ハッテン場に行ってきた その1
東京に一人旅をしに行った時、不意に「あ、ハッテン場行ってみよ!」と頭の中に浮かんできたんです!これまでハッテン場、つまり男性同士が行きずりの性行為に及ぶ施設があることは知っていたんですが、なかなか勇気が出なくて行けなかったんです。でも、もう9月には20歳になるので19歳のうちに何かやっておきたいなと思ったこともあり、ハッテン場に行ってみようと思いつきました。
東京スカイツリー観光をしたあと、僕は半蔵門線に乗って若いゲイが集まるとネットに書いてあったハッテン場を目指しました。地下鉄の中ではすごく緊張していて手は冷たいわお腹は痛くなるわ、もう大変でした。なにせ自分と同じ特性を持った人たちと初めてTwitterなどのオンラインではなく実際に会うのですから。
渋谷に着いたのは午後8時ごろ。緊張しすぎてお腹が痛かったので109のトイレに駆け込みました。そしてハッテン場のwebサイトに書いてある通りに道玄坂のラブホ街を進むと、そのハッテン場が見えてきました。
外観はひっそりとしていて、本当にこの中で同性愛者たちが性行為に及んでいるのか?と疑いたくなるくらいひっそりしていました。そして意を決してドアに手をかけて中に入りました。
中は小さな玄関と券売機があり、靴箱はなくビニール袋に靴を入れてロッカーに一緒に入れる感じでした。受付でお金を払ってタオルと股間を隠すサイズのミニタオルとロッカーの鍵をもらいました。そして黒いカーテンをくぐると薄暗いロッカー室がありました。
ロッカー室で着替えていると、帰るために着替えている人がいました。緊張していて目を合わせられなくてどんな顔の人かは見れませんでした。目を合わせられないどころかずっと俯いたままでした。
裸になってシャワーを浴びて、行為に及ぶためにヤリ部屋となっている2階に行くために階段を上がりました。店内は薄暗く、赤色の電球やネオンが光っていて妖艶な雰囲気を醸し出していました。2階に着くと何人かとすれ違いましたがもうガチガチに緊張していてずっと俯いたままだし、緊張しすぎて勃たなかったです。ぐるっと店内を徘徊した後、10分くらいで店を出てしまいました。本当に緊張した!!
ではここから思ったことを書いていきたいと思います。
まず僕にとってハッテン場は恋愛・性愛の対象となる人と初めて出会うことができた場所でした。僕たちは日頃自分たちのセクシュアリティを隠しているし、他の人も隠しているので身近にゲイがいたとしても意識することはないんです。でもハッテン場では、ロッカーで着替えている人、そして薄暗い店内を徘徊している人みんなが僕と同じ性的指向を持っているわけです。そして例えば好意を持ったとしても、カミングアウトする必要なく告白したりできるわけです。(実際は刹那的な性行為の場所であるハッテン場で告白することはないと思いますが。)そんな環境が初めてだったのでとても衝撃だったし、少し恥ずかしいような気もしました。
次はあまりにもひっそりと異性愛の世界に溶け込んでいることがすごいと思いました。そこは道玄坂のラブホ街の中にあり、異性と性行為する男性とかがそこらへんにたむろしています。そんな環境でもひっそりと佇んでいて、まさかこの中で同性愛者たちが盛っているなんて思いもしないでしょう。店内は音楽が流れていましたが、外は本当に静かでした。
3つ目は安心感を得ることができました。普段みんな性的指向を隠しているので、誰がゲイなのかは全然わからないです。でもハッテン場では僕と同じくらいの年代の人とか、ぱっと見では本当にゲイとわからない人がたくさにて、本当はこんなにたくさんいるんだ!と心強い気持ちになりました。ネットやSNSを見ていればゲイがたくさんいることはわかりますが、やっぱり対面することでゲイの子はたくさんいてひとりぼっちじゃないんだなと安心感を得ることができました。
4つ目はなんというか、政府とか世間に対する怒りみたいなのが湧いてしまいました。ハッテン場はすごくひっそりとしていて、周囲のキラキラとネオンで光るラブホとは大違いでした。そのひっそりとしている感じが、現実でLGBTQが置かれている現実を表しているように感じてしまいました。まあ行きずりの性行為をするハッテン場の方がより性的な施設かもしれないけど、ラブホもハッテン場も大差ないと思います。だけどラブホは堂々と存在感を放っているのにハッテン場はひっそりと存在感がないように佇んでいるのが印象的でした。またハッテン場に行ったことで、ゲイは普通のどこにでもいるような男の子なんだと実感できました。だからたくさんいて、多分自分の大学の友達にもいるかもしれません。そのくらい数が多いのに同性婚の政策をずっと放置し続けている政府には怒りしかありません。同性婚ができるようになり社会の同性愛者に対する意識が変われば、堂々と恋愛できるようになって、ハッテン場でその場限りの性行為なんて求めなくても済むようになるかもしれないんですよ!
そんな感じで、大まかに4つのことを感じました。今度また行って、ちゃんと顔を上げて発展場に来ている人の顔を見てみたいです。で、せっかくだからエッチもしたいな〜と思います!
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