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ちょっとペンのお勉強…

最近、アナログ回帰がひどい梅熊大介です<(_ _)>

はじめはデジタルのマンガ作画を覚えようと思ってはじめて、パソコンに入ってるから投稿・発表もラクだなあとnoteに出していたハズなのですが。

なぜか相互フォロワーさんはアナログ派が圧倒的に多く、技法を教わり画材まで戴き、なんだかんだで最近紙とペンのほうが触る時間が長いです。どうしてこうなったのでしょうか。当方にもわかりません。

それにしてもペンという奴はいつまでたってもムズカシイ(^_^;)

今当方の机にあるのはこの4種類です。

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左からカブラペン・丸ペン・Gペン・ガラスペンです。

まあ使うのはほどんどカブラ一本で、あとはごくまれに…細かいカケアミ描く時に丸を使うくらいです。

ガラスペンに至っては軸が自作です。

これは潰れかけた文房具屋がヤケクソみたいな値段でペン先を売っていたので保護したものですが、軸がないというのでホームセンターのお兄さんと相談しながら作ったものですが、重くて描きにくい(笑)です。ガラスペンは趣味だからいいんですが…。

マンガはこういうペンで描くんだと知ったのは高校生くらいでしょうか、遅いですwで、これはシャーペンとはだいぶ書き味の違うモンでして…。

そういえば当方、ペンの使い方ってのをちゃんと教わった覚えがないのです。

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(ひさびさにGペン使ったら、滑る滑るw)

たしか最初に自己流で描いて、その原稿持ってプロに弟子入りして、背景を丸ペンで描くことになって…ええ、今詳細に思い出してみましても

教わってませんね。

パースの取り方、ベタの使い方、トーンの削り方なんかは教わった覚えがある。教わったというかできない時は聞いて、説明はもらいました。ただペンは「線がキタナイ」「ムダな線が多い」「眠たい線を引いている」「死んでる」など色々言われましたがwじゃあどうしたらいいかは教わってません。

先輩も結構、自己流で描いて覚えたのでしょう。


当然ですが道具は正しい使い方でないと効果を発揮しません。筆なら学校なんかで「手首は浮かせて、指先じゃなくて肘で引っぱるんだよ」とか一応教わるもんです。きっとペンにも正しい使い方があるに違いない。

…と、思ってネット検索してみた(今更(^_^;))ら、これが…

ないんですね(笑)

プロの動画とか、アマチュアの方も色々解説らしきものがあるんですが、それらは全て「自分はこうやってます」で…使い方もバラバラでした。

なかにはGペンとカブラペン間違えてるのがありましたぞ。検索でトップに出るサイトならそれくらい確かめなさい(ー_ー)

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(ミンミンマスクはG、効果は丸…つぶれちゃってますねw)

仕方ないので歴史をひも解いてみると、つけペンが出来たのはヨーロッパで基本は「文字を描くもの」であるといいます。ははあ、それで横線は均一、縦線は太くなる、つまりカリグラフィなわけですね。

絵で使うにもこの筆圧で太さが変わる、強弱がつくのがつけペンの売りであります。

これがいつごろ日本に入ってきたのか、またどうしてマンガに使われるようになったかはまあいろいろあってちょっと判然としませんが…

…調べているとどうもこの人が上手すぎたのが原因じゃないかと当方は思います(._.)

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お馴染み・伊藤彦造画伯です。

この方が戦前、新聞や小説の挿絵を描かれるのに外国から「細い線がキレイに出る」ペン先を輸入された。で、大人気を博すわけですが、どうもこれが嚆矢ではないのかと思われてなりません(確証はない、当方調べです<(_ _)>)。

この本には生前伊藤彦造さんが使われていた道具の写真が載っていますが、愛用は丸ペンだったようですね。確かに一番細い。

なので最初は強弱より、細い線をキレイに出すのが目的だったようです。もっとはっきり言えばカケアミ用だったわけだ。(どうでもいいけど当時の印刷機で細い線がどれだけ刷れたのか疑問ではある(._.))

ただこの本を読んでも伊藤画伯の描き方は独特すぎて、当方のごとき者には何の参考にもなりませんでした(笑)なにしろ「下書きをしない」方なんです、彦造さん。

この方はかの有名な剣豪「伊藤一刀斉」のご子孫、剣の家に生まれたお方です。ある時父上(これも剣の達人)から「剣もペンも同じ、初太刀に命をかけよ(要約)」的なことを言われて「なるほど」と思ったそうで(わからん…w)以来下書きなしの一発描き。しかも若いころに片目を失明されていたそうです。この方は

絵描きというより武人

なので「ペンの正しい使い方」どころではありません(笑)

ただ伊藤画伯があんまりウマイので「これからはペンだ!」になったのではなかろうか。

うねうね

(アシ時代丸ペンでやった練習…粗いw)

戦後はペンも一般化したのかみなさんつけペンを使っております。最初はカブラが人気だったようで、劇画の時代にはぶっといGペンやマジックが好まれ、その後はロットリングやミリペンの登場で細かい描写も流行し、トーンが一般的になり…で、いまデジタル時代になった、と。

つまりはもともと文字を描く道具をマンガに流用している状態がずっと続いているわけですね(^_^;)

なのでこれはそもそも絵を描く道具ではなかった、「最初から間違ってる」というのが正しいのかも知れません(笑)。

なので絵かくのにどうしてもつけペンでなきゃいかんわけでもなくて、たしか『Dr・スランプ』はサインペンで描かれてたとか。当方の知人にもミリペンでマンガ描く人います。ミリペンだと鉛筆とあんまり変わらん、360度どっちにも同じ線がでるので便利は便利です。

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(ミリペン2本と、ロットリング)

以下は当方の体感なのですが、

つけペンの上手い人はペン先の角度が緩めな気がします。

当方は子供のころから「筆圧が強い」「ペンを立てて描く」タイプで、つけペンを使い始めた時はよく紙に穴を開けましたw 

つけペンは描くというより紙ひっかいて溝をつける感じなので、あんまりペン先立てると刺さるんですね(^_^;)ようするにぶきっちょなんですが。

しばらくGペンで筆圧を弱めて恐る恐る描いていたのですが、そんな状態を5,6年続けてたまたまタマペン(カブラペン)をつかってみた。そしたらペン先がGより硬くて「あ、こっちのほうがマシ」とやっとこ気づいたわけですが…ずいぶん遠回りしたモンです。それからペン先もいろいろ試して、

当方はゼブラのG,日光の丸、タチカワのカブラに落ち着きました(^^)…筆圧が強い、ペンを立てるタイプの方はいま共感してくれてるかもしれんw


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…いろいろ調べた割にはなんの結論も出ませんでしたが(笑)ま、練習します。

お粗末様でした<(_ _)>


たくさんのサポートを戴いており、イラストももう一通り送ったような気がするので…どんなお礼がいいですかねえ?考え中(._.)