見出し画像

赤松健参議院議員の発言要約

2023/06/10に行われた、第1回U.S.-Asia国際シンポジウム[人工知能と著作権法]https://rclip.jp/2023/04/08/20230610/にて、赤松健参議院議員のプレゼン内容を要約したものです。
⚠️内容漏れなどについてはご了承下さい。⚠️
もし文字起こしを全文見たい場合はDYRさんのnoteを参照してください。👇
https://note.com/dyr_core/n/n3f66dd3fe6fd

赤松氏の立場
クリエーター本人、ローメーカー(立法権者)、権利者団体の常務

これまでの取り組み

・ローメーカーの立場からOpenAIやStabilityAI、マイクロソフトなどからヒアリングを実施
・「AIが気に入らない」という人からのヒアリングの実施
・著作権管理事業法人からのヒアリングの実施

日本における画像生成AIの現状

・著作権の議論は実際のところ「画像生成AIの口論」が中心となっている。
・OpenAIやStabilityAI、マイクロソフトに「クリエーター、著作者、権利者団体に経済的な見返りをする準備がありますか?」と聞くと「ぜひそうしたい。そういう準備がある」と回答がある。
・初心者・中級者までのイラストレーターからは毎日のように苦情が来る。
・LoRAモデルで怪しいビジネスが起きていて、対応を考えなきゃと思っている。
・マンガのアシスタントの募集サイトを運営しているが、実際にかけないけどAIに描かせるだけの人が現れるだろうから利用規約で禁止しなきゃと思っている。

クリエイターから見た画像生成AIへの意見

画像生成AIに対するなネガティブな意見
・自分の絵柄が簡単にお金儲けに使われる
・リーガルリスクがあって使えない
・絵の練習をする人が減る
・自分の絵が児童ポルノやフェイクニュースに使われる懸念

画像生成AIに対するポジティブな意見
・面倒な作業をAIに任せられる
・アイデア出しに使え、新しいビジネスができる

画像生成AI規制派の主張と赤松氏の見解

・著作権法30条4校但書きの学習禁止範囲を明確化してくれ
→解釈の明確化が先
・オプトインでの学習を義務化してくれ
→大変な法改正になるし、海外でもそのような動きは無い
・学習済みデータから自分の絵を削除して欲しい
→技術的に不可能です
・学習済みデータが何を学習したのか透明化するよう義務化してくれ
→法律で義務化にすることは進んでやらない。ガイドラインやソフトローで検討すべきと思う。
・学習に関して、補償金制度を設置しよう
→お金を払わないと学習できないようにすると、30条4にある”技術の発展に好ましくない”。また、権利者に分配するスキームを作るのが難しい。

利益還元スキームの検討例1「利益の一部を基金に納める方式」

・YouTubeが売り上げの一部をJASRACに支払う構造を模倣する
・基金を設置し、各社の売り上げの一部を入れる
→問題点
・そもそも各社赤字で支払い能力がない
・クリエーターが納得しない
・著作権に応じた分配でない
・権利者団体に所属しないクリエーターに還元されない

利益還元スキームの検討例2「クリエーター特化モデル方式」

・特定のクリエーターのモデルを作る
・モデルで生み出された売上のうち何割かを対価としてクリエーターに支払う
(→問題点:筆者の独り言⚠️
・モデルを作るために使われた画像データ(特化モデルにする前段階)に対してどのように対価を支払うのか
・特化モデル以外の利益還元モデルが想定されていない)

今後動き

・透明性が高く、還元ができる生成AIをつくるよう開発者向けガイドラインの策定をするべき
・上記の様な生成AIを利用したり、正規版を利用するよう促すために利用者向けガイドラインを策定するべき
・良質なデータセットを整備して信頼性の高い国産生成AIをつくるべし

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?