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『 ものもらい2021.6 』

                           うめ。Monday June 14th 2021 
『ものもらい』のことを関西では『めばちこ』という。
このことは先に書いた。
それ以外にも地方によって「めいぼ」「めっぱ」
「めこじき」「おひめさん」などと呼ばれるようだ。
ものもらいは「人に何か物を貰うと治る」
そんな言い伝えが語源にあるようだ。
めばちこは「目をバチバチしてる」からだそうだ。
「めこじき」「おひめさん」などは
「近づくな」ということらしい。
別に感染(うつ)る訳でもないのに、とも思うが。
で、
右目の「ものもらい」を診てもらいに
近所の眼科を訪ねた。

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「うめもとさん、これは
ものもらいじゃありませんよ」
「え?うそ」
「あははは、うそって言われても」
「じゃあ、めばちこで?」
「いや、ヘルペスです」
ヘルペスは唇だけでなく
目の辺りにも出来るのだという。

「ね、これは目の病気ではなくて
限りなく目に近い皮膚のヘルペスです」
「え?ってことは
俺が行くとこは皮膚科ですかね?」
「いや、私でも治せますよ」
「ええ?ホントに?」
と思ったが口には出さなかった。
口は災いの元だからな。
「じゃあ、お願いします」
そして、
綿棒で目のふちを「綺麗にしましょう」
と言いながらキュッキュッとこすり出した。
「イタっ、イタっ、」
「先生、痛いんですけど」
「はい、綺麗になりましたよ」
と言って今度は軟膏を丁寧に塗り出した。
「ふう、」
「じゃあ、目薬2種類と軟膏を出しますね」
目薬は一日4回、軟膏は2回です。
「え?目薬も?」
(さっき、目じゃないって言ってたよねえ)
そう思ったが口には出さなかった。
災いの元だからだ。
「それでは、お大事に」
「はい、ありがとうございました」
「何だ、ホントは皮膚科だったのかあ」
ま、いいか。

ヘルペスなら完治に2週間か?
俺はドイツへ行ってから季節の変わり目に
唇のヘルペスが時々、出来るようになった。
ラッパ吹きだったので
春と秋の音楽シーズン中に出来ることになる。
大抵は唇の左端なのだが病院へ行くことになる。
「どれくらい?」
ドクターは「ほっとけば治るけど」
どれくらいの休暇が必要なのか?
と、患者の俺に聞いてくる。
「Twei Wochen / 2週間です」
そう答えると2週間の病気証明書を出してくれる。
これをオーケストラに提出すると有給休暇となる。

最初は驚いたよね。やっぱりドイツはスゴイね!!って。
ラッパ吹く以外は何でも出来るんだからね。
もう、毎晩のように客席でオペラを観に行っていた。

ヘルペスや口内炎はビタミンB不足とも聞く。
だからショコラBBなどを飲むんだが
親しいドクターに言わせると
「あれは効果ありませんよ」と言う。
ま、太田胃散みたいなものか。
別に”おまじない”でも俺は構わない。
数なくとも俺には「効く」んだから。

しかし、まぶたが腫れたら
「ものもらい」だと思うよねえ。
そして、薬局で処方された目薬をもらいながら
目を見張った。

ああっ、
今、話題のファイザー社の目薬なんだねえ。

  うめ。
   Monday June 14th 2021

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 なんか、いいことあるようだから。俺に。

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