たまには政治の話を「守られる政権」

 今月から政治評論家を自称しはじめた私なので政治の話をしたいと思います。

 今回のテーマは「支持率に守られる政権」です。
 みなさんも一度は内閣支持率というものを目にしたり聞いたりしたことがあるはずです。現政権は非常に支持率を利用するのが上手いように思います。実際にはどうやって計算されているのでしょうか。

 各世論調査の発表を見ると大体の集計方式が書いてありますが、固定電話や携帯へかけてくるものや、面接式の調査があるようです。

 試しにJNNの世論調査を拾ってみましょう。5/19日現在のものです。
 調査日は5/9,10となっています。

 内閣支持率は47.3%
 不支持率は50.8%です。
 更にその内訳を見てみましょう。
 非常に支持できる 4.8%
 ある程度支持できる 42.5%
 あまり支持できない 35.1%
 全く支持できない 15.7%
 答えない・わからない 1.9%

 と一見大きな数のように思えます。私はこれが低い投票率の原因であり、安倍政権が延命し続ける理由だと思っています。この世論調査をもう少し中を見てみましょう。

 調査数です。
 全国の18歳以上の男女2,187人(固定952人・携帯1235人)
 有効数 1,209人(固定603人・携帯606人)
 となっています。次にそれぞれ人数にしてみます。
 非常に支持 58人
 ある程度支持 513人
 あまり支持できない 424人
 全く支持できない 189人
 答えない・わからない 22人
 となります。

 しかし疑問がわきませんか? 無効数が978人もいるのです。
 これはどういう意味で無効なのでしょうか。調査する際に「人」で特定していますから人であることは確かでしょう。18歳以上と掲げて2187人に調査をしているので間違いなく18歳の人間に調査をしているのです。なぜ、これを分母から外すのでしょうか?

 支持不支持をそれぞれまとめて全調査数を分母(2187人)にして計算し直してみましょう。
 支持 571人=26%
不支持 613人=28%
無回答 1000人=45%
 という結果が出てきます。安倍政権は実際には26%程度の支持率しか無いのですね。さて、いよいよ核心です。支持不支持合わせて54%。これに似た数字をどこかで見たことありませんか? 

 そうです。投票率です。日本の投票率は50%程度です。無関心層が50%います。無回答に分類される方々はまさに無関心層なのです。無回答を入れて支持率を発表してしまうと各社世論調査ではおそらく派手さがなくなるので無関心層を省いて発表しているのだと私は想像しています。しかし、これがまさに無関心層を無関心層のままにしてしまうのです。

 どうでしょう。数々の無茶振りをし、責任があるといいながら一切責任を取らなかった安倍政権の支持率が47%である場合と26%しかない場合では選挙のイメージも違ってくるのではないでしょうか?
 少なくとも「私が行かなくても決まってるんでしょ」という発想は小さくなるはずです。実は無関心という枠へ押しやられてしまった人たちが投票に行けば大きく政治を動かすことが出来るのです。

 安倍政権に限らず日本の政権はこういう分母をいじるということで政権を守ってもらっていたのでは無いでしょうか。

 政治は暮らしです。素人も玄人もありません。あなたが今、苦しかったら将来苦しくない世の中を作ってくれると期待できる方へ票を託すのが選挙です。100点を選ぶのではなく、どちらがマシかを選択し続けるものです。

 ときには嘘つきを見抜くゲームでもあります。嘘つきを見抜きその対立候補や政党へ票を託すことで嘘つきを退治するゲーム。あなたが参加しなければ嘘つきが非常に有利になります。

 ということで「守られる政権」でした。
 難しく考えず気軽に選挙に参加してくださいね!

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