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おくりびと

第81回アカデミー賞外国語映画賞受賞等、数々の賞受賞作品。

私事で思い出深いのは、この映画の「試写会」のチケットに当たっていたのだけど、学生で、バイトが入り行けなくなってしまったことを思い出す(笑)

ギリギリ、ネットで募集して、譲ることができて良かったと思っています。

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この映画は、
望まずして、流れのままに納棺士になった、大悟という男性の話。

本業は、プロのチェロ演奏者としてオーケストラ楽団に所属していたが、
経営難から解散に・・・。(倒産です)

結婚していて妻もいたけれど、「地元に帰って就職したい」と田舎に帰ります。
そこで見た求人を、「葬儀屋」なのに「旅行会社」と間違えてた!
勿論、本人も受け入れられない!
という話から始まります。

求人は、「葬儀屋」さんの一部を請け負う「納棺士」という仕事でした。
布団から、棺桶に移す際の一連の作業(所作)は、
まさに、芸術ともいえる丁寧で非の打ちどころのない、
華麗な芸術にも見えます。

人の「死」をめぐり、当たり前のようにされてきた、
日本の地域の文化であったり、
そういうものが、外国とは違い、海外からの受賞や称賛が多かったのは、
その文化が心を打ったと思われます。

日本人の私でさえ、涙ぐむ場面がちらほらありました・・・。

主人公 大悟が、
チェロ奏者(たぶんまあまあ裕福で、所作もきちんとしている)
→(旅行会社じゃなくて)納棺士

そんなわけで、妻にも嫌われます(-_-;)

けれど、夫婦共通の知人が亡くなり、
妻は、

初めて、納棺士としての夫の姿を見るのです。

そして、妻は、
言葉なく、ずっとその所作という演出とも呼べる、
見事な手さばき、夫の表情に見とれている様に見えました。

愛する人の意外な姿に惚れ直したんだと思います。
「死人を相手にする仕事なんてやめて!」と言っていた自分が情けなくなくなったのかもしれません。

「これは、誰にでもできる仕事ではない」


普通の男、大悟が妻と共に成長していき、
故人の納棺を見た人々の心を打つ、素晴らしい物語だと思います。