスキス用で、課題文を色分けするためのマーカーや、面積計算用の電卓などです。

②作図用

2つめは作図用で、平行定規、シャープペン、テンプレートなどが主な道具になります。

どれが良いかわからないので、迷うと思いますが、ひとまず買い揃えてください。

一旦揃えたら作図練習などで使ってみて、使いにくい場合は他のものに替えていきましょう。

迷う場合は、はかせおすすめの道具を参考にしてみてください。👇

■ 作図の練習

7月の準備、二つ目は作図の練習です。

建築技術教育普及センターが発表している、標準回答例を模写、つまり、トレースしてください。

なぜ、試験元の標準回答例をトレースするかというと、作図そのものの練習に加えて、製図試験で何を求められるかを理解できるからです。

この時点では、作図に何時間かかっていても構いません。

作図手順を理解して、覚えることが目標です。

同じ標準回答例を時間を測りながら、5回トレースしてください。

回を重ねるごとに、作図が効率的になって、時間が短縮できることで上達を確認できます。

図面の詳しい書き方については、こちらの動画で確認してください。

■ 課題テーマの分析

課題テーマというのは、その年の製図試験で出題される、建物の用途のことです。

過去には、図書館やスポーツ施設、集合住宅などがありました。

課題テーマが発表されたら、その建物のプログラム図を手に入れてください。

コンパクト設計資料集成などに載っています。

プログラム図というのは、建物の機能をフローチャートで表現したものです。


例えば、病院であれば、
● 受付
● 待合室
● 診察室
● 検査室
などの「オモテの動線:患者」と、
医師や看護師だけが移動する「ウラの動線:医師・看護師」
そして、治療器具や薬品が動く「モノの動線」が存在します。

このように、プログラム図を使って、課題テーマの建物がどのような構成となっているのか、理解しましょう。

製図試験は、与えられた室名を並べるパズル選手権ではありません。

一級建築士として、人名や財産を守ることができる知識と能力を証明する場です。

建物の機能を理解したら実例見学。

課題テーマによっては、見学が難しいものもあるので、必須ではありません。

もし見学できるようであれば、プログラム図を持参して、実際の機能がどのように配置されているか理解しましょう。

つぎに、過去問です。

発表された課題テーマと近い問題が、過去30年以内に出題されていないか確認してください。

理由は、出題傾向を理解して、10月までに対策を準備するためです。

│ 8月 模写

8月は徹底して模写をしていきます。

7月にも図面をトレースしましたが、8月はそれに加えて、エスキスと記述も描き写します。

なぜかというと、何もわからな状態から最短で手順を理解できるからです。

遠回りのようにも感じますが、手順の理解には模写が近道。

バットの振り方を知らないのに、バッターボックスに立ったところで、野球の試合に参加することはできません。

もちろん、学校などの課題を解いて頂いても構いません。

8月は、手順を理解し、基礎を固めることが最も重要です。

■ エスキスの模写

まずエスキスです。

ここで描き写すのは、課題を解き終わったあとに配られる模範解答のプラン、ではありません。

課題を解く過程が描かれたエスキス用紙そのものです。

課題を解き終わったら、エスキス用紙のコピーをもらってください。エスキスの過程を、まっさらなエスキス用紙に描き写していきます。

描き写していると何をやっているのか意味がわからない手順がでてきます。印をつけておいて、講師の方に理解できるまで遠慮せず質問しましょう。

複数の課題について、エスキス用紙を描き写すと、手順と意味がわかってきます。

確実に合格したい場合は、面倒でもこの作業を実施してください。

課題文の情報整理もせずに、適当に丸を描いて一か八かの賭けに出るようなエスキスは、初受験生の合格には不向きです。

■ 模範解答の模写

8月からは、学校などで配られる課題文の模範解答のプランもトレースしましょう。

目標は3時間です。

自分の成長がわかりやすいように、同じ模範解答をトレースしてください。

7月時点で作図手順が頭に入っていれば、3時間はそれほど難しくありません。

なお、模範解答を何度トレースしても、エスキスの手順を理解できたり、エスキスが上達することはありませんので、作図の練習と割り切ってください。

時間がない初受験では、学習の目的と手段の組合せを間違えないことが大切です。

■ 記述の模写

すでに説明しましたが、エスキスで作ったプランについて、設問に答えるのが記述です。

ですので、本当はプランと切り離して学ぶべきものではありません。

ただ、学習効率をあげるために、8月の時点では模写を通して、記述の構成と、9月の実践で使える知識を身に付けていきます。

記述では、計画・構造・設備について問われることが多いです。例えば、「ゾーニングについて考慮したことは何か?」といった感じです。

これらの設問に対して、まず一文目ではっきりと答えを書きます。次にその理由と補足で回答を構成していきます。

この「答え・理由・補足」という形を覚えてください。

普段の会話でもそうですが、聞かれたことに対して、答えから話してくれない人って困りますよね?

