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ある夢の事実

ある日わたしはその時の彼とハワイにいた。


付き合いはじめて数ヶ月の時期で

お互い仕事を辞めたタイミングが重なって

時間を合わせてハワイ旅行を企画した。


思いつきのわたしの提案に彼が乗ってくれて

私は何度目かの、彼にとってははじめてのハワイ旅行だった。


お互いの若さや付き合い始めたばかりの勢いもあって

わたしは、その旅行のなかで教会に寄って

結婚式をしてもいいくらいの気持ちでいた。


「カハラヒルトンの結婚式がいいよ」って聞いていた。

だれかの言葉が耳に残っていた。

今回の旅行で、密かにそのホテルを訪ねてみたいと思っていた。


しかし、当時のオアフ島には

カハラヒルトンと名乗るホテルは見当たらなかった。

探してみたらタートルべにヒルトンがある。

もしかしたらここのことかもしれないと

ノースショアにあるそのホテルをドライブのコースに入れた。


ここからが夢の話・・・・


彼と車に乗ってそのタートルベイヒルトンに向かうのだ。

ホテルにたどりつき、入り口を探す。

ホテルを取り囲む高い塀沿いに車を走らせる。

エントランスを探してホテルの横から裏まで壁沿いを走る。


しかし、走っても走ってもそびえ立つ程の高さの塀が永遠と続く。

車は壁沿いに走り続け、ひと回りしても

壁が続くばかりで、ホテルへの入り口はなかった。

とうとうわたしたちはそのホテルに入ることができなかった。


ここで夢は覚めた。


眠りから覚めたわたしは愕然となった。ハワイについて1日目の夜

夢で見た高い壁だけが妙に頭に残る夢だった。


実際、タートルベイヒルトンに行ってみた。

迷う事も壁に遮られることもなく、入り口はそこにあった。

わたしは複雑な気持ちで、そのまま前を通り過ごした。



それから2年後、

わたしたちはカハラマンダリンホテルで結婚パーティをした。

ハワイで結婚式をしていたのだ。

そのホテルが過去に

「カハラヒルトン」と呼ばれていたことは知らずに・・・


そしてその後、

カハラタンダリンホテルが以前「カハラヒルトン」だったことを知る。

同時に、いくつかの理由のない理由が原因で

ハワイの結婚式の後、私たちは籍をいれることはしなかった。



そして1年半後には別れた。


あの夢は何だったのだろうとたまに思い出す。


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