花水地区住民説明会 

2024年6月1日 花水公民館2階ホールにて

ムック(記)

初めての市長による説明会 ~龍城ケ丘プール跡地整備計画~

6/1土曜の午前中、初めての市長による龍城ケ丘プール跡地整備計画についての説明会が行われた。

たった100名、地区限定

申込制で花水地区の住民限定、先着100名の申し込み用のQRコードが載せられた回覧が限定地区にだけ回り、申込日はそれから数日後という「偏りのある」方法に、既に不満の声が上がっており、複数の市民が、みどり公園課へ出向いたり、電話したりしたが、当日まで変わることはなかった。

そんなわけで、6/1は申込もできず、不満のある住民による公民館の入口でのデモで市長を迎える状況も生まれた。

説明会当日 わずか80名 ~席に余裕あれど追加受付を拒否、会場内の多くの市民から「入れてやってくれよ!」の声もむなしく~

蓋を開けてみると申込みができて着席したのは80名ほどだった。当日残りの席を当てにしてきてみた市民も「締め出され」た。更に、市長による初めての住民説明会の様子を見に来てくださった市議会議員をも、「追い出し」たのだ。
これには、すでに着席している「多数の」市民から、くちぐちに「私達の選んだ議員たちです、入れて差し上げてください!!」との声が上がった。
そんな押し問答が10分も続いたあたりで、「1人の」男性が「時間を取らずに、早く始めろ!」と意見し、議員数名は追い出されたまま、説明会が始まった。

盛大な拍手で市民が招き入れた平塚市議ら ~説明会の邪魔はしない。傍聴だけ。無言のまま立ち続けての参加~

しかし、数分後、中にいた男性が1人部屋を出ていき、しばらくすると、彼が先の議員数人を誘導して再入場してきた。
「皆さん、議員さんに聞いてもらいましょう」と堂々と宣言し、会場からの大きな拍手が沸いた。
議員の方々の手には〚私は市議会議員です。傍聴させてください〛と書かれた、即席のプラカードが掲げられていた。
(終始、市議の目の前には市職員が向き合って立ちはだかってはいたが。。。)


(写真)対象地区外に居住という理由で市民を代表する平塚市議らの一部が市主催の市民対象の説明会に参加を認められなかったが、説明会参加の一市民によって会場入口に招き入れられた際の様子

【経緯】計画見直し派の市議らのうち当日に3名が説明会に参加の意向を示したが、平塚市が独自に定めた地区制限により参加条件に合致しなかった。市民の代表であることを丁寧に説明し開始時に受付の市職員らと交渉したが、頑なに拒否され入場は許されなかった。説明会の開始後しばらくして参加していた市民が1名会場を出ていき、数分の室外でのやり取りののち、市議3名を誘導して再入場してきた。市議らはその後、着座を要求することなく寡黙に傍聴していた。【対比にも注目】座っているのは計画推進派の野崎市議。立っているのは計画見直し派の市議3名(写真中央。左から、江口ともこ市議、松本敏子市議、佐藤由美子市議)。


注釈

本ページの主催者(記)

1. 参加者数および地区制限の妥当性のなさ

平塚市は、花水地区住民説明会を開催するにあたり、参加者100名限定、参加者居住地区限定とした(他にもアクセスしにくい煩雑な予約手順などを設定)。この100名という数値は、かねてより平塚市へ提出されてきた計画見直し署名1万筆超の1%にも満たないばかりか、最も不安や不信を抱える海側一帯の住民にさえ十分に説明が行き渡らない設定値である。加えて、予約手順の困難さから参加資格がありながら予約が完了しなかった地区住民が発生した。対象地区については、防災林、減災林の伐採を含め多面的に計画に疑義ある市民は市内随所にいるため、限定される妥当性がそもそもない。平塚市全域から集めている市税を投下して開発しようという計画に対しすべての平塚市民が説明を聞く権利がある。結果的に説明会当日の参加者は80名と、上限100名に満たなかった。これに対し平塚市は、席の余剰があるにも関わらず当日受付で参加希望を表明した地区内の住民でさえも頑なに入場を拒否した。市民参加条件の制限の範囲が非現実的なことに加え、参加条件に合致する希望者でさえも拒否しようとする平塚市の姿勢には合理性が著しく欠けている。説明会開催の真の意図は別にある。市民に説明を聞いてもらって計画を理解してもらうことではないのは自明である。だってあまりにも少なすぎるじゃない?説明できた、って言えるの?これ。

2. 地区限定の裏の意図

もし平塚市が計画について市民に広く理解を得たいと考えるならば、その間口を広げてしかるべきであり、参加者数と地区の制限という発想には結び付かない。この設定数で開催実績のみを積み重ね、合意形成には程遠い怒号飛び交う説明会の内容さえも秘匿して、再び「住民への説明完了」の報告材料に用いようとする意図が透けて見える。さらには、地区まで狭く制限したのは、平塚市が説明会での市民の計画反対の声を恐れ、推進派の市議しか参加できないようにする意図があったとみられる(対象地区には推進派の市議が居住している)。市議が一人でも参加していれば、構図の上では、市民の代表である市議は参加していたと、その後の公式なコメントにいくらでも用いることができるからである。

平塚市の狡猾な手法に驚きと落胆を禁じ得ないのは本サイトの主催者だけではない。市民のSNSでは、怒りと落胆の声が渦巻いている。市長の資質が大きく問われている。そして、市議会のありかたも。

3. 市民が動かなければ

市民対象の説明会であるのに参加を認められない市議がいたり、説明会参加者数に上限があったりと、2018年以降の平塚市の本計画の推進にあたっては一貫して市民に対して閉鎖的な振る舞いが多い。本説明会で市民の代表である市議らがやっと傍聴ができたのも、参加者の一市民が平塚市の制限設定に疑問をもち市民要求と市の対応のギャップに対して自身の行動に責任をもって市議らを会場へ引き入れてくれたおかげである。一市民の勇気は称賛に値するが、ちょっと待て。称賛されて美談で終わり、という話ではない。そもそも平塚市がこんな状態を引き起こすような体たらくで良いのか、考えるべき本質は平塚市政のあり方である。
平塚市は、市民の見ていないところで好き勝手にできると勘違いしているのではないだろうか。そして市民の代表である市議が議論を交わすべき議場が、とうてい民主主義からかけはなれて公平性に欠けていることも、別記事にて一市民が告白する。それぞれの市民ができることは、まず、議会傍聴である。


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