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短歌

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ウメガカが詠んだ短歌です。
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2024年1月の記事一覧

短歌まとめ(2024年1月)

自選短歌5首 天井の染と対話 眦をつたう心の発露一滴 「君が好き」だけでよかったあの頃は虹も七色だけでよかった 歴代の推しが教えてくれたこと 裏切られても嫌えないこと 身長が今の半分だった頃裸眼でどんぐり拾いができた【題『橅』】 「亻が本読むためにある体かな」と彼は義手で頁をめくる【題『体』】 そのほか1月に詠んだ短歌 「ばいばー」と去る2歳児とハイタッチ 吾が掌の冷たきを知る 午前9時〜正午のみ診察をしてたじじ医がいた医院跡 鳥の檻は動物園の西寄りにあり取

短歌(虹が七色だった頃)

「君が好き」だけでよかったあの頃は虹も七色だけでよかった 「君が好き」という気持ちがあれば、自分のアイデンティティやら生活やら人生やらが全部なんとかなっていた頃は過ぎ去ってしまったね。「君が好き」だけでは、もうどうにもならないね。 それは例えるならば、虹を七色に塗っていれば正解で、お手本どおりに塗りさえいれば先生に褒めてもらえた頃のような単純さだけではもうやっていけないのに似ているよね。という気持ちで詠みました。 虹はグラデーションなので名前のつけられない中間色だってある

短歌「歴代の推しが教えてくれたこと」(2)

「歴代の推しが教えてくれたこと」から始まる短歌10首です。 ※前回の10首はこちら↓ 歴代の推しが教えてくれたこと 裏切られても嫌えないこと 歴代の推しが教えてくれたこと 役には立たぬ淡きときめき 歴代の推しが教えてくれたこと ギャップがあると軽率に沼 歴代の推しが教えてくれたこと 働きすぎは体に悪い 歴代の推しが教えてくれたこと 青天井は悪い文明 歴代の推しが教えてくれたこと 蠱毒、粉塵爆発、地獄(ゲヘナ)   歴代の推しが教えてくれたこと 刀は室内戦に向