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七山月子と高月うみの交換詩集

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ふたりで織りなす、ふたつの重なり。 テーマをお互いに出し合って詩を書きます。
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2021年10月の記事一覧

ばちばちと夏がひゅるうに秋来てしんと冬になる 乾杯の音頭とったら河童暴れて水飛沫 寒波の…

七山月子
3年前
2

【詩】ゆび

指って その人の人生を現わしていると そう思うの おじいちゃんや おばあちゃんの 指ってなん…

高月うみ
3年前
5

色情狂(なさけない、いろぐるい)

男と女とそれ以外 色情狂はそれしかない 頭空っぽでマスターベーション 最終的には浮気性の…

七山月子
3年前
2

【詩】まる。

夫といると まるでまるい円のなかにいるみたい さんかくでも しかくでもなく まるという形 …

高月うみ
3年前
3

いずれ

そのうちに ジャガイモ剥いて裸にさせて にんじん剥いてざっくり切って ポトフだポトフ、すい…

七山月子
3年前
2

【詩】スタート

新しいことを はじめるときは すこし緊張する 学生のころに徒競走で 位置について、よーい… …

高月うみ
3年前
2

はじまりのひとひら

 手を打つと 走らなきゃいけなくて  疲れていても 走らなきゃいけなくて  どん  よーい  の掛け声が  もう嫌いになっていきそうで  どん  よーい  用意ドン!して 走るのが  もうつらくて  生ぬるい汗をかいて  始まりのこと思いだしたら 絵日記にすら  ならなくて  だけどスケッチブックだけは  だけど無地のノートだけは  だけど自由な用紙だけは  私のよーいどんで始められる  ひとひら、ひら、ひら、  思いつくまま、ひら、ひら、  よーい、  どん  はじ