実は、多くの受験生が試験でこれをやってしまい、採点者に悪い印象を与えています。

回答欄を文字で埋めても、設問への答えになっていなければ、未回答と同じ。

7月に集めた過去問にも記述の設問が載っていますので、どんなことが問われているか一通り確認しておきましょう。

設問のパターンをたくさんみておくと、試験本番で驚かなくなります。

│ 9月 実践

いよいよ本格的に課題を解いていきます。

ポイントは、8月に身につけたエスキスや作図の手順・記述の知識の、運用に集中することです。

けして、出来上がったプランの良し悪しだけにこだわらないでください。

プランは結果であって、それを生み出す過程を磨かない限り、プランは良くなりません。

まして、学校などで配られる模範解答と比較して、近かったら喜んで、遠かったら落ち込む、などはやめてください。

時間の無駄です。全く意味がありません。

なぜなら、模範解答に近づけることが、合格に必要な能力ではないから。

製図試験は、一つの答えに近いか遠い方で、合否を判定されるわけではありません。

課題文の条件さえ満たしていれば、どのようなプランでも合格できます。本当です。

■ エスキスの実践

初見の課題を解いて、エスキス手順の精度を上げていきます。

8月はエスキスの模写がメインだったため、あくまでも手順を理解するだけでした。

ここからは、その手順を実際に運用してみて、自分にあったエスキスに改善していきます。

① 9月前半

そのため、9月の前半では、時間を気にする必要は全くありません。

自分の力だけで、プランの作成までやってみましょう。

綺麗なプランや合格レベルのプランを作れなくても心配しないでください。

時間を気にしなければ、プランを作ることが可能なエスキス手順を獲得することが目標です。

目指すプランのレベルは、課題文条件をひとつも外していないこと、です。

課題文が「やってほしいこと」、「やってほしくないこと」を最低限叶えたプランを作ってください。

② 9月後半

前半で身に付けた、時間を気にしなければプランを作れるエスキス手順に、
スピードをつけて3時間以内を目指しましょう。

スポーツでは、ゆっくりとした動きで、正しいフォームを身に付けた上で、スピードを上げていきますよね?あれと一緒です。

目指すプランのレベルは、同じ課題を問いた受験生の中で、上位3割です。

もし教室に10人の受験生がいたら、少なくとも上から数えて3番以内のプランを目指してください。

■ 作図の実践

8月までは、自分以外の誰かが作ったプランを写すだけでした。模範解答などは整ったプランのため、作図もしやすいです。

9月からは、自分で作ったプランを描いていきます。自分が作ったプランは、描きにくいことも多いです。

理由は、課題文条件を満たすためにプランが不整形になったり、プランのつめがあまくて、作図中に迷ったりするためです。

8月に基礎がでてきれば、プランがイマイチでも、スピードを落とさずに作図できるようになります。

目標は2時間30分。

もし、どうしても3時間以上かかる場合は、下にある1時間41分のフル作図動画を参考にしてください。

■ 記述の実践

自作のプランに合わせて、設問に答えてみましょう。

すでに記述の構成とある程度の知識は、8月の模写で身についています。

自分が作ったプランと内容を合わせながら、1時間で書いてください。

すばらしいことを書く必要は、全くありません。

プランとズレのない事実をたんたんと答えましょう。

繰り返しますが、設問に対して、一文目で明確に答えることがポイントです。

│ 10月 仕上

ここまで、まともに解けた課題が一つもなくても落ち込まないでください。

初受験合格者の中には、本試験を除いて、時間内に解き終わったことがなかった、という方は少なくありません。

では、なぜ、そんな受験生でも合格できたのでしょうか?

それは、エスキス・作図・記述を製図試験まで改善し続けることで、最後に一度だけ時間内に収めることができる実力を当日までに見に付けたからです。

■ 時間管理の仕上

模試、または模試形式での課題を使って、6時間30分以内に、エスキス・作図・記述を終える時間感覚を養いましょう。

この時点でエスキス3時間、作図2時間30分、記述1時間が可能な実力が、ぎりぎり身についています。

しかし、合計で6時間30分なので、確認時間が全くとれていません。

しかも、想定外のことが起こると、タイムオーバーで不合格になります。

そこで、
○ エスキス3時間
○ 作図2時間
○ 記述1時間

※それぞれの後に確認を10分
という時間配分をおすすめします。

エスキスに3時間を確保したまま、作図を削った理由は、そもそも合格プランを作れなければ、どんなに綺麗な作図をしても、製図試験では合格できないからです。

厳しいことをいいますが、初受験の方にとってエスキスを3時間で終えることすら簡単ではないです。

また、年々設問が難しくなっているため、記述に1時間は想定しておく必要があります。

ではどこでリスクを取るかというと、一種の運動である【作図】です。

実は、フリーハンドによる作図であれば、初受験生であっても2時間で作図することは難しくないです。

課題文に「フリーハンドでも良い」と書かれている以上、フリーハンドで作図して問題ありません。

ライバルは、2年目3年目の受験生だけではなく、十分なテクニックをもつ多年度生です。

経験ではかなわない彼らに、対抗するための方法を選択しましょう。


■ 復習

10月の仕上げ、最後は課題の復習です。

上手く解けた課題、上手く解けなかった課題の理由をそれぞれ整理して下さい。

整理した理由をエスキスの手順に反映したら、もう一度課題を解きなおして、手順を微調整しましょう。

10月の製図試験までに本気で解く課題の数は、5課題と模試で十分です。

初受験の方はこれ以上解いても、消化不良になり、何も得るものがないまま、時間だけが過ぎていきます。

でも、他の課題も気になりますよね?

そんなときは、エスキスをする必要はないので、課題文を読んで、気になるところに印をつけてください。

その上で、模範解答を見て、課題文の気になったところは、どのように処理をすればよかったのかだけ、確認しましょう。

そうすることで、プランを考えるための引き出しを簡単に増やすことができます。

ーーーーー

以上、初受験合格に必要な学習計画をお話してきました。

8月の過ごし方が大切です。

課題は解いて頂いて構わないので、エスキスの模写だけは必ず実施してください。

大丈夫です。これまで多くの初受験生が合格してきました。

あなたにもできます。やってやりましょう。

少しでもお役に立てれば嬉しいです。

初受験で、何を信じたら良いのかわからない、第三者の視点から客観的に助言がほしい場合はこちらがおすすめです👇

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