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本のお値段について…

当方が出した『ホネの名は。』紙版をお買い上げの皆さま、

誠にありがとうございます<(_ _)>

…ナヌ、ご存じない。
ではCM。

スミマセン、このGIF使いたいだけです(笑)詳細はこちら。

で、ですね。
ちょっと予想外だったのですが、

「この値段は安すぎないか」というご質問

をチラホラ戴いています。
なかには、「せっかく描いてもこの値段…」とゼツボーされている(^_^;)方があるようなので、当方から

積算の根拠

をお伝えしたいと思う(._.)
これを読めば、安すぎるどころか、

希望あふれる値段

だということがわかっていただけると思います。

※今回の記事はハッキリ言って有用です。
タダで書いていいのかしら(._.)

まず500円という値段。これは市販の文庫本を参考に決めました。
市販の文庫はモノクロ200ページ前後で500円くらい。
『ホネ』はカラーで印刷費が通常5倍ですから、36ページで大体500円。といったところ。

では市販の本って、どういう値段になってるの?
ここをちょいとお勉強します。
(あくまでちょいと、です。詳しい方は気にされないようにw)

ザッと言ってこうなっている。
取り分の内訳は

・作者(印税)10%
・書店(売上)20%
・取次(流通など)20%
・出版社(取材や印刷や宣伝)50%

です。

だから500円の本は一冊売れて作者50円である。

…これ、多いと思いますか(^_^;)?
ちょっと出版社とり過ぎじゃないの、って思いませんか?

でもね、今は仕方ないんですよ。
日本には「再販制度」というものがあって、みんなが色んな本を買えるように公平さを担保する決まりがあるんです。

スーパーなら売れなきゃ叩いても売りますが(._.)

作者は値段を勝手に決められないし、書店は値引きも出来ません。じゃあ売れ残ったらどうするの?出版社に戻します。これが「返本」です。在庫になります。

ただこの「在庫」ってのがクセモノで、売ればお金になる可能性があるので税制上は「資産」になる。だから抱えていると損なわけです。値引きも投げ売りも出来ないそれらの本はどうなるかというと…。

バラバラに裁断されて捨てられます。


まるで豊作キャベツのように。
あの罰当たりな光景が本の世界にもあるわけです。

こういうさまざまなコストがかかるために、作者の取り分はどうしても少なくなってしまうのです。

なので売れない本を刷るのを渋るのは出版社としては当然だし、売れる本はますます刷りたいのが本音です。
結果、売れる作家と餓死寸前との二極化(笑)が進みます。
当方、もちろん餓死方面です。刷ってもらえません(^^)




哀しい話になってしまいました(._.)

さあ、そこで当方の『ホネ』はどうだ。
もちろんバカスカは売れません(笑)ただ欲しい方が少しはある。
出版社では「じゃあ欲しい人の分、10部刷ろう」なんてまず無理です。ロットというものがある。ちまちましては手間ばかりで儲かりません。

で、豊作キャベツの悲劇が惹起するわけですが…

そう、逆マリーの言うとおり(._.)

ちょっとしか売れないならちょっとだけ刷ればいいのです。

出版社がだめでも、個人ならできます。

で、市販品と同じくらいの値段で売ってみると?

印刷配送で327円、noteの手数料を差っ引いても500円なら、

なんと一冊売って147円の儲けがあります!

いや、だから少なくないんだって(笑)印税率思い出してw
500円のうち、儲けが約150円、30%ですよ。

出版社を通して売るより3倍効率がいいんです。

なぜって?

当方が自分で出版も取次も書店の役目もやっとるからです(笑)

ぜんぶやってるんだから確かに「安すぎ」かも知れません。
ただまあ、必要事項を聞いて発注するだけといえばそれまで。それだけで
従来の紙の本に比べれば3倍儲けているのです。

当方の感覚としては「もうけすぎ」です。

しかも、しかもですよ。
「お気持ちを上乗せ」してくれた方がある。
Pさんは1000円くれました。
となると純利益は647円です。

印税率130%です!

ウオーズマンなら全身光ってますよ(._.)

何の気なしに2冊分くれただけかもしれませんが、当方にとってそれは13冊売れたに等しい値段なんです。

これは書店の本ではできません。値引きも出来ない代わりに、余計に払うこともできないんですから。

ね、希望があるでしょう。

そりゃ、今はお客さんは少ないです。
こんなものモノズキしか買わん(笑)
ただ当方400人足らずのフォロワーさんのなかで、10人以上はお客さんがいる。

2,3%はモノズキもいるってことです。

日本全国で言えば300万人はいる。

そのうちのたった0・3%、千人でもいい。もしつながったら

千冊売れて14万7千円です。

欲しい人の分だけ作って、地球にやさしく3倍儲ける。
これが当方の今回の商売モデルです。

千なんて無理…だと思うでしょうか。

どんな売れないモノでもマンガだったらまあ3000くらいは刷るモノです。当方の最初の本は1万2千部刷ってます。

千部は、決して非現実的な数ではありません(._.)
なぜならこれは今回だけじゃないんで、当方漫画家である。どうせずっとこんなことをやるんです。
今は10人でも(見栄を張ればもうちょっと売れたw)5年n、10年と続けたらどうなるでしょう?

また、別の観点もある。

今回は市販品並みの500円ですが、「個人出版ならもうちょっと払ってあげてもいいよ」という人がいたとしましょう。実際、今回いてくれたわけですから。

中間業者がいないので、値上がりは全て利益になります。

例えば倍の1000円で10冊売ったら、利益は6470円。

値段は倍でも当方の儲けは4倍以上なんです。

出版社通せば%は同じなのでただの2倍にしかなりません(…そろそろどっかの出版社から刺客が来そうだw)


さあ、どうでしょう。500円は、ゼツボーな値段でしょうか。

当方はキボーに溢れた値段だと思います(._.)

値段を心配してくれたPさん、Aさん、…当方の中では、こういうことですwけっして利益無視の投げ売りではないんですよ(^^)

とはいえ、今回はいいとこ2千円くらいでしょ?といわれれば

それはそうです(笑)

でもその2千円ちょっとで、

と、

が買えました。

無料公開していた『ホネ』が紙になり欲しい人に届いた。これだけでちょっと前なら何万円もかかっていたところなのに、タダどころか新しい本が2冊も買えてお釣りが来ております。

ほとんど錬金術です(笑)

もひとつ、さらにダメ押ししましょうか。

今回のヘッダー画像、いつもと違うでしょう。

購入者の娯楽ないみさんが、描いてくれたんですよ。

(マンガも連載中なのだった)

つまり当方、今回のことでこれだけ儲かったということです。

どうです、こんなに収支報告をセキララにする同人作家(ってあんまりいいたくないんだけど)も珍しいでしょう(笑)

といったところでご心配頂いた皆様、ありがとうございました<(_ _)>当方は儲かっています(笑)

お粗末様でした<(_ _)>

この記事は「絵遊びなんでも修行編」にも収録しておきます。


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たくさんのサポートを戴いており、イラストももう一通り送ったような気がするので…どんなお礼がいいですかねえ?考え中(._.)