287冊目:赤いろうそくと人魚/小川未明

こんばんは、Umenogummiです。


今日はこちらのお話。



赤いろうそくと人魚/小川未明 作



あらすじ



北方の海で暮らす子どもを身ごもっている人魚は、冷たく暗い海で獣たちと暮らさなければならないのかということをなぜかと疑問に思っていました。

自分は獣たちよりも人間に近いし、人間はこの世で一番やさしい生物だと聞いていた人魚は、子供を陸の上で産み、人間に拾われて育てて幸せになってくれることを望みました。



北の町で蝋燭店を営む年老いた夫妻がいました。お宮へ参る人が蝋燭を買ってゆくので、おばあさんはお礼を言うために山の上のお宮へお参りに行きます。
おばあさんはお宮のそばで捨て子を拾い、「子どもをもうけることができなかった自分たちへ、神さまがお授けになった」と思い、赤子を連れて帰ります。
おばあさんはおじいさんに訳を話し、二人は赤子を育てることにします。園子は女の子で、胴から下は魚の身体をしていました。
そのような身体を見ても、二人は「きっと利口な良い子になる」と決心を変えず、その子を育てます。


は大きくなっても、その体つきから人前に出ることを嫌がりましたが、美しい容姿をしていたので、一目娘を見ようと訪れる客もいました。
娘は自分が絵を描いたらみんなが蝋燭をかってくれるとおじいさんに提案します。娘が赤い絵の具で白い蝋燭に描くと、何とも言えない魅力にあふれていました。

やがて絵が描かれた蝋燭をお宮に祀ると、嵐の中でも船が転覆しないなどの言い伝えが広まり、蝋燭店は繁盛します。老夫婦への恩返しのために、娘は来る日も来る日も、疲れていても蝋燭に絵を描き続けていました。


そんなある日、南からやって来た香具師が、娘が人魚であることを見抜き、老夫婦に大金を積んで娘を売ってくれと交渉します。




感想



悲しいお話ですね。子どもの頃は、なんでこんな結末になってしまったのか疑問ですが、大人になった今、わかることは、

大金は人を変えてしまう。

ということでしょうか。

おはなしの国か何かでこの作品が取り上げられているのを見て、すごく怖かった記憶があります。


(まだ放送されているんですね…)



無くても困るけど、ありすぎても寄ってくるのはいい人ばかりじゃないし、揉めるし…で、数年前から暮らすのに困らないお金+余暇を楽しめるくらいのお金で十分なのかなと思っています。

いつ何時、どんなことがあるかわからないからあるに越したことはないんでしょうけどねぇ。何事もほどよきところが幸せなのかもしれません。



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