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意外な不調にもつながる「冷え」を防いで冬を元気に!

1.「実は多くの人が悩んでいる「冷え」

 「身体が冷えて眠れない」「冷えて手足がしびれる」などが気になる季節です。実は身体の冷えに悩む人は多く、厚生労働省の調査では、病気やけが等の自覚症状として「手足が冷える」という項目が平成10年から新設されました。平成28年の調査では、「胃もたれ・胸やけ」「眠れない」よりも多くの人が悩んでいます。

あなたの冷えをチェック!
□手のひらをひざや足首に当てると手のひらの温かさが気持ちよい
□冷えがツラくて眠れないことがある
□入浴すると温かさにホッとできる
□以前より寒がりになった
□理由は思い当たらないが肩がこる

※ストレッチや入浴は体調をみながら取り入れてください。食事制限がある方は医師の指導に従ってください。

 このように冷えが気になっていても、「冬だから仕方ない」「寒いだけ」と軽視していませんか?冷えは単に不快なだけでなく、不調につながる恐れもあります。上のチェック項目に思い当たる人は、冷え対策を始めましょう。

2.関節の痛みやめまいなどさまざまな不調の原因に

手足のしびれ ・胃腸の不調・ 頭痛・ めまい・  関節の痛み・  尿もれ・頻尿

冷えの原因は、寒さやストレスなどで血行が悪くなることです。ずっと座ったままで過ごすなど、同じ姿勢を続けていると筋肉がこわばって緊張し、血行が滞ります。

 全身を巡る血液は、栄養や酸素を運ぶとともに、痛みや疲れのもとになる物質や老廃物を回収しています。そのため、血液の循環が滞ると、不快感や痛みといった不調が生じやすくなるのです。

 最も代表的な症状が、手足の冷えやしびれ、ひざや腰の痛み、肩こりなどです。冷える状態が続いた場合、体温を調節する自律神経のバランスが崩れて身体の各器官に影響を及ぼし、痛みやめまい、胃痛や下痢、頻尿や尿もれにつながることもあります。冷えそのものがストレス源になると、不調が深刻化する一方なので、冷えは早めに改善しましょう。

3.これなら簡単!冷えの防ぎ方


 冷えが気になる季節は、薄くて保温性の高い衣類の重ね着が基本。寒暖差に対応できるよう、すぐに羽織れるカーディガンやひざ掛けを用意しておきましょう。ストールやマフラー、タートルネックも有用ですが、首や肩がこりやすい人は、締めつけすぎたり自然な動作を妨げたりしないように気をつけてください。就寝時の靴下もゆったりしたタイプを選びます。

 ひざ関節の痛みが気になる人は、サポーターで保温する、蒸しタオルで温めるなどで冷えを防ぐとよいでしょう。

 身体を内側から温めることも大切です。食事や飲み物はできるだけ温かいものを。身体を動かすと、ポカポカと温まるだけでなく、熱を生み出す筋肉を増やし、冷えにくい身体を育みます。特に下半身やひざ周りの筋力がつけば、ひざ関節のぐらつきを防ぐことにもつながります。女性は男性より筋肉量が少ないので、積極的に身体を動かしてください。

温かい食事や飲み物

4.毎晩のお風呂の入り方もひと工夫

 毎日のお風呂は、全身の血行を効率よく促進できる、すぐれた生活習慣です。熱すぎないぬるめのお湯に、ゆっくりつかるのがコツ。寝つきが悪くて困っている人は、寝る90分くらい前に入浴を済ませておきましょう。

 入浴は、関節の痛みをやわらげるのにも役立ちます。お湯の温熱作用に加え、水圧も血行を促進。さらに、浮力が働いて筋肉や関節にかかっている負担を減らせるからです。

 冷えだけでなく、肩こりや腰の痛み、ひざ関節の違和感がある人も、毎晩のお風呂を活用しましょう。

《湯船でできる簡単ストレッチ》
片足ずつゆっくりと ※足に痛みがある人は無理に行わないでください。
お湯の中でひざをゆっくり曲げ伸ばしするだけ。
関節の痛みが気になる人は、ひざのお皿を軽くさするのも効果的です。

監修 福田千晶 先生

医学博士。慶應義塾大学医学部卒業後、東京慈恵会医科大学リハビリテーション医学科を経て、健康科学アドバイザーとして講演および執筆活動に取り組む。『やさしく図解 ヒザの痛みが消えた!』(辰巳出版)、『1日10分! 足の悩みは自分で治せる』(実業之日本社)など著書多数。日本リハビリテーション医学会専門医、日本東洋医学会漢方専門医、日本医師会健康スポーツ医。

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