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教員を辞めて教育現場に関わり何を思うか

専任の教員を辞めなければできなかったことをやろう
そんな気持ちでやりたいと思ったことは
何でもやってみようと思っているうみです。

他校の宿泊行事に参加する
これも専任の教員として私立小学校に勤めているとできないことでした。

今回はご縁をいただき、
都内の公立小学校の5年生の臨海学校の補助員として宿泊行事に参加させてもらいました。

私の勤めていた私立小学校では1年生から
宿泊行事がありました。
毎年少しずつステップアップしながら
高学年になるころには
親元を離れた生活にも慣れ、
宿泊行事での活動も充実していく
という流れになっていました。

しかし、コロナのこともあり、
今回参加した5年生の子どもたちは
宿泊行事が初めてなのはもちろん、
校外学習や遠足等の経験も少ない

とのことでした。

まず、集合時に驚いたこと…
私が勤めていた学校は住宅街にあったこともあり、
学校に集合ではなく駅前の大通りに集合し、出発でした。
近隣の方にご迷惑をかけてはいけないからと
送りも推奨はしていなかったり、
バスが出発するまでお見送りをしているというのも
できるだけご遠慮いただいていました。

しかし、今回参加した学校は商店街の中にあったのですが、
校庭内までバスが入ることができ校庭に集合・出発。
この学校では学校の先生方はもちろん
6年生や保護者そして、商店街のお店の方や地域の方まで
バスが通る道にずらりとならび、
6年生は大弾幕まで持って
お見送りをしていました。
私立小学校だと地域とのつながりがあまりなかったのですが、
なんて温かい光景なんだろう
と出発の時点でうるうるしてしまいました。

担任をしていた時は、
事前準備や事前指導、ご家庭との連絡
そして、宿泊行事中の安全管理や体調管理
様々なことに気を遣わなければならなかったけれど、
補助員は基本的にその場で臨機応変に動くことを
求められるだけなので、私としては担任時代と比べ気持ち的にだいぶ楽でした。

しかも、私は低学年を担任することが多かったので、
基本的に大部屋で
クラスの子どもたちと
同じ部屋で過ごし
同じ部屋で寝る
まさに文字通り
24時間一緒で寝起きを共にする宿泊行事
それが、当たり前でした。
でも、今回は、1人部屋でした。
しかも、部屋にトイレがありました!

担任をしていた時は、
トイレもなかなか自分の行きたいタイミングで行けず
クラスの子どもたちを
他の教員に見てもらっている間に
一瞬でトイレに行く
そんな感じでした💦


宿泊行事に参加するにあたり、
子どもたちとの関りよりも心配していたのが
担任の先生との相性でした。
担任の先生には学級経営方針があるだろうから、
思うことがあっても絶対に口にはしない
と心に決めて参加していました。

集合時から子どもたちと接する先生の姿を見ていると
子どもたちの気持ちに寄り添い、共感して、叱る前に、
「〇〇したくなる気持ちはわかるよ」
「〇〇したくなるよね」などと
必ず入れるやさしさのある方で、
行きのバスの中ですでに大丈夫だなと確信しました。

1日目には、ポイントハイクやキャンプファイヤーがありました。
活動の中で子どもたちと関わる中で
担任をしていたころは、活動中
安全管理や体調管理や心のケアはもちろん
学級通信に載せる写真を子どもたちの偏りのないように撮ったり
学級通信に載せるようなエピソードがあったら書き留めておいたり
頭も体も心もフル稼働させて、子どもたちに対応していたなと改めて感じました。

キャンプファイヤーでは、歌や踊りなど楽しむところはしっかりと楽しませてあげる先生方の姿勢に感動しました。
普段の学校生活では制限が多くてできないことも多いそうですが、それを見ていて、
やっぱり私は、
子どもたちがのびのびと歌ったり踊ったり
はしゃいだりしている姿が好きなんだな

