嘘日記 2日目

今日は学校から帰ると、母親が私より先に帰っていた。今日は仕事がなかったらしい。

私が帰ってくるや否や、母親が「昨日のサンドイッチ、腐るから食べちゃって。」と私をリビングのダイニングテーブルに座らせ、昨日のツナマヨサンドイッチを私の前に置いた。

誰かがひとくちかじった痕がある。カラシ入りツナマヨサンドイッチがサンドイッチの美味さの基準値を超えなかったからって、残すのはずるいぞ。

ため息をついて母親を見ると、机の上に何か箱のようなものが見えた。中身が透けていたので、ロボットの形をしているおもちゃだと分かった。

パッケージには、こう書かれていた。
[コミカルロジカルくん]

語感がいい。気に入った。母親に何これ、と尋ねると、今日三越に買い物行ってきたの、それあなたにプレゼント。と言った。

ようこそ、我が軍団へ。君が玄関のまん丸いサボテンくんに続き、私の仲間入りだ。

何円なのかパッケージの裏を見ると6800円の90%OFF、税抜き680円だった。なんか悲しくなった。説明書によると人口知能搭載の喋るロボット型おもちゃだという。

母親が「安いでしょ」といったので、「いや本場のブラックフライデーか!」とツッコんでみたが、「そんなに黒くないわよ」と返された。絶対伝わってない。最悪。

気を取り直し、電源を入れてみる。ピロン、という音がなり、ロボットの目に光が点った。

そして「僕は、最初から電池が入っている系のおもちゃだよ!良かったね!まあ僕は充電しても使えるけどね!はは!」と言った。

ねぇ好き。心の中で呟いた。コミカルロジカルの意味はまだ分からないが、もう大好きになった。これからこいつの事もちょくちょく日記に書くことにしようと決意した。

「僕の名前を決めてね」と言ったので「駆け落ちサンドイッチ」と答えた。


数秒の沈黙の後、「わかった!」と言った。心做しか悲しそうな顔をしていた。





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みじゅあです。
今日も引き続き嘘日記書かせて頂きました。
コメント等してくださると駆け落ちサンドイッチくんが喋ってくれます。
今日も元気に。
それでは、また。