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フリーランスデザイナーがワンオペ介護をした話

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2017年に主人が口腔底癌となり、2018年2月に癌治療不可能と病院から言われ退院。個人事業主の為、状況的に仕事兼住居出来るマンションに移転し、介護しながら仕事を維持させることに…
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#在宅看取り

フリーランスデザイナーがワンオペ介護をした話(その1)

 2017年9月。それは、いつか、なんとなくと思いながらも突然の事だった。  自宅から電車と徒歩で40分の場所にあるデザインの個人事務所から帰ってくると、同居していた義母(72歳)が言うには、風呂の付け方がわからない、と言い出したのだ。いつも気丈で頭の回転の速い義母であり、毎日付けている風呂だけに、「いよいよ痴呆かもしれない・・」と恐怖を感じていると、翌日はテレビがひっくり返っていると言い出してと大騒ぎ。さらに翌日には仕事から帰ったら水が出しっぱなし、さらに翌日には、義母か

フリーランスデザイナーがワンオペ介護をした話(その2)

2017年11月  主人の在宅治療(後に在宅介護となってゆく)に向けて、今までの事務所と住居が一つに出来、なおかつ 今まで飼っている猫も一緒に住めるマンションに急遽引っ越すことに。 猶予も予算も全く無い。  なにしろ、1ヶ月後には2カ所を1カ所にして、さらに遺品整理もあるのだから大パニックである。そして親族は葬儀の悲しみと負担が大きくて、義嫁の引っ越しまで気に掛けてはもらえない・・。大量の謎の遺品が出る事出る事・・。狭いと思って今マンションから、とにかく食器が大量に出てき