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【介護】母は、もう家族
どんなに忙しくても、わたしは台所に立つ。いや、今では、台所に立つ運命にあると思っている。
朝は、夫にあわせて6時台に朝食を摂り、
夜は、母にあわせて5時~6時台に夕食をとる。
「朝は食欲が無いの」
と、母は実にマイペースで、毎朝、朝ドラの後でご飯を食べる。
一緒に食べてくれるとどれほど助かることか、と思うけれど、
「朝は食べられないの」
と、まるで少女のように、柔らかく、けれどしっかりと、自分の意思を通す。
母は正直者だと思う。
恐らく、思ったことしか口にしない。いや、恐らく9割ほどが思ったことだと思う。まあ、時には、わたしたち家族に遠慮があって、お世辞を口にする時もあるかもしれない。残念ながら、わたしには見抜けないけれど笑。
その正直者の母には、友達がいる。
意外と多い笑。
先日、そのお友達からお野菜が送られてきた。
手作り野菜だという。何もかも、実に新鮮だ。
そのもぎたてのナスで夕飯を作った。
![](https://assets.st-note.com/img/1717589150489-56Wyjitl3W.jpg?width=800)
鶏肉をフライパンで炒め、
鶏肉を取り出したそのフライパンに、
オリーブオイルをたっぷり加え、
乱切りにしたナスとズッキーニとみじん切りのニンニクを入れて炒める。
大きな土鍋で温めたこちらのトマトソースに、鶏肉、野菜を次々と投入。
![](https://assets.st-note.com/img/1717590224723-fuB3Fj9qD3.jpg?width=800)
最後にナチュラルチーズ一袋を、ザザーっと加えて出来上がり。
だいたいわたしの料理は15分~20分。
母はこれに、味噌汁を少々と、ヨーグルトを少々。
まるで小鳥の餌のような量だけれど、それで十分だという。
ただ、母は味にうるさい。
我が家に来たばかりの頃は、決して味にクレームなどつけなかったけれど、人間、変わるものだと思う笑。
今では、想像した味でなければ、ぬぬ?という表情をして、不満げに一言二言が必ずある。
仕方ない、母は台所仕事に誇りを持って生きてきたのだ。もう今では台所には立てないけれど、きっと譲れないものがあるのだろう。
先日は、そうめんでひと悶着あったけれど、母に鍛えられたわたしは、以来、そうめんで一度もしくじっていない。
そして、今夜の夕食はOKだった。デルモンテさん、ありがとう。
もちろん、母にはデルモンテ使用は内緒だ。
昨夜のビーフシチューは、
「あら、ジャガイモがちょっと固いわね」
と何度もいっていた。
「ごめんね!朝から煮込んでいたけれど、最後がバタバタだったのよ」
と言っても、
「あら、こっちのジャガイモも、ちょっと固いわね」
と口にしていた。
だから、、、、聞こえてるってば
そして今夜はOKだった。
ありがとう、デルモンテさん!
いつからだろう。母が普通の顔で文句を言うようになったのは。
ちょっとイラっとすることもあるけれど、それでも、文句が言えるようになったということは、母も我が家の家族の一員になったということなのだろう。
母の友達から送られてきた野菜が、冷蔵庫に溢れている。
それにしても、母には友達が多い笑。
※最後までお読みいただきありがとうございました。
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