天空のアジト マルシンスパ

東京で１件打ち合わせを済ませた後、時間が空いたので気になっていたサウナに行ってきました。どこかといえば京王線笹塚駅から徒歩一分の場所にある「天空のアジト マルシンスパ」です。天空にアジトがあったら行くしかありません。

駅の北口を出てビルを探そうと思った所、目の前に「マルシン」の看板を持ったお兄さんが。パチンコ屋の宣伝だったのですが、同じビル内なのかなと思い声をかけて道を尋ねました。なんでも、駅前の道をそのまま西へ進めば着くとの事。お礼を言って早速歩いていくと、ありました。パチンコ・スロット店マルシンが。だがおじさんの行きたいのはサウナだ。同じビル内にあるのかと思いましたが、入り口が違うようです。

建物的にも逆側。駅前からもう１本向こうの大きな道、甲州街道沿いの方から行くのが正解でした。ぐるりと回りこんで今度こそ到着です。

マルシンスパへ行くには、道路に面したエレベーターからいきなり10階に行きます。さすが天空。受付を済ませてロッカーへと行くと、壁にはドラマ「サ道」のポスターが。面白かったですね。

館内着に着替え、11階にある浴室へと向かいます。頭と体を洗ったら、早速サウナ室へ。扉を開けるとすぐ目の間の空間に、円柱状のサウナストーンがどどんと力強く積みあがっています。興奮してきた。

部屋は７人ほどが入れるこじんまりした一室で、外が少しだけ見えるひし形の窓があります。テレビは無く、部屋の中はサウナストーンとおじさんたちだけというストロングスタイルです。画面などいらぬ。サウナストーンを見つめろ。

室内の温度は105℃と高め。天井も低いので、上段に腰掛けるとかなりの熱さです。気持ちいい。しかし、マルシンスパの売りは高さだけではありません。なんと、サウナストーンの前には、無造作にバケットとラドルが置いてあるのです。そう、ここは自分でロウリュを行うことのできる「セルフロウリュ」ができるサウナなのです。

おじさんの住んでいる辺りでは、ロウリュのサービスすらレアです。ましてやセルフなんてありません。一度やってみたくて、ここへ来たのです。

しばらくそのまま蒸されている間、おじさんはドキドキしていました。セルフロウリュやってみたい。いつやろう。他の人はどう思っているだろうか。やるのかな、やらないのかな、誰がやるのかな。タオルいっちょのまま、そんな事ばかり考えます。

そしておじさんは、一緒に入っていた２人のおじさんに声をかけました。「少しロウリュしていいですか」。このセリフ、言いたかった。

快く応じて下さったので、おじさん初のセルフロウリュに挑戦です。ラドルへとバケット中の水を入れ、いざ、サウナストーンへ投入！　すぐさまジュウウ……と音を立てて水は蒸発し、サウナ室内の雰囲気がガラッと変わって体感温度が一気に上がります。気持ちいい。

「おお」「上がりましたね」と、興奮を抑えながら会話を続けるおじさん達。もう１杯行こうかと思いましたが、熱くなりすぎるのも迷惑かもしれませんし、他のおじさんも自分でかけたいかもしれないと思い、１ロウリュだけでもとの段へと戻りました。いやあ、楽しかった。

存分に蒸されたら、水風呂です。マルシンは水風呂も凄いんです。いわゆる立ち湯と言うんでしょうか。立って入ってもかなりの深さがある水風呂で、浴槽内に段があり、腰掛けて浸かることができるようになっています。水温は20℃ほどと、そんなには低くないのですが、たっぷりの水にどっぷりと浸れて気持ちいいのです。

休憩は浴室内に置いてあるリラックスチェアーで行いましょう。これがまたいい感じの角度のカーブを描いていて、ぐったりと身を投げ出すのに最適です。さっきのロウリュよかったな、なんて思い出しながらしばらく目を閉じととのえましょう。

噂通り、素晴らしいサウナでした。来てよかったです。が、まだもう一つだけ楽しみがあります。ホカホカのツヤツヤに仕上がったら、10階の食堂にGOです。注文するのはもちろんビール……ではなく、「オロポ」です。オロポとは、オロナミンCをポカリスエットで割ったカクテル（ノンアル）です。サウナ界の一部で熱い支持を集めている飲み方なのですが、おじさんは未経験です。これも飲んでみたかったのです。

念願のオロポとおしんこセットを頼むと、ドデカいジョッキに入った黄色いカクテルがやってきました。これがオロポ。早速喉へと流し込むと、飲み口が優しく、すっと体の中に水分が満たされていくような感覚です。味はオロナミンCとポカリです。おいしい！　最初はジョッキがデカすぎて飲みきれるのかこれ？　と思うほどでしたが、サウナで水分が失われていた事もあったのか、グイグイ行けました。

セルフロウリュに、立てるほどの水風呂に、オロポ。いつか経験したかった事が経験出来て、しかもそのどれもが想像以上に楽しくて、おじさんは大満足です。ありがとう天空のアジト。またいつか寄らせていただきます。

皆さまも東京に行った時に空き時間ができてしまったら、ふらっとサウナに寄ってみるなんてのは、いかがでしょうか。