と思いました。
学校生活の中でも1日中マスクをして過ごして
接触も制限させて今まで通りのかかわりができない学校現場に
私は戻りたくなかったんだなと改めて思いました。

同年代の先生の選曲が私にとってはツボで
(もちろん子どもたちも盛り上がっていました)
心の中で”キャンプファイヤーというかフェス!!”
と思っていたのですが、
キャンプファイヤーが終わった後、先生に
「今のフェスだったよね?」
と言われて、
「ですよね!」
と思わず返してしまいました(笑)

2日目には、海で朝礼。
そして、オリエンテーリングやサンドスキーを子どもたちとしました。
大人だけではしないことを子どもたちと一緒に経験させてもらえることも私は、楽しさを感じていたなと思いました。

隣のクラスに入っていた男性(大学生)の補助員さんは、男子とおにごっこなど、走り回っていたけれど、私は
「シロツメクサの冠作って」
「一緒によつばのクローバー探そう」
と言ってくれる子たちとのんびり
恋バナなど聴きながら過ごしていました。
カメラマンさんからは、
「うみちゃんの周りだけ、時間の流れが違うよね」
と言われました。
以前なら、みんなとおにごっこやって盛り上がる役割の方がいいことをしていると感じてしまっていたけれど、カメラマンさんから
「はじめての場所、慌ただしい宿泊行事の中でも、心が落ち着ける人の存在は大切なんだよ」
と言ってもらえて、
元小学校教員として培ってきたこと、
母親として子どもたちと日々接していることも
もちろん活きていると思いますが、
私は私のままで周りの人に貢献できることがあるのだと気づかせてもらえた気がします。

3日目は鴨川シーワールドに。
お仕事で大好きな場所に来られるのも幸せだなあと感じました。
が、滞在時間も短い中で子どもたちはスタンプラリーもやり、先生方は子どもたちにショーも見せたいということで、グループでの行動でしたが、子どもたちは揉めますよね…。
学生時代長期キャンプをやってた身として実感しているのですが、宿泊の3日目は、ストレスが1番溜まる時。
大人でもそうなのですが、子どもたちはなおさら。
グループで行動を共にしなくてはならないけれど、全員が同じ考えな訳もなく…。
そういう所も、教員の身としては
ここでこれをやってます(やりました)
というのがはっきりしている方がいいのも充分わかります。
でも、やることを減らして自由な時間を作ってあげることも時には必要な気がしました。

それにしても、
クラス替えがあって
担任も変わって
約1か月ではじめての宿泊行事に連れて行くって
公立の先生方も大変だなって改めて思いました。


補助員の立場だと細かいところに目が行くので、
子どもたちのちょっとしたやりとりや
心の動きや行動が客観的に見られて
それも私にとっては良かったなと思っています。
もしかしたら、私が見ていなかったら誰も目撃者がいなかったのではないかと思うことや
他の人が見ても何も感じずにすぎてしまう行動かもしれないと思うことに立ち会えたり、
子どもたちの心が動いた瞬間に立ち会えたり、
行動に移せた瞬間に立ち会える喜び
を感じました。
突如、ボディーパーカッションが始まることもあったり
テンションが上がって盛り上がりすぎてしまうこともありました。
そんな時、担任をしていると宿の方にご迷惑をかけたら…
などと気を遣うところがたくさんあるので
子どもたちの言動を余裕を持って見守ったりできない部分もありましたが、
補助員の立場で関わっていると
子どもたちの言動に全くイライラしませんでした。
私は、その心の余裕が作れる程よい距離感を探っていたのかな。
そのためにここに来たのかな(来させてもらえたのかな)と思いました。

教育現場で子どもたちと関わることで、
「子どもたちの心が動く瞬間に立ち会える」
「子どもたちのキラリと光る心や行動に触れることができる」

それが、私にとっての教員の仕事の魅力だったのだなと改めて思いました。

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