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短歌

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ウメガカが詠んだ短歌です。
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#推し

推し短歌(行き場のない感情編)

①この世には君と僕しかいないって思った夜も電車に乗った 推し活をしている時って推しと目が合うだけで「この世には推しと私の二人っきりしかいないのでは?」などと思ってしまうことがあるのですが、それ程までにきらめいていた瞬間の後も、人生は続いてしまうものです。 非日常が終わっちゃった後は普段乗らない夜行バスから降りて、地元の電車を乗り継いで日常に帰っていきます。自分にとっては多分「(地元の)電車に乗る」というワンクッションがある意味大事なんだろうなと思っていて、異界からの帰還手続

推し短歌(推し活したいけど促されたくはないな編)

推し方も誰を推すかも私が決める誰の指図も受けないからね 推しがいる人生ってすごく楽しくて充実感があるので、推しはいるに越したことがないし、推し活もできればしたほうがいい。誰もが誰かを推している「推し活ブーム」の中で、推しの存在は推している側のアイデンティティにさえなっている。 けど、個人的には、推し本人ならともかく外野に「さあ推し活してください!」ってされるとなんか冷めちゃうとこあるよな、と思って詠んだ歌です。 推しに「推して♡」って言われたら「全力で推す〜〜〜!!!!!」

推し短歌(フリーズこと梅ヶ香夕吾という男編)

幾千の夢から覚めてもまた会おう忘れないからきみの本名 本名で付き合ってきた親友が夢を叶えて芸名の方で有名になり、たくさんの人にたくさんの夢を見せている。いつか、もしその夢が終わってしまったとしても、きみの人生は終わらないのだから、ここにきみの戻れる居場所を残しておくよ。 というエモい歌かと思いきや、私の推しの梅ヶ香夕吾(注:2014年にフリュー株式会社から発売された3DSゲーム『ハマトラ Look at Smoking World』に登場するキャラクター)について詠んだ歌

短歌(死の淵で輝く推しへの賛辞編)

いよいよ明日! 文学フリマ東京36にて、日常生活やオタク的性癖について詠んだプチ短歌集を頒布します! 日時:2023年5月21日(日) 12:00〜17:00 場所:東京流通センター 第一展示場【R-17「梅ヶ香堂」】 ※イベント詳細はこちら 新刊に収録予定の短歌のうち、今回は「推し」をテーマに詠んだ歌を紹介します。 もしお気に召しましたら、Twitterやnote(随時更新中)に投稿している、他の作品もご覧になってもらえると幸いです。 【9/24追記】note投稿企